ワールドカップ
独り思うこと

ひねくれた感想です。
多少偏見が入ってますので、
  あまり攻撃的に読まないでください。



ドイツ × ブラジル 戦
  (新聞に書かれていることは書きません。)

●私の予想は 外れました。
個人技が組織に穴を開けたという感じです。
まずは、良い試合で退場者も無く、テロも無く、フーリガンも暴れず、空席も目立たず、無事終えて安心しました。

●例によってカーン選手のスーパーセーブもあったし、3Rの個人技も見られたので満足でした。

●ところで、8年前のアメリカ大会。 PK戦でイタリアのバッジオ選手が外したときの呆然自失の表情が今でも印象に残っています。 顔面蒼白、夢遊病患者のようにフラフラしていました。 試合は日本時間の深夜だったので、生中継では見ませんでしたが、朝起きてテレビをつけたら、いきなりバッジオ選手の顔がアップで映されたのを覚えています。 それが生放送だとわかって、「なんだよー、見ればよかった。」と後悔したものです。

(今思ったが、退場くらったトッティ選手の表情が あのときのバッジオ選手のに似ていた。)


●今回の試合終了後の カーン選手のゴールポストに寄りかかって
水を飲んでいるシーンが同じように印象に残りました。

皮肉ではありませんが、勝って喜んでいるブラジルの選手たちは、まったく子供のようでした。 それが偉大なのかもしれませんが。 ブラジルでは、子供の頃からストリートサッカーが盛んだとよく聞きますが、それがそのまま世界の舞台に登ったようでした。
ロナウドの4年間がつらかったことは想像できますが、それでもやはり、私は カーン選手の方に心が傾きます。

●無念の涙を流した選手が多かった大会ですが、カーン選手の終了直後の 落胆とも、悲しみとも、悔しさともつかない あの表情はなんだったのでしょうか? 無表情でさえありませんでした。

●登山家が、例えばエベレストに登るとき、山頂に着いて真っ先に思うのは、達成感でも満足感でもなく、 「あぁ、もう登らなくて済む。」 ということだと聞いたことがあります。
私も富士山や旭岳に登ったことがあるので、次元は違うけれどもわかります。

あのときのカーン選手の表情はなんとなくそんな感じがしました。
「あぁ、もうボールを受けなくて済む。」 と思ったかどうか、ただ想像してみるだけです。

試合中の激を飛ばす顔とは違って穏やかに見えた顔。
例え負けても、「威 風 堂 々」という言葉が似合っていました。

●それにしても、ゴールキーパーは命がけだ。 間違ってロナウドなどに顔面を蹴られでもしたら死んでしまうかもしれないというのに。


●マラドーナ氏の意見では、「ブラジルは組織が無く、ドイツは史上最低」 だそうです。
しかし、ハンドをしておきながら、「あれは神の手だ」 などと言う御仁の意見は無視してよいでしょう。



今大会を振り返って

●芝に顔をうずめたジダン。 両手で顔をおおって天を仰ぐフィーゴ。 涙を抑えられなかったバティストゥータ。 皆それそれ美しい姿でした。
勝者よりも敗者の方が記憶に残ります。

●ワールドカップが始まる直前に 「究極ガイド」 という本を買いました。
その中に、その筋の人達、つまりジャーナリスト、解説者、タレントなどが大会を予想するコーナーがあります。 大会が終わった今、予想が外れているのは当たり前ですが、 その文章を読むと、あまりに無邪気という感じです。
例えば、
  「フランスは問題なく決勝までいくだろう。」
  「日本は期待を込めてベスト8までいく。」
  「ベッカムの華麗なプレーに酔う。」
  「創造的なポルトガルが勝つ。」 ・・・・ 等々。

現実は、そんなものじゃなかった。 もっと凄惨で、屈辱と怒号に満ちていました。
私だって昨日今日ワールドカップを観始めたわけじゃないのに、こんな本を読んで楽しんでいた私も愚かでした。



日本に必要なものって いったい・・・

●テレビではお決まりの文句がたれ流されています。 一応書きますけど、
フィジカル、個人技、精神力、ハングリー精神、シュートの精度、ドリブル突破力、アイデア、創造性、底辺の拡大、絶対的なストライカー ・・・・・、 もういいでしょうか。 まだまだ。 経験、海外移籍、アウェーでの試合、とっさの判断力、自分を出す、自己主張、こんなところでしょうか。
あとはひたすら、経験、経験、経験、フィジカル、フィジカル、フィジカル、・・・・・ 。
しかし、こんなことはわかりきっています。 お前達こそ創造力の無い評論家だ。

●抽象的に言えば、文化レベル全体の押し上げが必要だと思います。
 (これについては、日を改めてまた)

サッカーも文化の一つである以上、その国の文化を否応なく表します。
そういう意味で ブラジルはブラジルらしく、 ドイツはドイツらしく、 韓国は韓国らしく、
日本は日本らしくあったと思います。

おそらくは、クロアチアはクロアチアらしく、 アイルランドはアイルランドらしく、 スペインはスペインらしく、 アルゼンチンはアルゼンチンらしく、 フランスはフランスらしくあったのでしょう。 例え良い結果でなかったとしてもです。


ブラジル。
遊び=サッカーという国。 この国の個人技を日本の環境で育てるのは無理ですよ、あなた。

ドイツ。
今でこそヨーロッパの中央にデンと構えていますが、ついこの前まで 東西に分断されていて、アメリカとソ連に引き裂かれていました。 統一した今もなお、東西格差の問題、大戦中の歴史の問題などと正面から向き合っています。 何事も自分自信で解決するしかない、という強い意志が国全体にあるのでしょう。 理想論はともかく、現実的に今できることをやる。 サッカーにも表れていたと感じませんか。

韓国
今もって南北に分断された国。 工業力など日本と変わらないのに、先進国と呼ばれない国。 だからこそ、世界に韓国の名を知らしめる、その意思たるや恐るべきものがあります。 この意思の前には、フィジカルも組織力も個人技も、みな吹っ飛んでしまいます。

日本。なんといっても物が豊富で安全な国です。 歴史的には海が外敵を防いでくれて、戦後はアメリカの核兵器が守ってくれた国。 特に政治家が腐っている国。 政治にも歴史にも無頓着な国民。 それでも礼儀正しく、温厚で親切な国です。
この日本が、戦争にも近いワールドカップで、この成績だったのは素晴らしいことです。


●スペインの芸術的なサッカー、 アイルランドの闘魂のサッカー、 メキシコの地に足の着いたサッカー、 セネガルの駆け抜けるようなサッカー ・・・・・ 。
日本はどのサッカーを選びますか? と言っても、どれも一朝一夕にはできっこないものばかりです。
歴史も、社会基盤も、生活環境も、遺伝子的にも違うのだから。
無いものねだりは子供のすることです。

●例え、予選で負けても、 試合運びがヘタでも、 シュートが決まらなくても、 シャツを引っ張られて倒されても、 自分の国である以上、私は日本を応援します。

ただ、他のページにも書きましたが、
負けたという現実を目の前にして、「本当は勝てたと思う。」
などという分裂病患者のようなことは言わないで欲しい。

(トルコ戦のことですよ、念のため。)
負けたら負けを受け入れて、相手を称える態度が欲しかったと思います。

●それから、監督は厳しすぎるぐらいの外国人がいいでしょう。

いつの番組だったか、こんなことがテレビで紹介されていました。

トルシエ氏が、「8時からミーティングする。」 と言ったら、 選手たちは時間ギリギリに駆け込んできた。 そこで、トルシエ氏は、もっと早く来るように言った。 すると中田が立ち上がって 「8時に遅れなかったのだからいいでしょう。」 と反論。 トルシエ氏、「遅れなかったが、時間の5分前には集合するように。」

重要な会議では、5分ぐらい早めに行って準備しているのが社会人の常識というものですよ、中田選手。 (好き嫌いにかかわらず)
あぁ、日本のサッカー選手というのはこんなレベルか、とガッカリした記憶があります。
同時に、こんなことをわざわざテレビで取り上げて中田の反骨精神を誉めるような論調もずいぶん程度の低い番組編集です。

やはり、16チームに残れたというのは、よくやったというべきでしょう。




トップへ戻る