Ask John
字幕版のほうが高いのはどうしてですか
Why Are Subs More Expensive?
2000年10月13日



質問:

どう考えてもわからないことがあって、それで質問させていただきます。字幕ものが吹替え版より高い理由が分かりません。翻訳台本を字幕にいれるだけで済むのだから、俳優をいちいち雇い、台詞と口の動きが連動するように吹き替え台本に手を入れ、ときにはオリジナルとはまるで違うものにしてしまったりするよりはずっと安く済むと思うのですが。



回答:

私は配給業の人間ではありますが、契約締結や翻訳の仕事には関わっておりません。ですので英語版制作の実際についてはよく知らないこともあります。


でも、あなたが言われるように、字幕版のほうが吹替え版より本来コストは安くなると思います。実際、多くのANIMEファンが無報酬の趣味として字幕版ビデオを自主制作しています。字幕版のほうがその性質上、吹替えより安く作ることができることがここからも伺えます。


私自身の経験それにライト・スタッフ・インターナショナル社が数年前に商品一覧で明かした情報によると、翻訳・配給を行なっている会社の多くが吹替え版より字幕版カセットテープのほうに高めの値段をつけたがるようです。なぜならそのほうが儲かるからだ、と。


ANIMEファンでも本当に熱心な人たちはお気に入りの作品を改訳されることなしに観て、できる限り偏向が入れられることなしに作品そのものと接したいと考えており、それで字幕版のほうを好んで買ってくれます。そんなわけで、字幕版は多少高くても売れるということに売り手も気がついているということです。


別に翻訳会社のことを貶めるつもりはありません。吹替え版が安い値段で出回るというのは結構なことだと思いますし、そもそも吹替えにされるということは、より多くの人に観てもらうことを想定してのことなのですから、なるべく安くて手ごろな値段であるほうが、ANIMEに馴染みがなかったり、もともと興味がないような人たちの手にもとってもらいやすくなります。


ただ、『スレイヤーズ』『ジャングルでいこう』『ななこ解体新書』のような作品が字幕版・吹替え版ともに同じ値段で売り出されていることには疑問を覚えます。なぜって、字幕版のほうが5ドルから10ドルは高めになるのが普通なのですから。これは何か商業的な理由によるものなのか、単に作品によってはライセンス料や配給費用が他のものより安く済むからということなのか、本当のところは私には分かりません。


一番いいのは、どこでもいいからまずANIMEの翻訳・配給を行なっている会社に連絡して、値段が適正かどうか自分の思うところを先方に伝えてみることです。この値段に満足しているとか、または少々高すぎるとか言ってみることです。求めよさらば与えられん、の精神です。





訳註: これは2000年に書かれたもので、北米でもDVDはまだ普及していなかった。2000年の時点で北米で発売されたAnimeのDVDは172作品(シリーズものは複数換算。ボックスものも含む)であったのに対して、2003年には750作品。今年2004年よりVHSでの発売を取りやめる業者も。




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