聖母宮例大祭

十月十日〜十月十四日(古くは八月十四日)
 養老四年八月十四日異賊襲来す。時に大風俄に起こり異賊船即滅する。同五年八月十四日茲に因て異賊の魂魄を救わんが為、放生会が行われる。諸社の放生会この時より始まる。毎年八月十四日を以て「聖母宮の祭日」と定められる。(聖母宮縁起より)
八月一日(旧暦八月朔日) おくじとり
 聖母宮拝殿に宮総代、宮世話人、新造船主、当番町の者が集合し、神輿渡御の使われる船をくじ引きで決める行事である。神輿を載せる船を「御神幸船」と呼び、一の船と二の船の二隻がある。他に水先案内としての「御鉾船」一隻、御神幸船を引く「御曳船」一隻、神輿が橋渡しされる時の「お橋船」数隻、「お囃子船」一隻が決められます。
十月七日 注連下し
 この日は(祝部)と呼ばれる三名が注連縄を作り、聖母宮・離宮所・中宮・鳥居・各町の境・御幸船にその注連縄を張って神職が清祓いを行います。
十月九日 前夜祭
 明日の祭りの安全を祈ります。
十月十日  御神幸祭 (海上渡御)
 宮総代、宮世話人、御神幸船、御鉾船、御曳船、御橋船、お囃子船の船主、フナグロ(舟競争)保存会、囃子保存会当番町などが神社の参集し(十日祭・還幸祭)祭典が行われます。聖母大神をお遷し申し上げ御神体が神輿に移されるが、一の神輿に神功皇后、二の神輿に仲哀天皇と応神天皇の神霊を御遷し致します。神輿の行列は、大麻・真榊・鉾・弓・招き幣・太鼓・笛・助勤神職・一の神輿・宮司・二の神輿・副祭主宮総代・御囃子・当番町・御供の順で進行し御旅所に向かわれます。御旅所に着くと神事が行われた後、海上渡御となる。一の船に一の神輿と斎主、二の船に二の神輿と副斎主、祭員はそれぞれの船に乗り道中、楽を奏しながら港を三周し神輿は御橋船に乗渡り上陸する。陸路で御旅所で安座祭を行う。又、この日は早朝より町の各家々に囃子が奏される。囃子は三韓出兵の軍楽隊の形をとったものです。祭の日から神職は神輿のおともをします。

御神幸船に一の神輿、二の神輿を乗せます。 御鉾船を先頭に日まわりの方に回り、海上渡御。

十月十一〜十二日 (日供祭)
 朝と夕に御神輿にお供へをささげ、お祭りをいたします。
十月十三日 宵の祭り(壱岐大神楽奉奏)

 宵祭を斎行し、明日の祭の安全、又海上安全・大漁満足、豊作をお祈りして大神楽を奉奏します。

十月十四日 例大祭
 午後一時に祭典開始、終了と同時にくじを引き一の浜、二の浜を決め、御神酒を飲み身体を清め船競争が行われる。〔白(一の船)赤(二の船)の二手にわかれ競争〕白が勝てば豊作。赤が勝てば大漁、今年一年の吉凶を占います。勝った船に御幣を渡し、神輿の還幸となる。御還幸は、二の神輿・一の神輿の順(十日の御神幸とは逆順)に列をなし本社へお帰りになります。御神幸が始まると、氏子の家の門には一升ますにお米とお賽銭をいれて神輿のお下りを待ち、神輿に手で触れておかげをいただき、一年の家内安全を祈ります。中宮で囃子の奉奏後、神殿に安座、大神楽奉奏され、例大祭の神事は滞りなく執り納められます。
フナグロのくじ引き 御幸船は國選択無形文化財です。
二の神輿、一の神輿の順に列をなし本社に向かう。 中宮にて囃子の打ち込み。
拝殿にて安座神楽。二剣の舞 神相撲の舞