1級小型自動車整備士への道
平成15年度第2回登録試験問題解説
★実際には受けていませんが、登録試験問題解説をやってみようかと・・・。自分の為にも・・・。ちなみに回答は自分なりの考えを先に、自動車工学の回答欄を参考に、回答に疑問があった場合、教科書を見直して行いました。で、解説は教科書を読み直して書いたものではないので、もしかして思いこみが入っているかも・・・。
〔No. 1〕デジタル式サーキット・テスタで直流電圧を測定したとき、測定値の表示が12.345Vと12.346Vを繰り返している(最後の桁が5になったり6になったりしている)場合、測定値の読みとして、適切なものは次のうちどれか。
(1)最後の数値は信頼できないので、12.34Vとする。
(2)中間をとって、12.3455Vとする。
(3)変動する値の小さい方を採用して、12.345Vとする。
(4)変動する値の大きい方を採用して、12.346Vとする。
答(1)解説のしようがありませんが・・・
〔No. 2〕オシロスコープでアイドリング時と空ふかし時のインジェクタの信号波形をECU側で測定したところ図1と図2になった。アイドリング時に対する空ふかし時のインジェクタ・パルプの保持時間として、適切なものは次のうちどれか。
(1)約1/6倍
(2)約1/2倍
(3)約2倍
(4)約6倍
答(4)
図1が空ぶかし、図2がアイドリング時で、赤丸のところが保持時間。であるから6倍。
〔No. 3〕外部診断器に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)外部診断器が読み取るダイアグノーシス・コードはISO及びSAEの規格に準拠した4桁の数字表示となっており、車両の異常系統が統一コード化されている。
(2)外部診断器でコード消去を行うと、ダイアグノーシス・コードとフリーズ・フレーム・データー及びエンジンECUの学習値を同時に消去するので、ECUは初期状態に戻るが、時計、ラジオ等へは影響を与えない。
(3)フリーズ・フレーム・データーは、エンジンECUが異常を検出したときにダイアグノーシス・コードと同時に記憶した車両の状態のデータのことで、外部診断器で読み出すことができる。
(4)アクティブ・テストとは、本来、一定の条件が成立しなければ作動しないアクチュエータを、作動条件にかかわらず外部診断器で作動させることができるテストのことをいい、停車状態で作動点検ができるため、故障診断の作業効率、安全性の向上を図ることができる。
答(2)エンジンECUの学習値はいじらない。
〔No. 4〕エンジンECUに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)安定化電源は、バッテリ電圧をもとに安定化された電源で、エンジンECU内のアナログ回路及びアクチュエータ回路の電源として使用されているが、マイコン回路及びセンサ回路には使用されていない。
(2)安定化電源の点検は、エンジンECUの安定化電源端子に発生する電圧が、イグニッション・スイッチのON時とバッテリの最大負荷時で変動がないことを確認することにより行う。
(3)安定化電源が不安定になる原因には、バッテリ電源からの電力供給不足、エンジンECU内の電源回路の異常及び安定化電源回路の短絡がある。
(4)電源や安定化電源の異常によりマイコンが機能しない場合には、エンジン警告灯が点灯するか、又は消灯したままになる。
答(1)バッテリ電圧をもとにしているのではなく、5V電源回路から電圧を直接外部に出力している。バッテリ電圧が変動しても常に一定の電圧を作る。まあ、「バッテリー電圧をもとに」という表現は厳密には間違ってはいないのですが・・・もしかして、マイコン回路及びセンサ回路にも使用されているとか・・・それともECU内のアナログ回路というところが間違っているのか・・・勉強不足ですみません。
〔No. 5〕O2センサに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)O2センサの円筒形ジルコニア素子は、大気と排気ガスの酸素濃度の差が大きいほど大きな電圧を発生させ、その電圧は最大で約3VのECU入力電圧となる。
(2)O2センサの異常検知は、信号電圧が検出できなくなった場合、又は信号電圧が排気ガス・レベルと不一致になった場合に行われる。
(3)O2センサのヒータは、ジルコニア素子の温度を早く上げるために設けられている。
(4)理論空燃費より濃い混合気で燃焼させたとき、薄いときに比べてO2センサの出力電圧は高くなる。
答(1)電圧は0V〜1Vの間になる。
〔No. 6〕センサに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)クランク角センサは、回転角度の割り出しを行うセンサであり、情報検出不可能時は、他のセンサ信号により運転を行う場合もある。
(2)スパーク・プラグの失火が発生した場合、O2センサの信号出力はHi側に固定となり、ECUは空燃費(A/F)をリッチと検出する。
(3)ノック・センサはエンジン高負荷時に発生するノッキングによる振動を圧電素子で電気信号に変換している。
(4)スロットル・ポジションセンサの信号形態は、スロットル・バルブ開度の大きさによって変化する電圧であり、その異常検知は信号電圧が基準電圧付近で変化しなくなったとき、電圧が発生しなくなったとき、及び信号電圧が一定の値に固定したときに行われる。
答(2)失火しているのだから、当然燃焼していないので酸素濃度が濃い。するとリーンと判定する。←と、思いましたが、よく考えてみたら、リッチ、リーンは燃料のことを言っていたと思います。ということは、燃焼していないのだから、燃料はたっぷり残り、ECUはリッチと判定しますね。で、何が間違っているかというと、「O2センサの信号出力がHi側に固定」と言うところになると思います。
〔No. 7〕図に示す回路について、オシロスコープでインジェクタの駆動電圧を測定したときの電圧波形として、適切なものは次のうちどれか。
答(3)インジェクタプラス側とマイナス側を測定しているのだから、開いていないときは電位差0Vで、作動時は電位差が12V程度出るはず。ということは(3)が正解。
〔No. 8〕アクチュエータに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)ISCV(アイドル・スピード・コントロール・バルブ)はリニア駆動アクチュエータであり、駆動回路で作られたデューティ信号により連続的にバルブ開度を制御している。
(2)エンジン警告灯、インジケータ・ランプはスイッチ駆動アクチュエータであり、回路の異常検知機能を持っていないものが多い。
(3)インジェクタはスイッチ駆動アクチュエータであり、駆動信号がOFFされるとインジェクタ・コイルに逆起電力が立ち上がるので、この逆起電力の大きさでECUはインジェクタ・コイルの異常を検知している。
(4)出力回路駆動アクチュエータであるイグナイタ回路において、エンジンECUが異常検知できる信号は、ECU出力回路とイグナイタ入力回路の信号に限られ、イグナイタ入力回路、駆動回路及びイグニッション・コイルの信号の異常検知はできない。
答は無いそうです。(4)の文章が訂正されてます。ということは、試験官が考えた回答は(3)ではないかと思われます。逆起電力の大きさはオシロスコープで測定でき、そのVによってインジェクタの異常が判定できますが、ECUはインジェクタに対しての異常検知を行っていません。
〔No. 9〕図に示すフューエル・ポンプの回路に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)フューエル・ポンプはスイッチ駆動アクチュエータであり、その駆動信号は、エンジンECUのトランジスタがOFFのときは駆動信号の”電圧があり”、ONの時は”電圧がなし”となる。
(2)フューエル・ポンプはスイッチ駆動アクチュエータであり、その駆動信号は、エンジンECUのトランジスタがONのときは駆動信号の”電圧があり”、OFFの時は”電圧がなし”となる。
(3)フューエル・ポンプはリニア駆動アクチュエータであり、その駆動信号は、エンジンECUのトランジスタがOFFのときは駆動信号の”電圧があり”、ONの時は”電圧がなし”となる。
(4)フューエル・ポンプはスイッチ駆動アクチュエータであり、その駆動信号は、エンジンECUのトランジスタがONのときは駆動信号の”電圧があり”、OFFの時は”電圧がなし”となる。
答(1)駆動信号をどこで測定するかはわかりませんが、普通は赤丸のところ。すると、ECUのトランジスタがOFFの時は、端子まではイグニッションスイッチ電源の電圧がかかっていて、ONになるとリレーで消費されて電圧なしになる。
〔No.10〕符号形態通信に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)デジタル信号は符号化された信号で、信号波形は”Hi”又は”Low”となり、コンピュータ内では”1”又は”0”に処理されている。
(2)並列通信方式は、送信側と受信側間で複数の通信線で接続してデータを送る方法で、直列通信方式に比べ通信線数が多くなる。
(3)直列通信方式は、送信側と受信側を1本の通信線で結び、データを時系列に順番に送る方法で、並列通信方式に比べて情報の伝達速度が速い。
(4)直列通信方式は、送信側と受信側で、データ授受についての通信規格を決めておかないと解読できない。
答(3)直列は並列より伝達速度が遅い。
〔No.11〕電子制御式分配型インジェクション・ポンプを使用したジーゼル・エンジンのエンジンECU制御に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)冷間始動時にECUがスタータ信号を検知すると、エンジン回転速度とエンジン冷却水温度をもとにECUに記憶されているデータから電磁スピル弁に駆動信号を出し、始動時に必要な燃料噴射量が確保される。
(2)ECUは、内部に高電圧発生回路を持ち、高電圧を電磁スピル弁へ瞬時に印加して早い応答性で作動させ、噴射信号を出している間は保持電圧を出力して開弁を続ける。
(3)通常走行時、ECUからの駆動信号でタイミング・コントロール・バルブは噴射時期を制御するが、冷間始動時は始動性をよくするため噴射時期を進ませている。
(4)アクセル開度全閉でエンジンを始動すると、ECUはアイドル回転速度と判定し、アイドル回転速度時の制御に移行するので、エンジン回転速度を一定に保つように燃料の噴射圧力を制御する。
答(4)エンジン始動時は、始動時制御。エンジン始動後、回転が規定速度以上になるとアイドル回転速度時制御に移る。が、これまた回答なし。(2)が訂正されてます。
〔No.12〕ハイブリッド車に関する記述の中で、不適切なものは次のうちどれか。
(1)シャット・ダウン制御時は、エンジンが回転していてもジェネレータは発電していないため、HVバッテリは充電されない。
(2)HVバッテリに充電が必要なとき、ハイブリッドECUは、充電要求出力に応じてモータ出力を増加させる制御をする。
(3)高電圧のコネクタや端子に触れるときは、サービス・プラグを抜いた後、5分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてから整備する。
(4)スリップ制御は、滑りやすい路面などで駆動輪がスリップしたときに駆動力を制御し、スリップを低減することをいう。
答(2)エンジン出力を増加させる。
〔No.13〕圧縮天然ガス(CNG)自動車に使用されている天然ガスに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)天然ガスはメタン(CH4)を主成分としたガスで、硫黄分、そのほかの不純物を含まないため、燃焼しても硫黄酸化物やススの発生、炭酸ガスの排出量が石油より少ない。
(2)天然ガスは国内でも産出されるが、大部分は海外から超低温に冷却され、硫黄分などの不純物が除かれた液化天然ガス(LNG)の状態で輸入されている。
(3)天然ガスは空気より軽く、ガス体なので、液体燃料のように地上に滞留せず、上方へ向かって拡散する。
(4)天然ガスは、他の燃料に比べて、燃焼下限界(燃焼することができる空気中の燃料濃度の下限)及び自然発火温度が低いので、取り扱いにくい燃料といえる。
答(4)