マヌエーラはリスボン生まれのお嬢様。そんなマヌエーラが18歳のある日、「明日デートしませんか?」ベランダの下から誘ったのが惟友27歳、マヌエーラが見るはじめての東洋人の顔でした。彼は仕事で遠く日本から来た青年で、マヌエーラとは同じマンションに住む住人。最初のデートはたったの2時間、近くの橋までの往復でした。
それから2年、デートを重ね愛を深めていったのです。そしてとうとう惟友が日本へ帰る日となりました。惟友はマヌエーラのお父さんへ渡して欲しいと日本までの飛行機代を渡したのでした。今から30年以上も前の話、日本までの飛行機代は決して安いものではありません。マヌエーラは悲しくて一晩中泣き続けたのでした・・。
2年の遠距離恋愛中に送り送られたエアメールは300通以上、簡単に電話も出来ない時代です。プロポーズも手紙の上でした。惟友はマヌエーラのお父さんにクリスマスカードを送りました。「僕に幸せを下さい。」というメッセージ。そして婚約指輪を日本人形の中に入れてはるばるポルトガルまで送ったのでした。2人の熱い想いが始めは信用していなかった父の心も変えていったのです。
そうして晴れて迎えた日本到着の時、1966年12月24日クリスマスイブ・・・。惟友は友人に「荷物を取りに行くんだ」と車を借り羽田空港へと走りました。マヌエーラが日本の地をはじめて踏んだその日が31年の結婚生活の記念すべき1日目となりました。
慣れない日本での生活、つらいこともいっぱいあったけどマヌエーラは日本の風俗・習慣になじもうと努力しつづけました。今では3人の子供たちや孫やたくさんの家族に囲まれて幸せいっぱいの2人なのです。
めでたし。めでたし。 |