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鍼灸ガイド guide

鍼灸治療を受けたことのない方へ

 

 鍼灸治療を初めて受けるにはある種の決断が必要かもしれません。鍼は痛くないか、灸は熱くないか、衛生面はどうだろうか、治療代はどうか、となかなか一歩を踏み出せない方がいらっしゃると思います。 
 鍼は痛くありません。灸は熱くありません。治療中にもしそう感じたら鍼灸師に伝えてください。また、はりはひとりひとり使い捨てです。

 どんな病気や症状に鍼灸は効くのだろうかという疑問もあるでしょう。
 来院される方の訴えで一番多いのはなんといっても腰痛です。妊婦の方の腰痛も赤ちゃんになんの危険もなく治療できます。この他、肩こり・膝関節痛・五十肩・捻挫などの運動器官のものが多いです。
 しかし、鍼灸の適応症は運動器官に限りません。鍼灸医療が生まれ発達した時代は、あらゆる病気に対応していたのです。そのように鍼灸というものはシステム化されています。

 もちろん、鍼灸では治せない病気もあるので、まず第一に鍼灸で治るものかどうかを鑑別しなければなりません。また、病気そのものを治すことは難しくても、痛みをやわらげるなどしてQOL(生活の質)を高めることは可能です。

 鍼灸治療の特徴は、経絡を考えて経穴(つぼ)を使うことだと思います。どのつぼを使えばもっとも効果的かということを考え治療するのです。

※参考 日本鍼灸師会のホームページ「一般の方向け」

赤ちゃんと妊婦の鍼灸治療

 鍼灸は生殖、出産の過程においてやさしい医療です。
 
 赤ちゃんや子どもにする鍼を小児はりといいます。乳幼児にする鍼は刺したりしません。特殊な形をした道具を用い、なでたりころがしたりして治療します。
 では、乳幼児のどんな症状に効果があるのでしょうか。夜泣き・疳の虫・消化不良・風邪・小児喘息などなど。喘息は長期にわたる治療が必要でしょうが、夜泣きや疳の虫は数回の治療でよくなります。
 治療時間は5分ほど。あっという間に終わってしまいます。子どものからだは本当によく反応するのです。
                   小児はりの道具こんな道具
 また、妊娠中の腰痛、つわり、風邪をひいてしまった、逆子が治らない、といった症状に苦しむ。しかし、薬をのむことができない、あるいは避けたい。そんなときはどうぞ鍼灸におまかせください。
              

治療の流れ

      初診    受診の動機、現在の症状、治療に対してのご希望などをお伺いします。



     問診    症状についてだけでなく、東洋医学的な観点からの問診もします。



     触診     姿勢を観察し、脈や舌を診て、お腹、背中、手足のつぼの反応を診ます。



     治療    局所的に反応のあるつぼ、全身を調整する目的のつぼにはりや灸をします。それに、マッサージ指圧、操体法を組み入れます。



    生活指導   日常生活で注意すること、食事の改善などを申し上げます。必要に応じ、気功法を指導します。

鍼灸治療における過誤について

 鍼灸治療は安全な医療です。しかし、治療過誤がないわけではありません。
 
1.症状の悪化
 
症状の悪化するケースが、まれですがあります。
 しかし、本当に鍼灸治療によって悪化したのかどうか、その判断が難しいことがあります。たとえば、痛みがだんだん強くなっていく状況のときに鍼灸治療をします。治療によって痛みの進行が止められればよいのですが、治療効果よりも痛みの勢いの方が強い場合があります。患者さんは治療を受けたのだから楽になるはずという気持ちでいます。しかし、痛みは引かず強くなっていくと、鍼灸によって悪化した、と思うことになります。
 治療後、からだがだるくなることがありますが、これは過誤ではなく、一時的な反応です。少し休めば大丈夫です。休息後では、リフレッシュ感を感じることができます。
 
2.脳貧血
 治療中に気分が悪くなり、いわゆる脳貧血を起こす場合があります。横になってしばらく休めば大丈夫です。治療中にもし気分が悪くなったら、鍼灸師にすぐ伝えましょう。
 
3.出血・内出血
 出血はマッチ棒の頭くらいのものです。消毒など衛生管理をしっかりすれば問題ありません。しかし、出血も内出血も、青あざが7日から10日ほど残ることがあります。
 
4.折鍼・抜鍼困難
 刺した鍼が折れたり、抜けにくくなることがあります。これは質の良くない鍼を使ったり、粗暴な施術をしたときに起こりやすいです。患者さんが急にからだを動かしたときも、鍼が曲がって抜けにくくなることがあります。
 ほとんどの場合、鍼は問題なく抜き取ることができます。しかし、ごくまれにどうしても抜き取ることができないケースがあります。こんなときは病院で抜き取らなくてはなりません。めったなことでは起きませんが、こういう過誤もあるということを知っておいてください。
 
5.気胸
 鍼によって胸膜を傷つけ、気胸を引き起こすことがあります。気胸を起こすと胸が痛み、呼吸が苦しくなりますから、病院へ行き応急の手当てが必要となります。全国で年間2〜3件の鍼治療による気胸の過誤が起こっています。
 
6.鍼の取り忘れ 
 置鍼という施術方法を使うと、鍼を取り忘れることがあります。使った鍼の本数と、抜き取った本数をきちんと勘定すればよいのですが、忙しさや他のことに気をとられてうっかりすることがあるのです。しかし、患者さんにとってはうっかりではすまされません。

7.金属アレルギー
 鍼はステンレス製ですが、金属アレルギーのある方では、鍼に反応することがあります。金属アレルギーがあることがわかっている場合は、あらかじめそのことを鍼灸師に伝えてください。
 
8.火傷
 灸治療は火を扱うので、治療目的外の火傷を起こす危険はゼロではありません。直接の灸をすればその痕が残ります。患者さんがそのことを承知しないで、灸痕ができた場合は、過誤と言っていいでしょう。直接灸は、患者さんの同意が必要な治療手段です。
 
9.灸あたり
 いわゆるのぼせです。灸治療によって気が上り降りてこない状態です。一時的なもので、適切な手当をすれば問題ありません。

操体法とは

 操体法は東北の町医者だった橋本敬三氏(1897-1993)が創案した運動療法です。運動療法とひとことで言ってしまうことはできない奥深いものがあります。その主眼とするところは「生体の歪みを正す」ことです。筋トレでも、ストレッチでもありません。

 楽な動きや姿勢をすれば楽になる。これが操体法の核心です。
 痛みから逃げるような動きをすれば痛みがやわらぐ。不快な感覚を生む姿勢や動作から逃げるような動きや姿勢で、不快感がやわらぐ。そのためには、自分のからだに耳を傾ければなりません。

 からだの歪みは内臓に影響します。内臓の問題はからだの歪みを引き起こします。操体法は、からだの歪みを正すことで、内臓にもよい影響を与えることができるのです。
 操体法は養生法としてたいへんすぐれています。なにより簡単です。生活に取り入れ、折にふれ行うことで自分のものにしませんか。

 ※推薦図書 「操体法入門」 サトウサンペイ著 中央公論社  初心者向き
       「万病を治せる妙療法」 橋本敬三著 農文協  一般向き
       「楽しくわかる操体法」 今昭宏著 医道の日本者  専門家向き

        
 

まつもと鍼灸院〒464-0825
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