まさてん社会保険労務研究所
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トピックス  Vol. 11
 パートやアルバイト、派遣社員は社会保険に入れないのですか?
 会社に就職すれば、普通は健康保険と厚生年金(これらを社会保険といいます)の被保険者になります。

 あれ? しかし、よく考えてみれば、パートさんやフリーターには社会保険に入っていない人も多いですね。確かに正社員じゃないかもしれないけれど、会社で同じように働いているのに、社会保険に入ったり入らなかったりするのって、おかしいですよね。何か基準でもあるのでしょうか?

 法律上は、パートやアルバイトは社会保険に入らなくてもよい…などという決まりはありません。 適用事業所(一般的な会社)で働いていれば、職種がどうあっても被保険者になります。
健康保険法
 被保険者とは、適用事業所に使われている者をいう。(法3条1項)
厚生年金保険法
 被保険者とは、適用事業所に使われている70歳未満の者をいう。(法9条)

 しかし、次に挙げる2点のうちどちらかに当てはまれば、社会保険の被保険者にならないことになっています。これを確認してみましょう。

 実務上、「通常の労働者(いわゆる正社員)の労働日数・労働時間の4分の3未満」であれば、社会保険への加入は強制されません。これは役所の内部書類が基準となっています。

 健康保険及び厚生年金保険が適用されるべきか否かは、法の趣旨からその労働者が事業所と常時使用関係にあるかどうかにより判断すべきものだが…

 短時間就労者(いわゆるパートさん)の所定労働時間及び所定労働日数が、その事業所で同じ業務に従事する通常の労働者の所定労働時間及び所定労働日数のおおむね4分の3以上であれば、原則として健康保険及び厚生年金保険の被保険者として取り扱うこと。(昭和55年6月6日内翰)

 法律上で適用除外される場合が定められており、これに該当する方は、社会保険の被保険者にならないことになっています。(健康保険法3条1項 厚生年金保険法12条)

 臨時に使用される者で、2か月以内の期間を定めて使用される者
(定められた期間を超えて使用されれば、その期間が過ぎた翌日から被保険者となります)

ポイント 例えば「6週間だけ勤務する」との契約があったら、当初は被保険者にはなりません。
6週間経過後もなお勤務を続ける場合は、6週間を過ぎた翌日から被保険者となります。

 社会保険の被保険者にならない間は、国民年金国民健康保険に加入し、それぞれ保険料を納めなければなりません。くれぐれも注意してください。

 したがって、パートやアルバイト、派遣社員であっても、基本的には社会保険に入ることができます。派遣社員などでは、「短期契約だから入れない」などと偽って派遣会社が加入させないケースもありますが、これはズバリ違法です。

 では、契約が切れた時はどうなるのでしょう。その時点で社会保険の被保険者でなくなるのでしょうか?

 事業所に使用された時は、被保険者の資格をその日に取得する
(健康保険法35条 厚生年金保険法13条)
 事業所に使用されなくなった時は、被保険者の資格をその翌日に喪失する
(健康保険法36条 厚生年金保険法14条)
 保険料は月単位で計算される。
 被保険者の資格を取得した月の分から、被保険者の資格を喪失した月の前月の分まで徴収される。
 被保険者の資格を取得した月に喪失したら、その月の分は徴収される。
(健康保険法156条 厚生年金保険法81条2項)

ポイント
入社したのが1月15日なら、資格取得日は1月15日。 → 1月分から徴収されます。
ポイント 月末に退職した場合に限って、退職した月の分も納めなければなりません。
退職したのが5月15日なら、資格喪失日は5月16日。 → 4月分まで徴収されます。
退職したのが5月31日なら、資格喪失日は6月1日。 → 5月分まで徴収されます。

 非常に分かりにくい表現で申し訳ありません。ここで注意していただきたいのは、次の一点だけです。
社会保険の被保険者として、保険料を途切れずに納めているどうか
途切れてしまえば、わざわざ国民年金国民健康保険に加入しなおす必要に迫られるからです。

 登録型の派遣社員などに、このトラブルがよく見られます。いったん派遣契約が切れて次の派遣先が決まるまで働かずにいる場合、“待機期間”が1か月ほど開いてしまえば、社会保険の保険料が途切れてしまうのです。

 途切れてしまった場合は、残念ながら厚生年金をあきらめて、国民年金に加入しなければなりません。しかし、健康保険については任意で被保険者を続けられる制度があります。これを任意継続といいます。(但し、国民健康保険よりお得かどうかは、一概に判断しにくいです。「どちらが得なのか」市町村の窓口でお問い合わせされることをおすすめします)

 健康保険の被保険者資格が、喪失日の前日まで2か月以上継続していたら、喪失日から20日以内に申し出れば、継続して被保険者となる。(健康保険法3条4項 37条1項)

 保険料は(事業主が半額負担していた分も含めて)被保険者が全額負担する義務を負う。
(健康保険法158条)

 なお、登録型の派遣社員については、登録先の派遣会社が“人材派遣健康保険組合”に加入していれば、被保険者資格を喪失しても、最初の2か月間は保険料9,000円(2か月経過後は一般の任意継続とほぼ同じ)で被保険者を続けられます。こちらはかなりお得ですので、派遣契約が切れる前に登録先の派遣会社に確認しておきましょう。

(参考: 日本経済新聞 平成16年6月13日付記事 「SUNDAY NIKKEI α」)
労使なかよく職場改善、まずは従業員代表を選びましょう ウチの会社、健康保険も厚生年金も入ってないなんて…?

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