日 本 神 話 × ツ ク ヨ ミ
ツクヨミちゃんだけ独立して解説しようかと思います。

 

データ
登場:日本神話(古事記、日本書紀など)、万葉集など
名前:月読命(文献によっては月読尊、月夜見、月弓。万葉集では月人壮士など)
名前の読み:ツクヨミノミコト(一般的にツクヨミと略される)
性別:男と考えられている
神格:月神
兄弟神:姉の天照大御神(アマテラス)、弟の須佐之男命(スサノヲ)、他多数
親神:イザナギとイザナミ(紀・本文以外はイザナギの単身出生)
誕生方法:イザナギが右目を洗ったとき、また別の文献では右手に白銅鏡を持ったとき
治めた国:夜之食国(よるのおすくに)、別文献では天上、天地、高天原(たかまがはら)、青海原の潮の八百重など
容姿:明るく麗しいなど、美称されている




登場物語
 有名なのは『古事記』『日本書紀』。

 『古事記』では三貴子誕生神話で根の国(黄泉の国)の穢れを見てしまったイザナギが、その目をみそぎ洗いした際に化成した。後に夜の食国を治めるように命じられる。

 『日本書紀』では『古事記』同様、三貴子誕生神話、そして日月離別神話(並んで穀物起源神話)に登場する。
 本文ではイザナギとイザナミの子供として生まれ、後に天上を日神アマテラスと共に治める。一書第一ではイザナギが右手に白銅鏡を持ったときに化成し、後にアマテラスと共に天地を治める。一書第六ではイザナギが右目を洗った際に化成し、後に青海の潮の八百重を治める。
 一書第十一はやや特殊。出生過程は語られない。アマテラスと共に高天原(たかまがはら)を治めることになるが、ツクヨミが保食神(ウケモチノカミ)を殺害したことに憤慨したアマテラスはツクヨミと離別するようになる。太陽と月が昼夜を隔てて天を支配するようになるという、日月離別神話が含まれている。またツクヨミが殺した保食神の死体から五穀などが成ったことから、穀物起源神話でもある。
 なお、ツクヨミが保食神を殺した理由は、もてなしの食事が保食神の口から吐き出されたものであったことにツクヨミが腹を立てたから。「お食事(ゲロ)をどうぞ」ってもね。そりゃ怒るよね。

※『日本書紀』は内容が似ている類話を本文、一書第一、一書第二、一書第三…と別けて掲載されてある。『日本書紀』には三貴子誕生神話に準じる物語が計12話ある。


名前の意味
 そのまま月を読む、すなわち暦を数える神という意味。古代日本は月の満ち欠けによって暦を数え太陰暦を使用していたから、そこから名前をつけられたと考えられる。
 ただし、ツクヨミという神が実際に暦を読む神として登場している文献はない(はず)。神話では月神というより月そのものとして登場することの方が多い。


性別
 古語辞書なんかで「ツクヨミ」と引くと男神と書かれているが、神話では性別不明。性別の描写が一切ないのである。ゆえに男なのか女なのか、それとも無性の神なのかすべて謎。
 男神とされる理由は、万葉集などの和歌で「月人壮士(つくよみおとこ)」と詠まれているため。しかし歌に出てくる月読とは、ここでも総じて月そのものを意味したり、月を擬人化した表現として使用されている。なので神話に出てくる月神ツクヨミとは別者として捉える方が無難。


縁神
 男親のイザナギと女親のイザナミ(イザナミは『日本書紀』本文のみ)。三貴子として同時に生まれた姉のアマテラスと弟のスサノヲ。
 アマテラスは日神(太陽神)、最高神であると同時に、皇祖神(皇族の先祖)として描かれている。また農耕神としての一面もある。スサノヲは頭が8つあるという、八俣の大蛇(ヤマタノオロチ)を倒した神。別名わがままマザコン。ひげが伸びるお年頃になっても「死んだママに会いたいよ〜」と騒ぐ。騒ぐと闇に属する生き物なんぞを召還(やや語弊あり)するので手におえない。
 なお、ツクヨミに子供はいない。


統治国
 ツクヨミの統治国は様々である。
 夜の食国はツクヨミが月であることから。この夜の食国は天皇が治める領域と同じである。またアマテラスと共に治めた天上、天地、高天原は日神と月神が対の存在であることを示すため。さらに青海の潮の八百重は、海の満ち引きが月と関係していることからという点で設定されたのだろうと考えられている。


他の話
 神話に直接関係ないけどツクヨミに関すること。ひとつは月読神社の存在。これは漁業と関わり深い、海人族による月神信仰によって建てられたと考えられている。
 もうひとつは生と死を司る象徴であること。万葉集に「月よみの持ちたる変若水(つくよみのもちたるおちみず)」言葉があるが、これは「ツクヨミが持つ若返りの水」という意味。月神が若返りの水をもたらすという信仰。月が満ち(生)欠け(死)を繰り返すことから象徴付けられた。



 以上こんなところでしょうか。クロスのツクヨミとどう関連性があるのかというと、やはり両者「月」であることと、太陽(キッド)と対を成す存在であるという点でしょうか。またクロスツクヨミの出生が「キッドが生まれたはずみ」で、月読の出生が「アマテラスの対として(月読の出生にはさほど重要性がないため)」であることから、これも微妙に関連付けられるような偶然でしかないような。
 あえていうなら「月読」という名前が、「時」に関連することであることは狙ってるんじゃないかなあ。正体不明っぽいところも似ていますしね。「若返りの水」も、クロスツクヨミが決して歳を取らないところに通じているのかも。

以上!
 

 

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