帰去来兮
帰去来(かえり)なん いざ
田園将蕪胡不帰
田園 将(まさ)に蕪(あ)れんとす胡(な)んぞ 帰らざる
既自以心為形役
既に自ら心を以て 形(かたち)の役(えき)と為す
奚惆悵而独悲
奚(なん)ぞ惆悵(チュウチョウ)として 独り悲しまん
悟已往之不諌
已往(いおう)の 諌(いさ)められざるを悟り
知来者之可追
来者の 追うべきを知る
実迷塗其未遠
実に 塗(みち)に迷うこと 其れいまだ遠からず
覚今是而昨非
今は是(ぜ)にして 昨(さく)の非なるを覚る
舟揺揺以軽揚
舟は 揺揺として 以て軽く揚がり
風飄飄而吹衣
風は 飄飄(ひょうひょう)として 衣を吹く
問征夫以前路
征夫(せいふ)に問うに 前路を以てし
恨晨光之熹微
晨光(しんこう)の熹微(かび)なるを恨む
作/ 陶 潜