れいど・ばっく
LaidBack
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[ Update : 05 Feb 10 ]
I went to the crossroad fell down on my knees
Asked the Lord above "Have mercy save poor Bob, if you please."
Standin' at the crossroad I tried to flag a ride
Didn't nobody seem to know me everybody pass me by
                  ・
                  ・
<Robert Johnson>
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古本屋さんたち
THE BEAT SCENE 1960
ほとんど絶望に近い悲しみの感情が
はじめは除々にデリケートに
それから嵐を告げる暗雲のように
響きわたる雷鳴のように押し寄せてくる
<アラバマ>.
それがどんなにすばらしい言葉か
ぼくはいままで気づかなかった
美を途方もなくあらわにすることは芸術の機能の一つである
そしてそれこそきみが行ってきたことだ
ジョン・コルトレーンよ
こみはこの世のものとも思われない不思議な出来ごとの数々を語ってくれた
<マイ・フェヴァリット・シングス>を
<至上の愛>を
<瞑想>を
そしてついにきみ自身が不思議な出来ごとそのものと化してしまった
お<アセンション>!
そして7月の夜空にかかる弦月よ
ぼくはあてもなく熱望する手をさしのべる
やがて静かな狂気が訪れるだろう
この部屋は思い出と甘美な苦痛と
はじまったばかりの見知らぬ音楽でぼくを圧倒する

                              清水俊彦


12時30分 ニューヨーク ある金曜日
フランス革命記念日から三日後、そう
1959年のこと ぼくは靴を磨きに出かける
4時19分便をイーストハンプトンで降りるつもりだから
7時15分には そして真っすぐディナーへと向かう
だれがぼくにご馳走をしてくれるのか 知らないのだが

ぼくは 日の照り初めている蒸し暑い通りを歩く
そしてハンバーガーを食べ 麦芽ミルクを飲む 粗雑な
『ニュー・ワールド・ライティング』を買い ガーナの
詩人がこの頃 何をしているか見る
                       ぼくは次に銀行に行き
そしてスティルワゴン嬢(名前はリンダだと一度は聞いた)は
彼女の人生で一度だけ ぼくの残高を見ることさえしない
そしてゴールデン・グリフィンで小型版のヴェルレーヌを買う
パツィのために ボナールの絵入りのものを
リッチモンド・ラティモア訳の ヘシオドスか ブレンダン・
ベーハンの新しい劇か ジュネの『バルコン』か『黒人』
のことを考えていた、でも買わない、ぼくはヴェルレーヌに
こだわっている 迷い疲れて眠ってしまいそうになった後でも

そしてマイクには ぼくはちょっとパーク・レイン酒店に
立ち寄り ストレガをひと瓶注文する それから
もといた場所の 六番街へと戻る
そして ジーグフェルド劇場のキオスクへと そして
何気なく一カートンのゴロワーズと一カートンの
ピカユーンを頼み、それから『ニューヨーク・ポスト』

                          そこに彼女の顔
そしてぼくはすでに汗をかいて 思い出している
ファイヴ・スポットのトイレのドアに寄りかかっていたのを
彼女はピアノに合わせてささやくように歌っていた
マル・ウォルドロンの伴奏で みんなもぼくも息を
                           ひそめていた

                     「レディが死んだ日」
                       フランク・オハラ
古本目録
ギンズバーグ ケルアック ヴォネガット
片岡義男 稲垣足穂 阿奈井文彦 
久保田次郎 平岡正明 川本三郎
亀井俊介 木島始 植草甚一
赤瀬川原平