インターネット社会に専門職は必要か?

結論からすると、インターネット社会になったからといって、専門職は必要なんだけれど、
その存在意義って、随分変わってきてますよね。
インターネットもいろいろと過剰評価もあって、個人的にはそんなにすごいことではない
と思うのだけれど(天の邪鬼的に言ってます)、便利なことは間違いないですね。

ぼくのページを見ている人は、基本的にネット使いだろうから、ここでいくらネットの
よさを言っても、そもそもネットを使わない人には、伝わりようがない訳だけど、
情報収集には、ネットは不可欠です。

何かトラブルに巻き込まれても、ネットで検索をかけると大体解決してしまったり、
方向性が見えるのがある意味怖ろしいです。
そういう意味では、自律的に現代社会を生き延びる上では、ネットは不可欠だし、
検索技術については、腕を磨いておいた方がいいと思う。

でも、英語なんかと同じで、ネットを使えるというのは、単に手段にすぎないので、
何のために使うかの意識がなくては、宝の持ち腐れに終わってしまう場合も
ある訳です。

ちょっと話がずれましたが、最近考えるのは、このネット社会における専門職、
ぼくの場合は弁護士なので弁護士の存在意義です。
基本的なことについては、けっこうネットで情報が入るので、弁護士の専門性と
言っても程度問題になりつつあります。
また、弁護士自身、新しい問題に関してはネットで調べて勉強しているなんてことすら
あります。

情報の保有量に基本的に差がなくなってくると、結局弁護士に頼むのは、時間を
節約するため(自分で裁判をやったり、調べたりするのは面倒)や公開されていない
秘伝の情報(まあ、ラーメン屋さんの秘伝のスープみたいなものですね。)を活用する
ためといったことになってくるのでしょうか?
 もちろん、交渉能力や書面作成能力ということもありますが。

今後は、依頼者も弁護士を評価するようになってくるでしょうし、単に弁護士である
ということではお客さんがやってこないような時代がくるでしょう。
結局、依頼者側からすると、自分に合う弁護士を探せるかどうかがキーになってくるでしょう。
最近では弁護士探し用の本もいくつか発売されていますが、弁護士側の宣伝で
作っているやらせのような本も増えてきています。

ぼくの予想では、弁護士を使ったことのある人が掲示板に、この弁護士はよかったとか、
この人はよくなかったといったことを自由に書き込む時代が来ると思います。
弁護士版格付けサイトっていう感じでしょうか。
自分が利用者だったら、そういう情報は絶対欲しいと思います。
逆に、弁護士としては、よりサービス面に力を入れなくてはならない時代になるのだろう
なと思います。

 ただ、弁護士としての悩みは、この仕事は最終的には裁判という構造を取っている
ため、予測がつきにくいことです。勝てると思っても負けることがあるのです。

その理由は、時代の流れであったり、裁判官のきまぐれであったり、相手方の主張が
良かったり、こっちの主張が悪かったり、といった複合的な要素があり、何ともいえない
ことがあるのです。
 白い巨塔ではないですが、やはりそういうリスクを適切に説明するということも必要に
なってくるのでしょう。

という形で、かなりとりとめのない文章になってしまいましたが、弁護士も
ネット社会を踏まえて、その専門性の存在意義について真剣に考えなければ
ならない時代が来つつあります。
(2004.3.9)


                                  京野垂日法律事務所

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