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| 生物は動物と植物の二つに単純に分けられたが、菌類を常識的には植物として扱って疑う人は専門家以外には少ない。一国語辞典※カビ「黴」動植物・衣類・食物などに寄生する小さな下等植物― あらゆる物の常識も時代とともに科学の進歩により変わってゆくのも常識のうちで、菌類を植物でないとする証拠は、植物の証明である葉緑素が菌類になく、ただ植物の中にも葉緑素のない物もごく希にあるが、そのようなものは例外中の例外です。動物には葉緑素が無く、菌類の細菌の中には、運動性があり魚のように泳ぎ回っている菌には鞭毛といって尻尾がある物もあり、さながら小さな動物のようです。それに比べてカビはあたかも小さな植物のように見えます。 最近では有性生殖する細菌もあるそうですが、一般に細菌は分裂増殖するところがカビと違うところです。ごく微細な生物のことを総称して微生物というが、眞菌と細菌の違いは発育するための生理条件が根本的に異なります。いずれにせよ微生物という第三の生物であり、少なくとも植物ではありません。 |
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| 建築・構造物の防カビ技術の微生物に対する知識は単に表面に現れるカビについてのみでなく、その発育上のフロセスに於いて関与してくる細菌や伝播していく微小動物についても基礎的な知識が必要です。その知識は災害の予防又は、被害に遭遇した時に総合的な判断に役立ち、対策の原則的な指針となる。 一般に菌類(カビの類)は65,000とも70,000とも言われていますが、それらの菌類や細菌類の全てが直接かかわり合いを持つのではなく、菌類で言えばごく一般的な逞しい菌類が発育生存し、特殊な栄養素や生活条件の必要とする菌は、ほとんど姿を見せることはありません。但し数々の洗浄剤や建材が開発され、又新たな殺菌剤等により微生物にとって違う環境が提供されると、又新しい問題も起こりうることでしょう。いずれにせよ微生物は人類より長い歴史とその順応さを持って地球上に生存し、人類に貢献してきたわけですがその反面、人類に対して害の及ぶ面もあるわけです。よく言われますが「これは善い菌」で「これは悪い菌」というふうな分け方をしますが。およそ微生物はどの菌も「善い」「悪い」はそれを利用する側の都合でそうなるだけで善いも悪いもありません。たとえば結核菌ですら重要な役割を持つこともあるし、ましてカビに到ってはその両面性はもっと顕著です。少なくとも本職の人はそういう認識を持ってもらいたいものです。 |
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| 1.酸素 |
| カビは普通、好気性で呼吸のため酸素がなくては生きられない。従って基質の固いものは内部に侵入できないが、シリコンのコーキング材などはカビは侵入し難いとされていましたが、クラドスポリウムの種で通性嫌気性(空気があってみなくてもよい)の菌が発育することがわかっています。この種は総論のところで述べているクレオソート菌と同じ性質のもの推定されます。 |
| 2.温度・湿度 |
| 最適温度は25℃〜30℃、湿度は80%以上で普通実験するときもこの範囲で行います。実際は最小点下で生育する好冷性のカビもあり60℃でも生きるカビもあります。 |
| 3.pH |
| ほとんどのカビは微酸性でpH4.0〜7.0の範囲が最適です。強アルカリ中では生きられないので昔から漆喰や床下には石灰が日本家屋では使われていました。 |
| 4.水分量 |
| 水分活性(AW)は食品中の水状態・水の存在を表わした単位、カビ自体の水分量は60%以上細菌は80%以上で発育に必要な水分量はカビで15〜50%、細菌50で水分活性(AW)で0.65位で好乾性カビ0.93−ムコール等です。どの位かといいますと0.65以下では干しエビ、0.9でソーセージ位したがって人の住む家は湿度が高く、結露すれば当然の事ながらカビの温床になるし、乾燥すれば好乾性菌があり、その好乾性菌が日和見感染症などの病原性のあることはよく知られています。 |
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| (1)カビ |
| カビはいわゆる俗称で学術的には眞菌類の糸状菌のことで、キノコや酵母もその仲間です。 |
| (2)カビの分類と位置 | ||
| 眞菌類 | カビは菌糸をのばして栄養源や水分を取り、胞子という種や実のようなものを作るが植物のような葉緑素を持たないが盆栽のようにも見える微生物です。カビの仲間である酵母は主として発芽によって増殖し、そのほとんどが単細胞で暮らし、まれに外敵があったりすると菌糸をのばすような菌(カンジダ)もあります。自然界に分布しているカビ・酵母などの眞菌類が70,000種と言われます | |
| 子のう菌 | 糸に竹の節のような隔壁があって、菌糸と菌糸が接合して接合胞子を作り雌雄を含む胞子のうの胞子が発芽して菌糸を作り出して増殖することでチャワンタケ・アミガサタケなどの木材不朽菌などもそれです。 | ![]() |
| 不完全菌 | 建物に多く関与するカビの代表で隔壁のある菌類で有性生殖のないものを言うが大部分は前者の子のう菌の不完全世代のものと言われています。 | ![]() |
| 藻菌類(接合菌) | 菌糸に隔壁のないカビで、有性生殖によって増殖する菌でケカビ、クモノスカビなど建物にも縁の深いカビです。 | ![]() |
| 担子菌 | 菌糸には隔壁があり、有性生殖後に菌糸の先が膨れてキノコ状になる菌糸でキノコの大部分、木材不朽菌などがあります。 | ![]() |
| 以上がカビの分類です。住まいに出る細菌はいわゆる水廻りに多発します。時には漏水したところや湿度の多いところに急速に発育します。カビは斑点になつたりしますが、酵母や細菌はチーズを流したような感じで色素を作るときもあります。細菌も普通目に見えることはありませんが水分の多いところではカビよりも大量に発育する場合がありますから要注意です。市販の防カビ剤や防カビ塗料ではほとんど効果がありません。 カビは前の説明でおぼろげながら形があるのがわかった思いますが、細菌はよく悪□を言うのに“あいつは単細胞だ”というようにそのほとんとが1つの細胞で分裂増殖します。増殖速度はカビの日時的であるのに対して分秒的です。 |
| 有機化合物をエネルギー源とする微生物を従属栄養型といいます。酵母・カビは全てこれに属します。細菌の大部分もこの型です。 |
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細菌
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| 細菌の中には無機化合物を工ネルギー源としているものがあります。例えばアンモニアや亜硝酸を酸化すするものや、鉄・マンガンの酸化物を沈積させてしまう物、水素ガスを水に酸化する物など無機化合物により増殖する細菌を独立栄養型微生物といいます。 |
| よくコンクリートは無機質だからカビは生えないとよく建築家はいいます。しかし現実はコンクリートでも石でも金属でもカビが生えるのを見かけます。それは表面に水分が溜まったり、ホコリが付いたりしてカビてしまうこともあるのですが、ただこの場合は表面的で少なくとも食い込んで取り難くなる事はあまりありません。無機質を酸化分解する微生物が作り出した栄養源に出来る従属栄養型すなわちカビが付いてくることによって、石もコンクリートもカビが生えたという事になります。この状態も生物の生存環境のプロセスの一つです。 |
| 好気性と嫌気性菌 |
| 微生物は生育に於ける酸素要求によって4群に分けられます。酸素のない時だけ生育できる菌群の嫌気性菌はチトクローム(蛋白の一種)系の酵素を持たないため酸素を利用することが出来ず、酸素が存在するときは代謝(一定の物質的構成で維持するため部分的に絶えず物質の交換を行って動的平衡を保つこと)で生じた過酸化水素により殺菌されてしまいます。 カビと酵母は好気性(酸素を必要とする)ですか、最近の事例でクラドスポリウムの一種にやや嫌気性の物があるのが分わかりました。そのようなカビがコーキングの中の方に食い込むようです。 |
| グラム陰性と陽性 |
| 殺菌剤の分類においてグラム陰性と陽性そして抗カビ・抗ウィルスにより、分類することは殺菌支術で重要なことです。グラム陰性菌はグラム染色(細菌の分類上に使うゲンチアンバイオレット色素液という)後、最後のアルコール処理で脱色された物、反対に紫色に染まったままの物をグラム陽性菌という。 カビは全てグラム陽性菌です。代表的な細菌の陰性菌は大腸菌・チフス菌・緑濃菌・コレラ菌・腸炎ビブリオなど、陽性菌は黄色フドウ球菌・乳酸菌・枯草菌・ボツリヌス菌などです。 我々の職種に直接関わりのあるものは緑濃菌・セラチア菌などのグラム陰性、枯草菌などのグラム陽性菌などがあります。そのうちセラチア菌は漂白できない色素を作り出したり、枯草菌は悪臭の原因などになっています。又、最近ではアトピー症などの患者の家にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌などが存在していると言われます。 |
| 藻 類 |
| 水中に生育して光合成を行う下等植物の総称を藻類と言います。珪藻・ユホグレナ・クロレラ・藍藻なとで、単細胞よりなる微小藻類は微生物として扱われています。光合成で独立栄養型で原核細胞を持ち湖沼・海水・土壌中に生息していますが、藻類や光合成細菌の中にも光のない条件下では有機物をエネルギー源として好気的増殖するものもありますから自然界というのは複雑です。 葉緑素があるかないかということは、その生物の生活を決定する最も重要なことです。葉緑素を持つ植物は、日光エネルギーを利用して炭素ガス(Co2)と水(H2O)から炭水化物を合成します。 炭水化物は地球上の全ての生物の体を作り上げる基本的な有機物で生物の生命活動に必要な工ネルギーの供給源でもあります。 これに対して動物や微生物は葉緑素を持っていませんので無機質から有機物を合成することが出来ませんから、動物や微生物は植物が合成した有機物を確保します。 |
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