JIAは高い理念意識をもつ、唯一の建築家の会

 本誌に登場する建築家は、ただ「建築家」を名乗っているだけでなく、日本建築家協会(JIA)に所属する建築家です。
 そもそも、JIAとは何か…。ご存知でない方も多いと思います。
 JIAは、社団法人日本建築家協会(The Japan Institute of Architects )の略称で、旧日本建築家協会(1956年に日本建築設計監理協 会から改組・改名)と日本建築設計監理協会連合会(1975年設立)がもとになり、1987年に新日本建築家協会として発足しました。古くは、1915(大正3年)に結成された全国建築士会( 翌年日本建築士会に名称を変更)から発展した90年近い歴史をもつ団体です。
 欧米では昔から建築家団体がありますが、同じ性格のわが国 唯一の団体として、国際建築家連合(UIA)の日本支部となっています。現在全国に約5000人の会員がいます。
 日本建築家協会は、建築とはクライアントにとってはもちろ んのこと、社会にとっても大切な資産であると考えています。 設計監理者としての建築家の役割はとても重要であり、その責任を果たすためには、一定の技術的知識に与えられる「建築士」の資格だけでなく、「より高度な遂行能力と倫理意識」が必要だと考えています。質の高い建築と豊かな環境のために、建築家の資質の向上をはかるべく活動しています。



建築家の役割、その社会性

■建築家は敷地にとどまらない
 建築家は発注者の依頼を誠実に実現するように努力しますが 、与えられた敷地という枠を越えて街並み、地域文化、歴史、 風土、地球環境との関係をデザインしなければなりません。1 つの建築が地域をつくっていくからです。

■建築家は市民とともに行動する
 建築家は直接的なクライアント以外に社会というクライアン トをもっています。また、公共施設においては市民とともに建 築、都市環境をつくります。建築家は市民の同伴者なのです。 建築家はある時には人間だけでなく、その土地に生きる多くの 生物にも配慮して設計しなければなりません。

■建築家は環境資産価値を上げる  
 建築家に設計を依頼することは、建築家にある意味で財産を 委託することです。建築家はそれにこたえ、発注者の資産価値 をあげるべく、美しく、安全で、快適な建築環境をつくらねば なりません。建築家はある意味でアセットマネージャー(資産 管理者)なのです。
 ちょっと哲学的で難しいかもしれませんが、JIAに所属する 建築家は、みんなこのような意識で家づくりに関わり、社会に 貢献しています。