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熱処理とは
熱処理って何だろう?簡単にいえば、物を加熱したり、冷却したりして、その物の性質を変え、それぞれの目的に適合させることでなのです。
私たちの周りには、そのようなものであふれています。もっといってしまえば、衣食住のすべてが加熱、冷却なしでは成り立たなくなっているのです。日常生活の中でいちいち「熱処理」なんてかたい言いまわしはしませんが、例えば、お米を炊くときを思い浮かべて下さい。お米を炊くときは、火にかけて沸騰させて、蒸して炊き上がり、それを少し冷まして温かいものを食べます。この火にかけて加熱し、少し冷まして冷却するというのが熱処理なのです。
さて、ごく一般に「熱処理」というと金属、主に鋼の熱処理を指します。すなわち熱処理とは、鋼を加熱、冷却することにより、その目的にあわせて性質を改良・向上させてやることなのです。
鋼の熱処理についての概略を簡単に示すと次のようになります。まず、大まかに分類します。
(1) 一般熱処理
1、 焼なまし(ヤキナマシ)
2、 焼ならし(ヤキナラシ)
3、 焼入れ (ヤキイレ)
4、 焼戻し (ヤキモドシ)
(2)表面熱処理
表面硬化法
 高周波焼入れ(コウシュウハヤキイレ)
 火炎焼入れ(カエンヤキイレ)
 浸炭(シンタン)
 窒化(チッカ)
次に上述の各項目について簡単に説明します。
(1)一般熱処理
1、焼なまし(ヤキナマシ)
 鋼を軟らかくする熱処理です。
 高温からできるだけゆっくり冷やしてやります。
2、焼ならし(ヤキナラシ)
 鋼を標準状態にする熱処理です。
 鋼は硬くも軟らかくもなく適当な硬さになります。
 摩耗に強く、被切削性も向上します。
 高温から大気中で放冷します。
3、焼入れ (ヤキイレ)
 鋼を硬くする熱処理です。
 高温から早く冷やしてやります。
4、 焼戻し (ヤキモドシ)
 焼入れした鋼は硬いが脆いという欠点があります。
 その脆さをとるために粘りを与えてやる熱処理です。
 その処理温度によって「低温焼戻し」と「高温焼戻し」があります。
* 焼戻しは焼入れした鋼の性能を向上させるために欠くことのできない操作であり、各々が単独でなく、焼入れ−焼戻しで一つの操作となります。
(2)表面熱処理
1、 高周波焼入れ(コウシュウハヤキイレ)
 鋼の表面を電機誘導加熱し、焼入れ硬化する熱処理です。
 鋼の表面だけ電流を流し加熱し、噴水冷却をして焼入れをします。
 鋼の表面が硬くなり、摩耗や疲労に対して強化されます。
2、 火炎焼入れ(カエンヤキイレ)
 加熱源が異なるだけです。
3、 浸炭(シンタン)
 低炭素鋼の鋼の表面に炭素を染み込ませて、高炭素鋼とし、さらに、
 この鋼を焼入れして表面を硬くする熱処理です。
4、 窒化(チッカ)
 鋼の表面に窒素を染み込ませる熱処理です。鋼に窒素が入ると
 それだけで硬くなるのでその後の処理は不要となります。
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