
(Dr.Graham’s Homes)

ドクター・グラハムズ・ホームズ学校は、日本を含む世界8カ国のNGOによって運営され、貧困のため学校にいけない子ども達を養育・教育しています。
1、歴史的背景
2、ドクター・グラハムズ・ホームズの理念
3、ドクター・グラハムズ・ホームズの組織(施設)
4、ドクター・グラハムズ・ホームズのスポンサーシップ(資金提供)
1.歴史的背景

ドクター・グラハムズ・ホームズは、北東インド、西ベンガル州のヒマラヤ山脈のふもとに位置するカリンポンにある。1889年、スコットランド教会の宣教師であるRev
John Anderson Graham(アンダーソン・グラハム氏)が、カリンポンに派遣された。
そして、彼が当地で見たものは、イギリス人やヨーロッパの父親とインド人の母親から、望まれずにして生まれた子供達が、茶畑で小作として働かされている悲惨な現状であった。
1900年、グラハム氏が、そうした恵まれないアングロ・インディアンの子供達を援助しようと設立した寄宿学校が、St.Andrew's
Colonical Homeであり、彼の死後、その名前はあまり良い評判でなかったこともあり、現在のDr.Grahams
Homesと改名されたものである。 当時、ダージリン地域にある茶畑で小作として使用されていたアングロ・インディアンの子供6人が彼により引き取られ、イギリス人の養母と先生によって世話を受けたのが始まりである。
その後も、茶畑で働く子供は、軍隊・鉄道建設その他の産業の作業員の増加に伴い増えていき、必然的に世話を受ける子供達も増えていった。グラハム氏は、キリスト教の隣人愛の精神に基づき、子供達が健康で教育を受けることができ、結果として自立できるような環境を提供していくことを目指した。以降、彼と彼の妻Katherine(キャサリン)の半生はこのホームズに尽くされることとなった。
彼等はこの地で愛されるべき存在となり、グラハム氏のこの地の人々への深い愛情、この地の発展のために献身的に尽くした並外れた努力から、彼は「カリンポンの父」と言われるまでになった。また、彼は、彼が1900年にはじめて子供達のために施設をつくったことから、「子供達の父」としても知られるところとなった。
2.ドクター・グラハムズ・ホームズの理念
子供への福祉向上と教育の機会提供 
①1900年以来インドの子供に提供している。
②インドのほか、ネパール、ブータンからも貧乏な子供を引き取っている。
③この施設は階級や宗教、肌の色に関係なくだれもが利用できる。
④恵まれない背景から引き取られてきた約600名の寄宿学生(全寄宿舎生約800 名)がおり、生計が建てられるよう援助をしつつ学校での教育を提供している。
⑤広くボランティアからの寄付金、ハウスペアレンツ、在住者、遺産収入等の支援により運営している。
⑥キリスト教の教えに基づき設立され、教会はだれでも礼拝できる。
引き取られ教育を受ける子供達
ホームズは基本的に貧乏なアングロ・インディアンの子供達へ手を差しのべてきており、そのほとんどがカルカッタのスラム街から引き取られてきたが、現在はその他のインド社会、ブータン・ネパールの近隣諸国・シッキム州やチベットの子供達へも手を差しのべられている。(何人かは北部の難民キャンプから引き取られている。)
毎年、専属のソーシャルワーカーに選ばれた30~40人の子供達がグラハムズ・ホームズに引き取られるが、それら子供達の多くはアングロ・インディアンの生まれで、両親がいる子供もいれば片親だけの子供、親のいない子供など様々であり、そのいずれもがとても貧乏な環境に育ち、親にも望まれず、愛されることもなく将来に希望をもてない子供達がほとんどである。引き取られる子供には、生まれて数週間の子供もいれば、通学するくらいの年齢の子供もいるが、そのほとんどが教育を終了する10代後半の年齢になるまでホームズに滞在する。
3.ドクター・グラハムズ・ホームズの組織(施設)
①生徒(子供達)
- グラハムズ・ホームズ学校では、通学に係る費用を支払うことの出来るカリンポン周辺の一般家庭の子供達も受け入れており、全体で1,200人の生徒が学んでいることとなる。
- 一般家庭の子供達には、主にヒマラヤ地方のビジネスマンや政府の官僚のように裕福な家庭の子供達も含まれている。
- ホームズの教育方針で、一般家庭の子供達との生活体験を通して、彼等が将来コンプレックスを持つことがないよう配慮したものであったが、学校の独自性を守っていくため、またグラハム氏の意思である「非特権階級」の子供達の成長に貢献していかなければならないという考えから、今後、全生徒数に占める支援を受ける子供の割合を高めていく予定である。
- 全生徒数1,200名のうち、800名が寄宿舎生。うち600名が資金援助を受けていることになる。
②学校(その他の施設)
学校のある場所は、気候も穏やかで、夏は15~25度、冬は7~15度前後と、子供達を 育てるには最も望ましい環境である。寄宿舎(コテージ)のある敷地を含め、全敷地面積は500エーカー(612町歩)に及び 、すべてインド政府からの永久借り受けになっている。
施設整備状況
学校校舎のほか、教会、子供診療所(クリニック)、800人の寄宿生徒の食料を賄うための製パン工場や農場までもが整備されている。
- 学校校舎(保育園、小学校、中学校、高等学校)、中央食堂
- 子供診療所(クリニック)(医師1名、看護婦2名)、看護学校
- 農場、畜舎、製パン工場、裁縫工場 他
独立独行であることがドクター・グラハムズ・ホームズの変わらぬ特徴的な特色であり、農場などは野菜・ミルク・チーズ・卵・肉が生産出来るほどに整備され、さらに多くの人数分に対応しうるよう充実してきている。その土地で働くネパール人のためにも、住居提供や医療援助が施されている.
身体の健康を維持することは重要と考え、多くの子供達は、入所した際あるいは栄養失調からくる病気にかかった際には、ホームズの病院(クリニック)で治療を受けるこ
ととなっている。
その他、カルカッタの中心部には、寄付による4階建てのビル(ホステル事務局本部)が確保されており、カースト制度による強い差別のため、職を得られず再びスラムや路上生活者となった学校の卒業生ほか常時50名ほどが住んでいる。
スタッフ構成
組織
- 本部事務局・・・・・会長(理事長)、理事(10名)
- 会長(理事長)・・・ Mr. M.J.Robertson(ロバートソン)(カルカッタ在住)
- 各国運営委員会・・・①イギリス、②スイス、③カナダ、④スウェーデン、⑤オーストラリア、⑥ニュージーランド、⑦インド、⑧日本:「宮崎国際ボランティアセンター」 (代表:杉本サクヨ)
学校運営
- 校長(Principal)・・・Mr. L.J.Fuller(フラー)⇒学校の人事・財産・施設管理運営担当
- 会計・出納長(Bursar)・・・Mr. Major Pawan Seth(Retd.)(セット)⇒学校の財政・経理関係担当
- 教頭(Headmaster)・・・Mr. M.S.Calvert(カルバート)⇒日本での校長の位置づけ。教育カリキュラム面担当
- 学校及びコテージアシスタント、生産部門職員数~約400名
コテージ・ペアレンツや教師、医者、看護婦、理事などのスタッフは広くインドから召集され、若干はイギリスから召集されている。
教育システム 
グラハムズ・ホームズは設立以来、長年の月日の間に数千人の極めて恵まれない子供達を引き取り、自立した大人になるための準備段階としてハイレベルな教育を提供している。生徒達は幼児から18才の年齢までおり、15才にはICSEという、18才にはISC
というインド共通の(高等部・大学)入学試験を受けている。
子供達の受ける教育水準は極めて高く、多くの子供達は大学へ進学するほか、商売、技術研修、育児・病院看護の道へ進んでいる。子供達の区別は決してなされず、それどころか、それぞれの子供達の融合から、様々な背景・信条・文化の違いを越えての理解・評価を高めることが出来る、との進歩的な考え方が教育の中に取り入れられている。
- 学年:14学年 【幼稚園(5~6歳)+12学年(小6・中3・高3)】
- クラス:34クラス(幼稚園~高校)
カリキュラム構成 
・ 日本の通常の初等・中等教育のカリキュラムとほぼ同様の内容になっている。
・ ただし、国語は、小学部1年生から英語が必須で、第二外国語が母語、第三外国は仏語・独語等とともに日本語も選択可能となっている。
・ 高等部には、技術・家庭科目とともに、職業教育の一環として、園芸科目(花卉栽培)も選択可能な科目としてカリキュラムにある。
※ 上記「園芸科目」は、平成10年度宮崎県研修員シャム・ジョーダン氏が宮崎県(総合農業試験場)の研修の成果をもとに指導していくもの。
・ 良好な診療環境、決まった食事の他、学校では、ドラマや音楽、ディベートや芸術、水泳やフットボールその他いろんなスポーツ活動など、独特のカリキュラムが取り入れられている。
※ 本来、インドでは、このような教育は特権階級のみに与えられている。
・ 生徒達は多くのカリキュラム以外の活動にも積極的に参加し、また毎日のニュース要約広報を通して最新事情の把握が出来る環境が整っている。
③寄宿舎(コテージ)
最初のホームズのコテージはカリンポンから1マイル離れた標高約1,400mの急斜面の木立の中に建てられたが、子供達の増加に伴い、その後もコテージが建てられていった。現在では、その山腹も年中可憐な花がたくさん咲きほこり、18(~20)のコテージが整備されている。
1棟あたり約40名の子供達が寄宿可能であり、4~18才までの子供達が年齢を縦割りにして振り分けられ、それぞれのコテージ毎に、ハウスペアレンツや寮母の世話のもと、一つの大きな「家族(家庭)」として共同で生活している。
コテージでは、年長の子供が年少の子供の世話をしていく過程の中で、家庭で生活することの楽しみ・苦労を体験するだけでなく、家庭の中での役割分担を自覚し、助け合いながら自分達自身でやっていくことの重要性を学ぶのである。
また、コテージの環境は、子供達に「家庭」の温かさを感じさせるだけでなく、自立して自分の家庭を築いていく上での働くことの重要性を教えてくれるのである。
4.ドクター・グラハムズ・ホームズのスポンサーシップ (資金提供)
カルカッタやその他西ベンガル州の地域からの、恵まれない衣食にも事欠く主にアングロ・インディアンの子供達に財政的支援を行い、健康的で幸せな環境のもとでのいい教育の機会を提供する支援の枠組みのことである。現在約500名の生徒が海外からのスポンサーによって資金援助を受けている。イギリス・スイス・カナダ・スウェーデン・オーストラリア・ニュージーランド・インドそ して日本など8か国のコミッティがグラハム氏の意思を次の世紀まで引き継ぐため、ホームズへの財政的支援に努力している。
※ 日本コミッティ(宮崎国際ボランティアセンター)は年間15名分の資金援助をしている。
平成21年現在、生徒1人への教育・衣服・寄宿に係る年間の費用は、約11万円であり、その1人に係る費用すべてを負担するスポンサーとなることも出来るし、その一部を負担するスポンサーにもなり得る。寄付金は1年単位で支払うことも出来るし、4半期毎、毎月毎でも問題ない。
The School that looks beyond
Rev. John Anderson Graham of Kalimpong laid
the foundation of his dream- a school, a home for orphaned and abandoned
Anglo-Indian children in 1990. His dream has survived for over a hundred years
now. Today Dr. Graham’s Homes, proudly safe-guarding the name of its Founder
and his ideals, still remains the only school that caters to over three hundred
and fifty supported Anglo-Indian children. In a world where traditions have
given way to modernization and globalization, this small island of hope and
love still survives against all odds, balancing with great skill the
traditional with the modern, amalgamating old values, introducing modern
techniques, but never quite relinquishing the invisible threads tying it to the
great dream that was started more than a hundred years ago! This is the uniqueness of the Homes, this is what makes the
Homes so different from any other school anywhere else in the world
The Homes is quite unlike any other school. Spread
over an area of 500 acres with the school as its hub, the Homes has various
departments- there is the workshop, estate, farm, clothing, bakery, central
kitchen, hospital – all looking after the needs of more than 1300 students.
Apart from the cottages and hostels for the student, there is also the Lucia
King which houses the pre-school babies, the buildings that house the school,
the library and the museum, the gym, the central kitchen, the art room, staff
housing, hospital, farm, the Ahava Guest House and the Holiday Home, etc.
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