仏語版『ナポレオン 獅子の時代』紹介ページ

フランス本土に殴り込みをかけた『ナポレオン 獅子の時代』を逆輸入して、なにか面白いところがあったら書いていこう、というページです。

Le Maréchal Louis Nicolas Davout ルイ・ニコラ・ダヴー元帥
L'un des plus talentueux Maréchaux 最も才能ある元帥の一人
Tous ses ennemis craignent sa sévérité et sa rudesse 彼の敵はみな、その厳格さと無骨さを恐れた
"Davout L'Imbattable" 無敵のダヴー
以後のページでは、
"Davout L'Invincible" 不敗のダヴー

Davout! ダヴー!
Éduque mieux tes sous-fifres! 下っ端をよく教育しとけ!→部下の教育がなっとらん!(元版)

 「普通に訳は意味通ってるわね。サイズも一緒で、元版と並べて本棚にしまっても、違和感ないのは良いんじゃない?」

 「ええ。ただ、残念ながら、巻頭のカラーページはすべてモノクロになってしまっています」

 「…なんか、元版より絵が汚くねえか? 線がにじんでるっつーか、潰れてるような」

 「それは管理人の機材が安物なのが原因では?」

 「いや、二冊並べてみると、あきらかに仏版は劣化してるぜ」

Glups Glups ぐびぐび
Salut Sonchô いよっ、そんちょ(村長?)
Victor,tu bois encore? ビクトル、また飲んでるのか?

 「村長…」

 「ビクトルさんがおかしい」

 「…訳者は日本人じゃねえな。普通、曹長と村長を間違えねえだろ」

 「そもそも、曹長には"Sergent-Major"、村長には"Maire"、という風に訳語がありますから、"Sonchô"というのは明らかにおかしいです」

 「"Hentai"がエロアニメを意味するように、"Sonchô"がフランスではなにか別の意味をもってたりしてな」

 「ビクトルさんがおかしい」

Je le sers depuis tellement longtemps,je ne dois pas me ménager 俺は長い間ずっと仕えてきた、自分をいたわってはならない
Je deviendrai Sergent-Major 俺は曹長になる!

 「意味が全然わからんぞこのハゲ。これで元版通りの意味がフランス人に伝わるのか?」

 「管理人の訳がヘボなだけじゃないの?」

 「それは否定しませんが、極めて短文な二行目はさすがに間違えようがないでしょう。おそらく、仏語訳の際に"ぞうちょう"と"そうちょう"を取り違えたのでしょうが」

 「二行とも、元版だと主語が省略されてるからな。日本人なら、婆さんの代から仕えているクトゥーゾフ将軍に俺(ステキカット)は遠慮していた、そしたらクトゥーゾフめがつけあがりやがって!と、キチンと読めるんだろうが…」

 「外国人から見ると、日本語って自由度が高くて難しかったりするのかしら」

Un homme du 54ème régiment 54連隊です(元版では57連隊)
Ah... ああ
Le Bataillon du Renard キツネ部隊か

Qui sommes-nous?! 俺たちはなんだ!?(元版では「おまえたち」)

Nous sommes La Grande Armée! 俺たちゃ大陸軍!

Récite-moi la suite! 続きを言ってみろ!
La Grande Armée est... 大陸軍は〜
La première du monde! 世界一!
Non! C'est... ちがう! こうだ
La Grande Armée est la plus forte du monde! 大陸軍は世界最強〜!

Le surnom du régiment 54 est "Le Bataillon du fin Renard" 54連隊の仇名は「したたか者」だ(抜け目のないキツネ=したたか者)
C'est moi qui l'ai nommé ainsi 俺がつけてやった

 「これは結構面白いわね、キツネ部隊としたたか者って、フランス語だと形容詞をつけるだけの違いなんだ」

 「"Renard"は"キツネ"という名詞ですが、"fin"という"抜け目のない"を意味する形容詞をつけると、あわせて"したたか者"という意味になるんですね。どうやら、このカマかけは、もともとフランス語で行うネタのようです」

La Garde Impériale 近衛兵
Pas pour toi お前のためじゃない→おまえはダメだ(元版)
Pourquoi? なんで?

 「最後はビクトルさんでしめてもらいましょう」

 「全体としてはイイ出来なんだろうが、たまに上にあるような珍訳がまぎれてそうだな。多分、1巻にもまだまだあるだろ」

 「このページは、2巻3巻の発売などにあわせて追記されます」

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