“ほ〜む豆知識” アーカイブス
〜お役立ち法務Q&A〜
Q1:「賭け事・暴力夫との離婚は?」
Q2:「財産分与と慰謝料請求の期限は?」
Q3:「未成年の子の相続は?」
Q4:「成年被後見人の遺言の方法は?」
Q5:「調停離婚の効力は?」
Q6:「寄与分が認められる相続とは?」
Q7:「死亡事故の損害賠償請求権は?」
Q8:「同居義務違反は離婚原因?」
Q9:「行方不明の相続人は?」
Q10:「相続の放棄とは?」
Q11:「内縁の妻は相続できる?」
Q12:「負担付きの遺贈とは?」
Q13:「親権と親の資格?」
Q14:「消費者契約の取消しとは?」
Q15:「遺言執行者の権限・選任は?」
Q16:「特別養子縁組とは?」
Q17:「ストーカー行為規制法とは?」
Q18:「相続税がかかる財産は?」
Q19:「電話勧誘販売の対処は?」
Q20:「交通死亡事故の損害賠償請求権は?」
Q21:「墓地や祭具は遺産?」
Q22:「遺言書での認知はできる?」
Q23:「母子世帯の保護制度とは?」
Q24:「子のいない夫婦の相続は?」
Q25:「不貞行為は離婚請求原因?」
Q26:「成年後見人等には誰がなれば良いの?」
Q27:「成年後見人等の不動産に関する権利は?」
Q28:「離婚調停で合意できない場合は?」
Q29:「クーリングオフは不動産でもできるの?」
Q30:「母子福祉資金貸付って何?」
Q31:「秘密証書遺言って何?」
Q32:「農地を売買・転用する場合の許可は?」
Q33:「遺産相続の話合いができないときは?」
Q34:「遺言書を見つけたら?」
Q35:「未成年者の相続はどうするの?」
Q36:「訪問販売の契約は取り消せる?」
Q37:「売買代金・貸金請求の具体策は?」
Q38:「契約書作成は重要なの?」
Q39:「遺留分ってどんなもの?」
Q40:「生活保護申請が却下されたら?」
Q41:「公正証書作成のメリットとは?」
Q42:「逃げたペットは返してもらえる?」
Q43:「ペットに遺産は残してやれるの?」
Q44:「ペットシッターにペットを預ける場合は?」
Q45:「マンション上階からの被害」
Q46:「マンション内の迷惑居住者への対抗手段は?」
Q47:「財産分与や慰謝料に税金はかかる?」
Q48:「不動産を贈与した場合の税金は?」
Q49:「農地を売買して宅地にするには?」
Q50:「消防署員を装う業者への対策は?」
Q51:「婿養子が離縁・離婚した場合、姓は?」
Q52:「貸金を給料から取り立てられる?」
Q53:「展示会商法への対抗策は?」
Q54:「貸金は、相続人から返してもらえる?」
Q55:「借用書はどう書けば良い?」
Q56:「遺留分の放棄はできるか?」
Q57:「相続時精算課税制度とは?」
Q58:「夫婦間の贈与に税金はかかる?」
Q59:「保証人が認知症になった場合は?」
Q60:「相続放棄で、他の相続分を増やせる?」
Q61:「ペットホテルからペットが逃げ出したら?」
Q62:「特別縁故者の相続手続は?」
Q63:「借地契約書作成のポイントは?」
Q64:「“仕送り”に贈与税はかかるの?」
Q65:「ワープロ書きの遺言書の効力は?」
Q66:「未成年の子との遺産分割は?」
Q67:「別居中でも生活費は請求できるの?」
Q68:「遺言書の効力の要件は?」
Q69:「代襲相続って何?」
Q70:「任意後見人の権限の範囲は?」
Q71:「任意後見人の“お仕事”は?」
Q72:「配偶者暴力防止法とは?」
Q73:「成年後見人の代理権とは?」
Q74:「離婚時財産分与の税金は?」
Q75:「連れ子との親子関係は?」
Q76:「離婚後、親権者は変更できるの?」
Q77:「“出世払い”は、貸借?贈与?」
Q78:「“へそくり”は、妻のもの?夫のもの?」
Q79:「スピーディーに会社をつくるには?」
Q80:「介護のための休業制度とは?」
Q81:「男女雇用機会均等法」って?
Q82:「土地を借りる際の“権利金”って何?」
Q83:「試用期間中の解雇について」
Q84:「家主が替わっても借家人は借り続けられる?」
Q85:「浪費癖のある人を後見制度で守れる?」
Q86:「補充遺言って、何?必要?」
Q87:「偽造された遺言書はどうする?」
Q88:「パートさんも労働基準法は適用される?」
Q89:「職業病・業務上の怪我に対する補償は?」
Q90:「任意後見人になれる人は?」
Q91:「精神病の夫(妻)との離婚はできる?
Q92:「公園での子供の怪我の責任は?」
Q93:「甥や姪を養子にするには?」
Q94:「限定承認の活用法は?」
Q95:「条件付の遺言(遺贈)とは?」
Q96:「特別受益の対象となる財産は?」
Q97:「元夫が養育費を支払わない場合は?
Q98:「香典・弔慰金は遺産に入るの?」
Q99:「2通の遺言書がある場合は?」
Q100:「本人による後見申立はできるの?」
Q101:「任意後見人の具体的な仕事とは?」
Q102:「死後事務委任契約とは?」
Q103:「越境建物に対する措置は?」
Q104:「臨時工の就業規則適用は?」
Q105:「任意後見人に取消権はある?
Q106:「労災認定基準とは?」
Q107:「相続分を他人に譲渡できるの?」
Q108:「生命保険金は遺贈できるの?」
Q109:「成年後見人の権限はいつまで?」
Q110:「離婚した親の養育義務は?」
Q111:「贈与とみなされる財産とは?」
Q112:「ライフプランの大切さとは?」
Q113:「協議離婚についての民法改正点は?」
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「賭け事・暴力夫との離婚は?」
Q1:「賭け事・暴力夫との離婚は?」
A: 賭け事に興じ生活費を浪費する、また日常の暴力があまりにも
ひどい、これらは「夫婦の協力扶助義務(民法752条)」に違反
します。
また、裁判上離婚原因「悪意の遺棄」、「婚姻を継続し難い
重大な事由」に該当することになります。
この場合、家庭裁判所に「夫婦関係調整の申立」をして、改善
策を検討・提案してもらうようにします。それでも夫に改善の気配
が見られないようであれば、「離婚調停の申立」をしましょう。
調停が不調に終わるようであれば、次は家庭裁判所に対して
先述の「悪意の遺棄」、「婚姻を継続し難い重大な事由」を理由
に離婚請求をします。
これで裁判離婚が確定する運びとなります。
DV(配偶者暴力)に関しては、各都道府県に設置される婦人
相談所や女性センターなどが、「配偶者暴力相談支援センター」
として、相談員・相談機関の紹介、心身ケアの指導、安全確保
・一時保護、就業促進・住宅確保の情報提供などを行ない、
警察等と連携を図り、被害発生防止の役割を務めています。
H20.12.18
※離婚について
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「財産分与と慰謝料請求の期限は?」
Q2:「財産分与と慰謝料請求の期限は?」
A:1.財産分与=離婚後2年間
一般的には、離婚の際に夫婦の一方から他方へ財産分与の
請求をしますが、必ずしもそのときにしなければならないわけ
ではありません。
とにかく相手方と早く別れたいという事情もあるでしょうから、
先に離婚の手続をしてから、その後財産分与の検討をして
も構いません。
民法768条2項には、財産分与について当事者間で協議が
整わないときは、家裁に処分請求をして決めてもらうことが
できるとし、その期限は離婚のときから2年間としています。
家裁は、当事者双方が協力して得た財産の額・その他の事情
を考慮して、分与すべきか?分与額は?を決定します。
2.慰謝料請求=離婚後3年間
慰謝料とは、精神的苦痛に対する損害賠償という意味です。
つまり民法のいうところの「不法行為」と同様の扱いになる
ということですので、同法724条の時効消滅期限の3年間
が請求期限になります。
離婚の際に慰謝料(損害賠償)請求が認められるのは大別
すると、相手方の不貞行為や暴力行為が主な対象です。
この場合は、離婚したときから3年以内に地方裁判所に
訴訟を起こして請求します。
※時効消滅まで、あまり時間的余裕が無いという場合は、
相手方に対して、慰謝料請求金額を書いた請求書を
「内容証明郵便」として送付し、一時的に時効中断手続を
とっておきましょう。
この請求書を送付してから6ヶ月以内に、しかるべき訴訟を
するか、調停などの手続を起こすことで時効は正式に中断
します。
H20.12.19
※離婚について
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「未成年の子の相続は?」
Q3:「未成年の子の相続は?」
A:昨今は若くして不慮の事故・病気で亡くなられるケースも
あり、無常の世の中に心を痛めることがあります。
若くして亡くなられた場合、その人には未成年の子供が
残されることもあります。
例えば奥様と2人の子供が相続するという場合、遺書が無く
遺産分割の協議をしなければならないときは、その未成年の
子供には、子供一人につき一人の「特別代理人」を選任して、
その特別代理人との協議をするということになります。
元来、母親は子供の親権者であり法定代理人であるので、
一見子供の代理として協議を自分でまとめても良いような
感じを受けますが、遺産分割という行為はお互いが利害
対立の関係に立ちますので、子供の権利を守るという意味
で、母親以外の別の人間が特別に代理しなければなりません。
※特別代理人選任の申立は、家庭裁判所に申し立てます。
実情としては、母親が推薦する「特別代理人候補者」が
選任されるのが一般的なので、その意味では利害対立
とはいっても、形式的な感じは否めません。
現実的にも、分割された遺産は、子供の法定代理人である
母親が子供の財産を管理するということになりますので、
実質的には遺産は母親の管理下に置かれるという意味では
何も変わらないということがいえるかもしれません。
H20.12.22
※相続について
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「成年被後見人の遺言の方法は?」
Q4: 「成年被後見人の遺言の方法は?」
A: 成年被後見人とは、「精神の障害で判断能力を欠く常況
にあり後見開始の審判を受けた者」のことで、高齢者などが
極度の認知症になり、または知的・精神障害により、事理を
弁識する能力を欠くのが常態になった人のことで、日常生活
に関する行為以外の法律行為は全て成年後見人が代わりに
行います。
「遺言」も法律行為ですから、本来は成年後見人が代理する
べきものという理論が成り立つように思いますが、「遺言」とは
“人の最期の意思”であり最大限尊重すべきという考え方から
、遺言をするときに意思能力がハッキリとあれば有効と取り扱う
ということになっており、成年被後見人であっても、遺言をする
ときに一時的に正気であればその遺言は有効としています。
民法973条では、@「成年被後見人が事理を弁識する能力
を一時回復したときにおいて遺言をするには、医師二人以上
の立会いを要する」とし、A「遺言に立ち会った医師は、遺言者
が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する
能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名
し、印を押す」として、その遺言書の有効性を保証する手続を
明確に規定しています。
上記の手続を踏みさえすれば、遺言書の方式は、自筆・
公正・秘密その他どの方式でも有効には違いありませんが、
後日の紛争予防のためにできれば「公正証書遺言」で遺す
方式が一番だと思います。
H20.12.23
※成年後見制度について
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「調停離婚の効力は?」
Q5:「調停離婚の効力は?」
A: お互いの話し合いで離婚がどうしても整わないという
場合には、家庭裁判所に調停を申立てて離婚手続をする
ことができます。
調停の話し合いでは、離婚合意・財産分与・養育費・
慰謝料・親権・面会交渉・年金分割などの問題を同時
に話し合うことができます。
調停での話し合いが整いますと、合意内容を書き記した
調停調書が作成され、確定判決と同等の効力を持つこと
になります。
確定判決と同等の効力を持ったということは、もしその
調停調書に書かれた内容の支払義務等(養育費・慰謝料
・財産分与など)が行われないときは家庭裁判所に、履行
勧告・履行命令を相手方に出してもらうことができますし、
それでも相手方が支払わないという場合には、給料の一部
から毎月差押え(天引き)をしたり、他の財産に対しても強制
執行をかけたりしてもらうことができるということです。
※ 離婚協議書を作成して、公証人役場にて「公正証書」
にしてもらうことにより、上記と同等の効力を持たせる
ことができます。具体的には条項の中に「強制執行
認諾約款」を盛り込むことにより、公証人役場にて
「執行文」を付与してもらい、それを持って家庭裁判所
に申し立てることにより強制執行をかけることが
できます。
H20,12,26
※離婚について
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「寄与分が認められる相続とは?」
Q6:「寄与分が認められる相続とは?」
A: 相続における寄与分とは、故人の遺産の維持・増加
に特に貢献した者が、その貢献分に応じて他の相続人
よりも多く財産を分けてもらえる分というものです。
例えば、故人が事業主であった場合にその事業に特
に協力して労働・金銭・物などを提供、つまり従業員と
して真摯に働いた妻や子です。
また、故人が長い間入院していて、その療養・看護を
して、福祉医療費などを軽減してくれた子供などです。
寄与分を実際に算定するとなるとまた困難かもしれ
ませんが、これらは共同相続人の間で協議(話合い)
して決定することになります。
どうしても相続人間での話し合いでは決まらないと
いうときは、家庭裁判所の「寄与分を定める処分調停」
を申し立てて決定してもらうことができます。
※調停手続では,当事者双方から事情を聴いたり,
必要に応じて資料等を提出してもらった上で,解決案
を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を
目指した話合いが進められます。
H20.12.29
※相続について
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「死亡事故の損害賠償請求権は?」
Q7:「死亡事故の賠償請求権は?」
A: 交通事故によって死亡した人が被った損害賠償
請求権は、相続人に承継されます。
例えば、相続人が「妻・子供2人」の場合は妻1/2,子供
1/4ずつという割合で相続することになります。
損害賠償の請求対象範囲としては、自動車など
の物的損害・入院治療費・葬儀費用・故人が働いて
いれば得られたであろう収入(逸失利益)・被害者
本人の精神的苦痛に対する慰謝料など です。
民法711条には、「他人の生命を侵害した者は、
被害者の父母・配偶者・子に対して、損害賠償を
しなければならない」としていますので、その賠償
請求権は妻・子、子がいない場合には父母に相続
として承継されます。
相続人は、損害賠償請求に関して加害者と直接
示談交渉されるか、信頼できる代理人に交渉を依頼
して損害賠償額などを決めると良いでしょう。
代理人としては、弁護士・司法書士・行政書士等の
法律専門家に依頼されればスムーズに示談が纏まる
ことでしょう。また、各都道府県にも「交通事故相談所」
を設置していますので、県総務部にお問合せ下さい。
H20.12.31
※和解書について
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「同居義務違反は離婚原因?」
Q8:「同居義務違反は離婚原因?」
A: 夫婦は同居してお互いに協力しあいながら生活する
のが本来の姿でしょう。これが夫婦の同居義務です。
しかし、夫婦は必ず一緒に住まなければならないと
いうことではありません。
仕事の関係で、一時的な或いは中長期的な単身
赴任によりどうしても別々に暮らさなければならない
とか、病気などで別の場所に療養する必要があると
いった場合など特別な事情もあるでしょう。
こういった場合は、夫婦の同居義務違反とはなり
ませんが、これが単身赴任者が正当な理由もなく
長期間赴任先から離れないとか、どうしても離れら
れないという事情があったとしても、相当な長期間
夫婦の実質的な生活実態が無いような状態が続く
ようですと、一体何の為の結婚生活なのか?という
ことになり、離婚の文字が浮かぶことになります。
単に経済的な扶助をしていたとしても、私たち夫婦
はそれでも良いという夫婦ならそれはそれで良いの
かもしれませんが、お互いに経済的にも安定していて
扶助義務を行わなくても大丈夫だとしても、夫婦として
の生活実態が皆無だということが「夫婦の同居協力
義務違反」であり、もう耐えられないということもある
でしょう。
いくら単身赴任者が、なるべく義務違反とならない
ように努力していたと言っても、相手方にすればもう
これ以上の生活は無意味だと思えば、悪意の遺棄
として、離婚原因の一因となる可能性もあります。
この世知辛いご時世、一緒に暮らして家族円満に
暮らせるという普通のことが、一番大切で貴重で
幸せなのかもしれませんね。
H21.1.3
※離婚について
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「行方不明の相続人は?」
Q9:「行方不明の相続人は?」
A: 相続人の一人が行方不明で、現在も音信が全く無いという
ことがあります。これを「不在者」と言い、その財産管理人も
決められていない場合を指します。
この場合、その不在者のために「財産管理人」を選任して
もらうための申立をして、その財産管理人と遺産分割の話合
いをする必要があります。
財産管理人選任の申立は、共同相続人をはじめとする親族
や、債権者などの利害関係人から家庭裁判所に請求します。
もしその不在者の情況が、生死不明になってから7年を経る
ときには、家裁に「失踪宣告」の手続を家裁に申立てることが
できます。
失踪宣告の審判が確定すると、生存確認後から数えて7年
経過後に「死亡」とみなされますので、上記の相続はその子へ
と受け継がれ「代襲相続」が開始されますし、妻がいれば妻に
も相続が発生します。
子がいない場合は、妻と母親にも相続が発生します。
万が一、その不在者が突然現れたとしたら、失踪宣告は取り
消されることになりますが、遺産の分割協議の内容は有効で、
手元に残っている遺産の分だけ返せば良いということになって
いますので、ご安心?を。
なんだかややこしいことになりますが、相続は早め早めに手を
打たないと、ますます複雑な話になってくるということですね。
H21.1.6
※相続について
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「 相続の放棄とは? 」
Q10:「相続の放棄とは?」
A: 相続するということは故人が遺した財産だけでなく、
借金も相続するということです。
民法896条には、「相続人は、相続開始のときから、
被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」
とありますので、権利(財産、債権など)と同時に、義務
(債務、借金等)も同時に受け継ぐということになります。
故人が多大な借金を残して亡くなった場合、その支払
義務まで相続しなければならないというのは、相続人に
とってはあまりにも酷ですよね。
そこで相続するか放棄するかは相続人には自由である
という規定があり、それが「相続の放棄」の制度です。
相続を放棄すると、遺された財産も受け継がない代わり
に、遺された債務・借金も受け継がなくても良いことになり
ます。
相続を放棄するには、家庭裁判所にて「相続放棄申述
書」を提出します。期間は、自分が相続人であり相続する
べき財産の存在を知ったときから数えて3ヶ月以内です。
相続を放棄した場合、その相続人は初めから相続人では
なかったことになりますので、その子供にも当然に相続は
受け継がれません。(代襲相続は発生しません)
※ もし相続を放棄せずに、債務・借金を相続してしまった
場合は、その法定相続分の割合に応じて各人の負担
を背負うことになります。
H21.1.10
※相続について
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「内縁の妻は相続できる?」
Q11: 「内縁の妻は相続できる?」
A: 相続は、家族同士の内部関係だけではなく、債権者
などの第三者も関係してくることです。
残念ながら内縁の妻には、法律上の身分関係が公示
・公証されていませんので、相続権は認められません。
例外的に故人に法定相続人が誰もいなかったという
場合には、内縁の妻に「借地権・借家権の承継」が認め
られたり「特別縁故者」として遺産分与が認められます。
最良の方法としては、法律上の公示・公証のために
入籍することが一番ではあると思いますが、どうしても
無理なこともあるでしょう。
その場合は、ご主人が「遺言書」で遺産の贈与「遺贈」
として、内縁の妻にほぼ全てを遺すように書いておくこと
でしょう。(相続人の遺留分を犯さないように注意して)
そうすれば、内縁の妻にも法律上の妻と同様に、遺産
の大半を遺してあげられると思います。
また、生命保険金であれば契約者・被保険者が故人
名義で、受取人が内縁の妻名義になっていれば、その
保険金は内縁の妻の所有という事になりますし、勤め
先の死亡退職金なども通常の慣習として、内縁の妻が
受取人になることに就業規則などで規定されています
ので、内縁の妻が受け取ることができると思います。
H21.1.12
※相続について
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「負担付きの遺贈とは?」
Q12:「負担付きの遺贈とは?」
A: 負担付きの遺贈とは、ある遺産を遺してあげる代わり
に、ある義務を行うように指示してある「遺言」のことです。
例えば、この土地を長男に全部遺してやるので、その
代わりに残された母親の面倒を最期までしっかりやり
なさいというような遺言書などです。
(当たり前のことのようですが、最近はそうでもない?)
遺贈を受け取った人(受遺者)は、財産を受け取ること
により、その指定された義務を行わねばなりません。
もし、その義務を行うのが嫌であれば放棄するという
こともできますが、その場合には遺産を受け取ることも
放棄することになります。
遺贈を放棄した場合は、負担の利益を受ける予定の
人(ここでは母親になります)が、昇格して受遺者にな
ります。
また、受遺者が「遺贈」の分だけ受取り、義務を果たそう
としないような場合には、他の相続人は義務の履行を催促
することが出来ますし、それでも義務を果たさないときには、
家庭裁判所に申し出て、「遺言書の取消し」を求めることが
できます。
最近では「負担付き遺贈」が増えているとかいないとか。
何でもタダで手に入るなんてムシが良すぎますもんね。
H21.1.14
※贈与について
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「親権と親の資格?」
Q13:「親権と親の資格」
A: 親だからといって必ずしも「親の資格」があるとは限りません。
親として失格な不品行をした場合には、子供の親族は家庭
裁判所に「親権喪失の宣告」を申立てることができます。
(民法834条)
どういう場合に、親の権利を喪失させられるかというと、
「親権の濫用」の場合と「著しく不行跡」の場合です。
具体的には、しつけだと偽って縛って監禁・虐待するとか、
日常的に肉体的・精神的暴力を振るうだとか、大酒のみ、
ギャンブル癖、性的乱行など、生活態度が酷いことです。
これらの不行跡が、子供に悪影響を与え、教育上・財産上、
子供の福祉・利益を害しており、他の人に親権・監護権を移
さなければ、保護できないほどになっている場合です。
判例としては、子供の財産を自分のために勝手に使ったり、
失踪しては借金を作ってきたり、家族を経済的に苦しめてきた
ような場合に「著しい不行跡」があると認めた例があります。
※「親権喪失の宣告」がなされると同時に、子供について
「後見」が開始されますので、親族の一人が「未成年後
見人選任の申立」を一緒にされることをお勧めします。
H21.1.16
PAGE TOP
「消費者契約の取消しとは?」
Q14: 「消費者契約の取消しとは?」
A: 消費者契約に関係する被害がこのところ多くなっています。
契約したはいいが担当者の説明と随分食いちがう点がある、
買いたくないのに粘られて買わされた、など苦情が多発して
います。
これらの消費者を守るために制定されたのが「消費者契約法」
です。同法の中では、業者と消費者の持つ情報・交渉力の格差
による被害を考慮して、業者の努力義務と消費者救済制度を設
けています。
※【業者の努力義務】
・契約内容の明確さ・平易さ
・契約の際の重要情報の提供
※【被害救済の為の取消し制度】
・取消し期間は、原則6ヶ月間
・「誤認類型」@重要事項説明の虚偽・不足・隠蔽
A不確実な事実の断定的説明(不実告知)
Bデメリットの説明不足・隠蔽(事実不告知)
・「困惑類型」@自宅から帰らない(不退去)
A事務所から帰らせない(退去妨害)
上記のような違反類型を理由に、契約の取消しができます。
実務としては、業者に対して「内容証明郵便」で取消しの
通知を行ない商品を返却(もちろん相手方が発送費もち)。
さらに、クレジット契約・ローン契約をしている場合には、
そのクレジット会社・ローン会社にも同様の通知をして、支払
を停止してもらいます。
いくら不景気だからって、押し売りは御免こうむりますよね。
H21.1.19
※消費者契約について
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「遺言執行者の権限・選任は?」
Q15:「遺言執行者の権限・選任は?」
A: 遺言の文章のなかには、必ず「遺言執行者」にその事務を
任せなければならないものがあります。
・結婚外の子の認知
・相続人の廃除
などがそうです。
故人が遺言で「認知」をしていれば、遺言執行者は就職の
日から10日以内に、市町村役場へ届出をします。
また、「相続人の廃除」をしていれば、家庭裁判所へ廃除
審判の申立を行います。
遺贈(遺言による贈与)、遺産分割の指定、寄付、信託など
を遺言でしている場合は、遺言執行者はそれに従って、まず
相続財産を握っている相続人から、その相続財産の開示を
求め引渡しをしてもらい、各人に財産の振り分けや名義変更
などを行います。
もし相続人の誰かがどうしても協力してくれないときには、
家庭裁判所へ「調停の申立」や「訴訟」を起こし、その状況
・経過報告を相続人に行う義務を負います。
各相続人は、相続財産の処分や遺言執行の妨害は禁止
されており、違反行為があればその行為は無効となります。
遺言執行者は、故人が予め遺言で指定しておくこともでき
ますし、その指定を第三者に委託しておくことも可能です。
また指定されていない場合は、関係者から家庭裁判所へ
適任者を選任してもらうこともできます。
遺言執行者は普通、相続人以外の専門家(行政書士、
司法書士、弁護士、税理士など)がなる場合が多いです
が、相続人や親戚の人がなることもできます。
H21.1.23
※遺言書について
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「 特別養子縁組とは? 」
Q16: 「特別養子縁組とは?」
A: 特別養子とは、実の親(産みの親)に何らかの事情があり
育てられない子供に、それに代わる親を与えることを目的と
した制度です。
特別養子縁組をするには、子供の利益の為に特に必要が
あると認められる場合に、養親となる者の請求により、家庭
裁判所の審判で成立させることができます。(民法817の2)
この審判が決すると、養子の実の親やその親族とは完全に
関係がなくなりますので、実の親や親族関係から干渉も受け
ませんし、相続・扶養などの権利・義務も完全になくなります。
特別養子の縁組成立には、養親・養子ともに厳格な年齢等
の要件が定められています。(民817の3,4,5)
また、実の父母・養父母の同意が必要とされていますが、
例外的にその父母が意思表示できない状況であるとか、虐待
・遺棄などの子供の利益を著しく害するような特別な事情がある
という場合には不要とされています(民817の6) 。
子供は、神様から授かった大切な宝物。
どんな事情があっても、社会全体で見守っていかなければ
なりませんよね。 H21.1.25
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「 ストーカー行為規制法とは? 」
Q17: 「ストーカー行為規制法とは?」
A: 昨今は、女性に対する「つきまとい行為」の苦情・被害が
多発しており、悪質・重大な犯罪に発展するケースも増加
傾向にあります。
これらを抑止・規制する法律が「ストーカー行為等の規制
に関する法律」です。(平成12年11月27日施行)
規制対象は、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意
の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情
を充足する目的で行われるストーカー行為」です。
具体的な行為例としては、
・「つきまとい行為」
・「無言電話」
・「粗野な言動」
などを、複数回にわたり繰り返す行為をさします。
これらの禁止事項に違反すると、
・「6ヶ月以下の懲役」
・「50万円以下の罰金」
に処せられます。(ただし、被害者が告訴する親告罪です)
また、被害者の申し出により警察がストーカー行為をしない
ように加害者に警告することができ、緊急性がある場合には、
警察はストーカー行為を禁止する仮処分をすることもできます。
さらに、警告を無視して行為を繰り返す場合には、公安委員
会が「禁止命令」を出し、それに違反して行為を繰り返したとき
は、
・「1年以下の懲役」
・「100万円以下の罰金」
に処せられます。
※ストーカー行為が繰り返される場合には、具体的な行為
を記録しておきましょう。
(メモ、電話録音、メール・手紙・FAXの保存など)
これらを持って、お近くの警察に早めに相談しましょう。
H21.1.27
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「相続税がかかる財産は?」
Q18:「相続税がかかる財産は?」
A: 相続税を払わなければならない人は、相続によって
財産を取得した人はもちろん、法定相続人でない人で
遺言でもらった「遺贈」を受けた人(受遺者)にもかかり
ます。
課税対象の財産ですが、故人(被相続人)が所有
していた全ての財産・・・不動産(土地・建物)、現金・
預金、動産(自動車・事業財産など)、有価証券(株等)
、美術品(書画骨董など)、ありとあらゆる金銭的価値
のあるものです。
ただし、故人特有の財産でないが課税対象となる
財産もあり、これを「みなし相続財産」といいます。
・ 生命保険金:故人の死亡により受け取る保険金
(保険料全部・一部を故人が負担していたもの)
・ 退職手当金:故人の死亡により受け取るもの
(死亡後3年以内に給付額が確定したもの)
一方、相続税の課税対象外の財産としては、
@墓所、霊廟、祭具など
A宗教、慈善、学術、公益事業者の財産
(公益目的事業用の財産)
B心身障害者の共済制度に基づく給付権利
C上記「みなし相続財産」のうち一定金額控除
(非課税限度額=500万円×相続人数)
また、相続税申告期限までに国へ贈与したり、
特定公益信託へ支出した財産は非課税の対象です。
いずれにしろ、故人の残された相続財産が課税の
対象となる金額は、
5000万円+(相続人数×1000万円)
を超えている場合ですから、その対象となられる
かたは、全体の4〜5%というところが現実です。
(ちなみに私個人には縁の無い話です・・・。)
H21.1.30
※相続税について
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「電話勧誘販売の対処は?」
Q19: 「電話勧誘販売の対処は?」
A: 電話勧誘は、相手から突然かかってきて一方的に話をし始め、
有無も言わせない口調で契約の即断を迫られる場合が多いよう
で、一般の消費者にとっては不本意に契約をしてしまい、後で
悔やんでしまうということが多発しています。
これらの被害を無くすため、電話勧誘販売を「訪問販売の類似
形態」として、規制が強化されています。
規制対象としては、「業者が電話をかけて指定商品・指定権利
・指定役務の販売」を勧誘し、「電話で契約の申込・締結」をした
場合です。
その他電話勧誘後、消費者の方から電話・郵送にて申し込んだ
という場合でも「電話勧誘」の影響によるときは対象となります。
規制対象外としては、消費者側からの電話請求の場合、電話で
の勧誘が通例で消費者の利益を損なう恐れがない場合、指定商品
でない場合(マンション・商品先物取引など)があります。
電話勧誘は訪問販売と同様に、契約申込・締結をしたときは、
契約内容・クーリングオフについて記載した書面の交付義務が
あり、その書面を受け取ってから8日以内なら契約を解除でき
ますし、その場合損害賠償・違約金は特約があったとしても、
法定金額に制限されます。
また、業者が虚実・脅迫でクーリングオフを妨害した場合は、
いつでもクーリングオフが可能ですし、不当な契約締結があっ
た場合(事実不告知・不実告知など)は、契約を取り消すこと
もできます。(特定商取引法24条、24条の2)
H21.2.2
※クーリングオフについて
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「交通死亡事故の損害賠償請求権は?」
Q20:「交通死亡事故の損害賠償請求権は?」
A: 自動車死亡事故の損害賠償請求は、その自動車の所有者
たとえば観光会社や運送会社などであれば、その会社に対し
て損害賠償を請求することができます(自動車損害賠償保障
法3条)。
また、直接の加害者(運転手)に対しても請求することができ
ます(民法709条)。
※ 自動車死亡事故での損害といわれるものは、
@死亡するまでの病院での治療費
・故人自身の損害として請求する。
(相続人が相続したとして請求)
・配偶者が払った場合は、その人の損害として請求する。
A葬儀代
・喪主の損害として請求する。
B故人自身の慰謝料(精神的損害賠償)
・相続人が相続したとして請求する。
C遺族の慰謝料(精神的損害賠償)
・故人の父母、配偶者、子供、内妻などの遺族が請求する。
D本人の死亡による逸失利益(収入損)
・相続人が相続したとして取得する。
・生きていれば上げられた収入を計算し、そこから生活費等
を差し引き、中間利息を控除して算出します。
H21.2.10
※和解書について
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「墓地や祭具は遺産?」
Q21: 「墓地や祭具は遺産?」
A:民法897条では、系譜・祭具及び墳墓の所有権は慣習に
従って祭祀を主催する者が承継すること、ただし被相続人の
指定で祭祀主催者があるときはその者が承継することと決め
ています。
ですので、墓地や祭具は相続分として分けるのではなく、
祭祀承継者つまり葬儀主催者が単独で受け継ぎます。
祭具としては、神棚・仏壇などと付属物・位牌・その他宗教
的な祭具も含みます。
墓地は、永代使用権でも所有権として扱います。
上記の民法897条では、故人の指定があればその指定
された人が優先的に墓地・祭具を受け継ぎますが、指定方法
は遺言書でも口頭でも有効としています。
その指定がなく亡くなってしまった場合は、その地域の慣習
によりますし、慣習もハッキリしないときは家裁にて決めること
になります。
前述のとおり墓地・祭具の承継は相続分とは関係ありません
ので、法定相続人ではない「内縁の妻」や「甥・姪」、特別に世話
した縁故者などが承継することもあるでしょう。
H21.2.15
※相続財産について
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「遺言書での認知はできる?」
Q22:「遺言書での認知はできる?」
A: 子供を自分の子であると「認知」できるのは生きている
場合だけでなく、「遺言書」ででもできます。(民781条)
遺言書で認知された子は、故人の死亡と同時に故人
の「非嫡出子」ということになりますので、同時に相続人
という立場にもなります。
現在の法律では、非嫡出子は正規の夫婦の間に生ま
れた子(嫡出子)の相続分の半分ということなっています
が、もし故人の遺言書に「認知した子に遺産を贈与する」
という旨の遺贈が記されていれば、その子にも財産の
大半が分けられるということにもなります。(民964条)
この場合には、配偶者や嫡出子には「遺留分」という
ある一定部分の相続分が保証されていますので、その
遺贈分が遺留分を侵す範囲まであれば、その部分に
ついては、取り戻す請求をすることができます。
※認知された子が、故人の真実の子であるかどうかは、
調査してみませんと本当のところは分かりませんので、
もし調査してみて故人の子ではないということになれば
家裁に「認知無効の調停・審判」を申し立てることもでき
ます。
H21.2.18
※遺言書について
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「母子世帯の保護制度は?」
Q23:「母子世帯の保護制度は?」
A:母子世帯とは、配偶者のいない女性と子供の家庭ですが
配偶者のいない女性とは、配偶者(夫)と死別・離婚した者、
配偶者(夫)の生死が明らかでない者、配偶者(夫)から遺棄
されている者、未婚の母なども該当します。
夫と死別した場合ならば、夫が厚生年金・共済年金に加入
していたときは「遺族厚生年金・遺族共済年金」の支給が受
けられます。
また上記の場合でないときは、妻が国民年金に加入して
いれば遺族基礎年金の支給要件に該当していなくても、一
定の場合には「母子福祉資金貸し付け」を受けられます。
貸付を受けられるのは、配偶者のない女子で現に児童を
扶養している者です。(児童は子、孫、弟妹、家裁審判で
扶養を義務付けられた者なども該当)・・・民法877条
貸付を受けられる資金は、事業開始・継続する為の資金、
児童の修学資金などです。(貸付事務は福祉事務所です)
その他、母子家庭は児童養育に関する「児童扶養手当」
の支給も受けられます。(児童扶養手当法4条など)
【支給額】(同法5条)
児童1人:41,100円/月
児童2人以上:2人目からそれぞれ3,000円加算
(そのうち1人については5,000円加算)
この手当の支給を受けるには、受給資格と手当額
について「知事の認定」が必要です(同法6条)。
生活困窮家庭は「生活保護」を受けることもできますし、
母子家庭には、まだまだ多くの保護制度が用意されて
いますので、決して諦めずにまずは行政書士などの
専門家にご相談ください。 H21.2.20
※離婚について
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「子のいない夫婦の相続は?」
Q24:「子のいない夫婦の相続は?」
A:子のいない夫婦の場合、もし夫が死亡すれば、相続財産は
妻とその夫の親が相続します。妻の相続分は2/3、親の相続
分は1/3となります。
また、夫の親もすでに死亡している場合は、妻と夫の兄弟
姉妹が相続することになり、妻3/4、兄妹1/4が相続分です。
また夫の兄弟姉妹もすでに他界していていない場合は、
その子供つまり夫の「甥・姪」が、兄弟姉妹に代わって相続
することになります。これを代襲相続といいますが、甥・姪の
場合は、その一代限りと決まっています。
(ちなみに被相続人の直系卑属の場合つまり子供・孫・曾孫
の場合は、代襲相続は続きます)
実際には、妻は夫と生涯をともに苦労してきたことでしょうし、
片や兄弟姉妹は殆ど夫の人生に関係しなかったというのが
大概でしょう。
そうなると妻の相続分はもっと多くても良いのでしょうが、
法定相続分に従うと3/4となってしまいます。
こういう事態を防ぎたいのであれば、夫は予め「遺言書」に、
全財産を妻に相続させるという一文を文言に入れて、すべて
を妻に譲るように書いておけば良いと思います。
兄弟姉妹には「遺留分」の権利は与えられていませんので
、遺産は遺言書のとおりに実行されます。
子のいない夫婦は、ぜひ「遺言書」を書くことをオススメします。
H21.2.25
※相続の分け方について
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「不貞行為は離婚請求原因?」
Q25:「不貞行為は離婚請求原因?」
A:不貞行為を働けば、もちろん離婚請求の原因となります。
民法770条1項1号では裁判上の離婚原因の第1として、
配偶者に不貞行為があったとき、相手方から一方的に
離婚請求できる権利を認めています。
離婚裁判では、性関係の証拠がなくても、異性と2人きり
で旅行に行って同室に泊まったとか、性関係があったとうか
がわせるメールのやりとりがあった、という事実から「不貞
行為」があったものと推定されることもあります。
しかし、不貞行為があったからといって裁判で必ず離婚
が認められるわけではなく、夫婦・家族(子など)の一切の
事情を考慮して、婚姻生活を続けるべきと判断された場合
には離婚を認めないということもあります。
また、不貞行為とまではいかなくともそれに近い状況を
常日頃続けたということから配偶者の心を深く傷つけ、夫婦
生活を壊す結果をもたらしたということがあれば、「婚姻生活
を継続し難い重大な事由」に該当し、離婚原因として認めら
れる場合もあります。(民法770条1項5号)
1度や2度の不貞行為を、今回だけは見逃してあげると妻
に言われて許されたとしても、不貞行為を働いた事実は動か
せません。
もし、妻からの離婚請求を受けた場合は不利な立場に立た
されるのは必定でしょう。
H21.3.1
※離婚について
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「成年後見人等には誰がなれば良いの?」
Q26:「成年後見人等には誰がなれば良いの?」
A:成年後見人等の主な仕事は、本人(成年被後見人)
の財産を管理し、身上の監護(生活・介護など)の手配
などをすることです。
ですから、その仕事は本人の生活どころか命にも関わる
大切なものといえます。
ですので成年後見人等には、本人のことを心から愛する
親族か、そうでない場合には「高い専門性・倫理観」を持つ
弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士などの専門家
がふさわしいと思います。
本人の財産管理・身上監護について、親族間で争いが
ある場合には、その中の誰かを成年後見人にすることは
適切ではありませんので、上記の専門家を選任すること
が望ましいことになります。
家庭裁判所に申し立てるときに、成年後見人候補者
がある場合には、家裁でその適否を調査して判断します。
また成年後見人候補者がいない場合、またはその
候補者が適任でないと判断された場合は、家裁に備えた
専門家(上記など)の候補者リストから選任しますので、
親族の中で候補者がどうしても決まらない場合は、候補
者なしのまま申立てることもできます。
H21.3.4
※成年後見制度について
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「成年後見人等の不動産に関する権利は?」
Q27:「成年後見人等の不動産に関する権利は?」
A:成年後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)が、ご本人:
成年被後見人等(成年被後見人・被保佐人・被補助人)の
所有する居住用不動産(土地・建物)つまり自宅を処分する
には、家庭裁判所の「許可」が必要になります。
ご高齢者さんや障害者さんにとっては、居住環境の変化は
ご本人の健康・精神状態に多大な影響を与えることがあり
ますので、その判断を家庭裁判所にしてもらうほうが妥当
だからです。
「処分」とは、売却、担保権(抵当など)の設定、長期賃貸
契約の締結、賃借契約の解除、家屋の取り壊しなどがこれ
にあたります。
家庭裁判所に「許可」をもらうには、成年後見人等において、
「処分」の必要性と相当性を立証しなければなりません。
「処分」の理由が、あくまでも「ご本人」のためであるという
ことがまず大前提であり、成年後見人等やその他の人の
利益のために「処分」するということは不当にあたります。
成年後見人等が、家庭裁判所の「許可」をもらわずに勝手
に不動産を処分した場合は、その契約・行為は無効です。
H21.3.6
※成年後見制度について
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「離婚調停で合意できない場合は?」
Q28:「離婚調停で合意できない場合は?」
A:離婚の調停の内容がどうしても不服で合意できない
という場合は、往々にしてあると思います。
財産分与や慰謝料などの金銭問題は納得したが、
子供の親権・監護権はどうしても譲れないとか、
またその逆の場合もあるかもしれません。
そういう場合は、家庭裁判所で「審判離婚」に移行
してもらうという方法があります。
「審判離婚」とは、家庭裁判所がそのケースを相当と
判断したときに、担当の調停委員に意見を聴き、夫婦
双方について衡平に、一切の事情を考慮し、申立趣旨
に反しない限りにおいて「離婚の審判」ができる制度
です。
審判は、夫婦双方の話し合いという「調停」とは異なり、
裁判所が決めた判断ということになりますので、意外
と調停では決着がつかなかったこともスンナリ決まる
というケースがあります。
※審判の内容に不服があるときは、審判から2週間
以内に「異議の申立」をすると、その効力は無くなり
ます。
※離婚について H21.3.11
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「クーリングオフは不動産でもできるの?」
Q29:「クーリングオフは不動産でもできるの?」
A:宅建業者が売主として、宅地・建物を売買する場合で、
事務所以外の場所で契約の申込・締結をしたときは、
買主はその時点から8日以内なら無条件で申込撤回・
契約解除をすることができます(クーリングオフです)。
クーリングオフが認められる要件は、
@宅建業者が自ら売主となり宅地・建物を売買したとき。
(業者が買主の場合、仲介物件、交換などは適用外)
A業者の事務所・国交省令で定める場所以外の場所で
の取引であること。
※以下の場所は適用除外です。
・業者の事務所、継続的業務を行う施設
・一団の宅地建物を分譲する現地案内所
・業者が売却について依頼した業者の事務所等
・買主の申し出で業者が訪問した買主の自宅等
B宅地・建物の引渡し前、代金全額の支払が未完了。
以上の条件に適合した売買申込であれば、申込撤回・
契約解除ができますので、業者から「クーリングオフに
関する告知を書面で受け取った日から8日以内に書面
でその旨通知します(業者には告知書面交付義務あり)
通知は必ず書面で行います。証拠能力がある「内容証明
郵便+配達証明付」で郵送するのがベストです。
8日以内に発信すれば、発信したときに「申込撤回」・
「契約解除」の効力が発生します。
申込が撤回されると、業者は受け取っていた手付金や
内金などの金銭を返さねばなりません。
またそれに伴う損害賠償や違約金を請求することはでき
ないことになっています。(宅建業法37条の2)
またクーリングオフや契約解除に関して、買主(消費者)
に不利になる規定・契約などはその部分について無効
となります。
H21.3.14
※内容証明郵便について
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「母子福祉資金貸付って何?」
Q30:「母子福祉資金貸付って何?」
A:「母子福祉資金」は、母子家庭の人が経済的に自立する
ために必要な資金で、各地方自治体ではその貸付をして
います。
「母子福祉資金」では、無利息や低金利(年3%程)で借りる
ことができますので、母子家庭の方はこの制度を十分活用
していただき、高金利の消費者金融などに手を出さないよう
にしてくだされば幸いです。
「母子福祉資金」は、貸付金ですのでいずれは返さねばなり
ません。返済期間は、3年〜20年と様々です。
各地方自治体により、その資金の名称・貸付限度額・返済
期間・貸付要件などが異なりますので、その点はご注意を
していただき、必ず最寄の市町村や福祉事務所などに、
詳細を問い合わせてからにしてください。
以下、母子福祉資金の各種貸付金制度の例です。
・「修学資金」:児童を高校大学高等専門学校専修学校等
に就学させる為に必要な資金
(授業料・書籍代・交通費など)
・「技能習得資金」:事業を開始し、又は就職に必要な知識
技能を修得するための資金
・「修業資金」:児童が事業を開始し、または就職に必要な
知識技能を修得するための資金
・「就職支度資金」:母親・児童が就職する為に直接必要な
被服・靴などの購入資金
・「医療介護資金」:医療又は介護を受ける為に必要な資金
・「生活資金」:技能習得資金、医療介護資金の貸付期間中
等の生活を維持する為に必要な資金
・「転宅資金」:住居を移転し、新しく賃借する為に必要な資金
・「就学支度資金」:児童の就学・修業に必要な被服・靴等の
購入資金
・「結婚資金」:子供の婚姻に必要な資金
・「事業開始資金」:事業を開始するのに必要な設備・機械
等の購入資金
・「事業継続資金」:現在営んでいる事業を継続するために
必要な商材等の購入資金
H21.3.16
※離婚について
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「秘密証書遺言って何?」
Q31:「秘密証書遺言って何?」
A:秘密証書遺言とは、遺言の内容を秘密にしておいて、
さらに自筆証書遺言よりも安全な方法の遺言です。
(民法970条)
どんなものかと言うと、遺言者がまず遺言書を作ります。
遺言書本文は、自筆でも他人の代筆でもワード作成でも
構いませんが、遺言者の「署名・捺印」だけは必須です。
(日付けは不要、内容変更の場合は自筆遺言と同様)
遺言書を作成したら、それを封筒に入れて封をし、遺言書
と同じ印鑑で封印します。
その次に、公証人役場へ証人2人と同行し、公証人と証人
にその遺言書の封筒を提示し、自分の遺言書であること・
遺言本文を書いた人(他人の場合)の氏名・住所を言います。
公証人は、その封筒に差出日と遺言者の申述内容を書き、
遺言者・証人・公証人が各々「署名」をして完成です。
そして、封筒に入った遺言書は本人(遺言者)が保管します。
《秘密証書遺言のメリット》
・内容を秘密にしておける
・遺言本文は他人の代筆やワード作成でも可能なので、
「署名・押印」だけ自分で出来れば、字の書けない人、
言葉の不自由な人なども遺言ができる
《秘密証書遺言のデメリット》
・公証人役場には、遺言作成の記録は残るが、本文内容
は残らないので、遺言書が紛失した場合は危険。
・遺言者が死亡した後は、遺言書を家庭裁判所に持って
行き、「検認手続」をしてもらわねばならない。
※遺言書について H21.3.18
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「農地を売買・転用する場合の許可は?」
Q32:「農地を売買・転用する場合の許可は?」
A:農地には「自作農」を理想とする考え方が採られていて、
自分の所有する農地は自分の世帯が耕作するという農
業経営が理想とされています。
その目的のために、農地には様々な権利制限があります。
・農地は耕作者(世帯員含む)が所有するのが望ましい。
・農地を小作に出すことを制限し、一定の小作面積だけを
認めている。
・小作人の権利を保護し、農地を耕作目的に利用するよう
にすること
などの方法で、農地を元来の耕作状況からなるべく変動
させないようにしています。
主な農地制限(農地法3条〜6条)
@売買・交換・贈与などで、農地所有権を移転したり、
地上権・賃借権・小作権などを設定する場合には、
農業委員会または知事の許可が必要であり、許可
が無い場合はその効力は無効です。
A自分の所有農地でも、農地以外の土地に転用する
場合には、知事又は農林水産大臣の許可が必要です。
無許可で農地を宅地にしたりすれば、3年以下の懲役
又は300万円以下の罰金です。
B小作地は一定面積以上は所有できません。
その所有地域は原則所有者の住居のある市町村内
に限定されています。
C小作地を売る場合は、小作人に優先買受権があり、
小作の解約は、原則知事の許可または農事調停の
成立の場合に限られています。
D農地が競売・公売された場合は、これを競落できる
者は、@の農業委員会・知事の許可を得られるという
要件が必要になります。
市街化区域内の農地には特例があり、農地以外の
目的に利用する場合の制限は緩和されています。
H21.3.20
※許可・認可申請について
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「遺産相続の話合いができないときは?」
Q33:遺産相続の話合いができないときは?
A:遺産相続の話合いの席がまったく設けられず連絡も
つかない状態で、一人の相続人が遺産の全てを握り
離さないというケースがあります。
しかし「相続人」の地位にある者(代襲相続も含む)
はいつでも「遺産分割」を請求する権利を持ちます。
(民法907条1項)
その方法としては大きく3つありますが、@遺言書、
A遺産分割協議、B家庭裁判所での調停・審判、
です。
しかしこのケースでは、話合いのコンタクトが全く取れ
ないということですので、@とAはほぼ不可能です。
ですので、この場合Bの家庭裁判所での調停・審判
の申立をする必要があることになるでしょう。
具体的には、相続人の一人が被相続人(故人)の住所
を管轄する家庭裁判所に「遺産分割調停」を申立てます。
(民法907条2項)
調停での話合いがまとまれば、審判と同じ効力があり、
調停での話し合いでもまとまらず不成立になった場合は、
自動的に「審判」に移行して、審判官(裁判官)が、遺産
・権利・相続人等の一切の事情を考慮したうえで、審判
を下します。その効力は裁判と同様の強制力があります。
(民法906条)
その内容としては、どの土地・建物を誰のものにするとか、
或いは共同(共有)にして、一方から定期金・一時金を
支払うとか、そういう具体的な方法を自由に決めて審判
を下すということになります。
H21.3.24
※相続手続・家裁調停について
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「遺言書を見つけたら?」
Q34:「遺言書を見つけたら?」
A:故人がお亡くなりになってから、遺言書がふと見つかる
ということはありますね。
でも、すぐに遺言書を開封したりしてはいけません。
相続人や遺言書を保管していた人は、故人が亡くなった
ら、なるべく早めに遺言書を家庭裁判所(故人の住所地)
に提出し、「検認の手続き」を受けてください。
(民法1004条)
その際、家庭裁判所では相続人かその代理人の立会い
が必要です。
なぜ?「検認の手続き」が必要なのかというと、遺言書が
本当に故人が書いたものなのかを確認し、相続人やその
他の利害関係人(債権者など)にその内容を知らせ、遺言
書の偽造・変造を防止して、その保存を確実にするための
一種の「証拠保全手続き」という意味があるからです。
この遺言書の検認手続きは、遺言の日付・字体・方式など
、そのままの状態で記録・保存しますが、発見した相続人
が自分に不利な条項を書き換えたり、有利になるように
偽造したりすると、その相続人は「相続の欠格事由」に該
当し、その地位を失います。 (民法891条5号)
検認手続きは、それをしないからといって遺言書自体が
無効とはなりませんが、検認手続きをせずに遺言を執行
したり、勝手に先に開封したりすると5万円以下の過料
に処せられますので気をつけましょう。
(注:公正証書遺言は、検認手続きは不要です。)
H21.3.28
※遺言書について
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「未成年者の相続はどうするの?」
Q35:「未成年者の相続はどうするの?」
A:ご存知のように、未成年者(20歳未満)が法律行為をする
ためには、原則として「法定代理人」が必要です。
法定代理人には普通は「父母」(親権者)ですし、第2には、
「未成年後見人」が当てはまります。
父母(親権者)は常に「法定代理人」となりますが、親権者
がいないときや、親権者に財産管理能力が欠如していると
いう場合には、例外的に「未成年後見人」が法定代理人と
なります。(民法838条、同837条)
「親権を行う父または母と、その子との利益が相反する行為
については、親権を行う者は、その子の為に特別代理人を
選任することを家庭裁判所に請求しなければならない」と、
民法には規定されています。(民法826条)
つまり「相続」に関して言えば、父親が死亡して母親(配偶
者)と子どもが「共同相続人」となった場合には、お互いに
遺産を分け合う関係になりますので、利益が相反する立場
となります。ですから、親権者だからといって、勝手に遺産
の分割を子供の代わりにやってはいけないのです。
そこで未成年者(子供)には一人ひとりにつき「特別代理人」
が必要になり、家庭裁判所へその選任を申立て、その選任
された代理人と母親が「遺産分割協議」をするということに
なります。 H21.3.30
※相続手続について
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「訪問販売の契約は取り消せる?」
Q36:「訪問販売の契約は取り消せる?」
A:訪問販売での契約は、申込書面を受け取ってから
8日以内なら申し込みを撤回することができます。
これが「クーリングオフ制度」です。(特商法9条)
営業所以外の場所(キャッチセールスや訪問販売)
で、不意打ちのように営業マンに声を掛けられて、
契約を結んでしまった場合は、よく考えずに申込み
をしてしまうことが多いので、消費者を保護する為、
「無条件の解約制度」(クーリングオフ制度)が認め
られています。
特商法(特定商取引法)によるクーリングオフ制度
が認められる要件としては、 (特商法9条1項)
@:営業所以外の場所で行われた販売(訪販等、
キャッチセールス、アポイントセールスも含む)
A:特商法で定めた指定商品、レジャー・スポーツ等
の会員権・利用権(指定権利)、英会話・エステ等
のサービス(指定役務)の提供
B:クーリングオフの告知書面(申込書・契約書等)を
受け取ってから8日以内
C:政令で定めた消耗品については、自らは未使用
であること等
D:割賦販売法の指定商品を営業所以外で割賦販売
した場合
E:業者が商品の性質についての重要事項をあえて
言わないこと、嘘の説明をすること、脅したりして
クーリングオフを妨害することなどがあった場合は、
8日を過ぎてもいつでもクーリングオフができます。
クーリングオフは書面でする必要があります。
証拠が残るように、内容証明郵便(配達証明付)で、
発送するほうが良いでしょう。
解約した場合は、支払代金は返還してもらえますし、
受けた商品は業者費用で引き取ってもらえます。
また、業者からの損害賠償・違約金の請求は一切
できないことになっています。
H21/4/1
※内容証明郵便について
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「売買代金・貸金請求の具体策は?」
Q37:「売買代金・貸金請求の具体策は?」
A:売買代金をなかなか払ってもらえない、貸してあるお金
を返してくれない、といったケースはよくあることです。
それを無理やり訴訟に持ち込んで強引に払わせるという
手もあるでしょうが、それによりこれからの継続的取引や
人間関係にヒビが入るのでは、元も子もなくなるという
ことも言えますよね。
そう考えると、なるべく費用を掛けずに且つソフトに話を
進める方法としては、
@内容証明郵便による催告、
A和解書の公正証書作成、
B裁判所による支払督促、
の3つが候補となります。
@内容証明郵便による催告
これは、相手方に出した催告の手紙を郵便事業会社
に公に証明してもらえるということです。
代金や貸金が消滅時効に掛かかりそうな場合に、
催告の内容証明を出すことで、一旦時効が中断して
いることを証明するために重要な意味を持ちます。
そして6ヶ月以内に、支払督促などの正式な請求を
することで消滅時効は完全中断することになります。
また通常の手紙とは異なる形態なので、心理的に
ダメージを与えることにより、弁済を促す効果もあり
ます。
A和解書の公正証書作成
公正証書は、強制執行の前提条件となる債務名義
となるもので、公証人役場の公証人が作成します。
公正証書は、当事者の合意に基づいて作成する
いわゆる「和解書」(合意書・示談書・覚書など)が
まず前提となりますので、相手方の意思に反する
内容のものは作成できません。
ですので、公正証書作成のケースとしては、
・貸付の際の、貸し付けの要件・条件として。
・弁済が遅れた際の、期限猶予・損害金の条件。
などが、多いと思います。
それでも債務履行されない場合には公証人に、
「執行文」を付与してもらい、地裁に強制執行の
手続をとってもらうという方向になります。
B支払督促
支払督促も、公正証書と同じく強制執行の前提
条件としての「債務名義」となるものです。
手続きとしては、書面審理だけで相手方(債務者)
の言い分を聴かずに、裁判所が相手方に金銭の
支払を命じてくれます。
しかし、相手方にもそれ相応の言い分(異議)があり、
裁判所に異議を申立てると、通常裁判に移行します。
ですから、支払督促をする場合は、相手方に言い分
が無い場合のみ利用するべきでしょう。
H21.4.3
※内容証明郵便について
※和解書作成について
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「契約書作成は重要なの?」
Q38:「契約書作成は重要なの?」
A:売買契約というものは、売主と買主との話合いが
合致すればよく、それだけでつまり「口頭」だけで
成立することになっています。
しかし、たとえば「不動産(土地・建物)」などの
売買では、何事もなく代金支払・移転登記・物件
引渡しが行われれば良いのですが、書面という
「契約書」が無いということは様々な面から見て
危険が伴います。
つまり物件の面積は公簿面で決まるのか、実測
坪数で決まるのか、代金の支払期限や方法、
引渡しの期限・方法などはどうするのか、その他
詳細についての取決めなど、後で話しが違うとか、
やっぱりこの契約はやめようとか相手方が言い出
したような場合は「契約書」が無かったら、ほかの
証拠がない限り、裁判になっても勝てません。
口頭契約をしてしまってから、後になって書面を
作ろうと提案しても、相手方がウンと言わない限り
強制することもできないでしょう。
一般の人にとっては、不動産(土地・建物)などの
大きな買い物は、そうそうあることではありません。
必ず「契約書」を“2通”作成し、お互いに1通ずつ
持つようにしましょう。
また近年「不動産登記法」も改正され、所有権移転
登記をするためには、つまり不動産売買をする際に
「登記原因証明情報」を提供することが必要となり
、そのためにもその情報としての「売買契約書」を
添付することが必ず必要となりました。
H21.4.5
※契約書作成について
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「遺留分ってどんなもの?」
Q39:「遺留分ってどんなもの?」
A:相続人には、法律上「法定相続分」というものが規定されて
いるのはご存知のとおりですが、その他に故人(被相続人)
の兄弟姉妹以外の相続人、つまり親、祖父母、妻、夫、子、
孫には、「遺留分」という一定割合が保証された相続分が
あります。
【遺留分割合】
@直系尊属(親、祖父母)のみが相続人の場合
法定相続分の3分の1
A配偶者(妻、夫)、直系卑属(子、孫)が相続人の場合
法定相続分の2分の1
遺留分は永久に保証されてはいませんので、故人が死亡
して、その相続があったことを知り、自分の遺留分が遺贈
やその他の分割協議等で侵害されているということを知った
時から1年以内に、その遺留分侵害の効力を否定するため
「遺留分減殺請求権」を行使しなければ、その権利は消滅
してしまいます。(除斥期間は10年:自動的に消滅します)
ですので、自分の遺留分を侵害するような遺言書、遺贈、
生前贈与、分割協議などが行われている場合は、早めに
、いや一刻も早く「遺留分減殺請求権」を行使する必要が
あるでしょう。
H21.4.8
※遺留分について
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「生活保護申請が却下されたら?」
Q40:「生活保護申請が却下されたら?」
A:生活保護を受けることは、「国民の権利」です。正当な理由
もなく、例えば親戚が金持ちだからとか、そういう理不尽な
理由などで生活保護が受けられない場合は、福祉事務所
の処置に対し不服申し立てを行うことができます。
保護申請却下処分に不服があるときは、知事に対する審査
請求という形で、通知を受け取った日の翌日から60日以内
に却下処分の見直しを求めることが出来ます。
(生活保護法64条)
そして、その知事がした裁決(審査請求日から50日以内)に
不服がある場合は、その裁決を知った日の翌日から30日以
内に厚生労働大臣に再審査請求をすることができます。
(厚生労働大臣は70日以内に裁決)
審査請求に対する裁決が不服である場合、福祉事務所の
「原処分(最初の処分)」の取消しを求めて、裁判所に訴えを
起こすことも出来ます(同法69条)。
さらに、審査請求をして3ヶ月たっても何の返答も無い場合、
或いは、福祉事務所の処分により大きな損害を被るおそれ
がある場合は、裁決を待たずに「取消訴訟」を起こせます。
(行政事件訴訟法8条2項)
H21.4.15
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「公正証書作成のメリットとは?」
Q41:「公正証書作成のメリットとは?」
A:公正証書には、金銭の支払に関する事項について強制力を
持たせることができます。
そしてその強制力を持たせるために、その条文中に強制執行
を受けても差し支えない旨の条項を加えておきます。
これを「強制執行認諾約款」と言います。ただこの条項を付け
加えるとなんでもかんでも強制執行ができるわけではなく、
あくまでも「金銭等の支払を目的とする契約・約束」に限定さ
れます。
つまり、家等の賃貸借に関する契約を作成して、期限内に
明け渡す条項を入れたとしても、期限内に出て行かないと
いって、強引に明渡しの強制執行をすることはできません。
できるとしたら、家賃の支払いなど「金銭に関係する事項」
のみということになります。
またよく利用される代表的なものとしては、「離婚協議書」を
公正証書にするというメリットです。
離婚協議書の条項中の「養育費」や「財産分与」や「慰謝料」
という金銭の支払についての約束事を相手方が履行しない時
は、直ちに強制執行をかけて、支払をさせるようにすることが
できますので、ほぼ必ずといって良いほど「公正証書」にされ
ています。
公正証書は「金銭に関する事項」に関しては、判決と同じ
効力がありますので、相手方が金銭の支払をしないという
場合は、訴訟判決をとる手間を省いて直ちに強制執行をかけ
て、その目的を達成することが出来るのです。
具体的な手続方法としては、公正証書の正本を公証人役場
にもって行き、公証人から「執行文」を付与してもらいます。
そしてこの執行文の付いた公正証書をもって裁判所に行き、
差押手続を申立てるという手順になります。
こうすれば相手方に有無を言わせず、その持っている財産等
や、給与などを差し押さえることができるようになり、煩わしい
裁判手続をせずとも、目的を達成することができるわけです。
H21.4.20
※離婚・公正証書について
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「逃げたペットは返してもらえる?」
Q42:「逃げたペットは返してもらえる?」
A:ペットが逃げ出して、なかなか帰ってこない。あるときふと
他人の民家を見ると、そこで飼われていたということが
判明。返してもらえるのでしょうか?
動物はれっきとした生き物ですが、民法上は「モノ」として
扱われることになっています。
ですので、動物の「所有権」は、いつ・どのような要件で
取得できるのか?がポイントとなります。
ポイントは以下の3つです。
@動物が誰にも飼われていない野生の場合は、その
動物を捕まえた人が所有権を取得します。
これを「無主物先占」と言います。(民239条)
A人間が飼育していたものだがペットではない動物
例えばキジ・タヌキ・クマ・イノシシなど主に食用の
ために一時的に飼育していたような場合は、偶然
捕まえた人が、誰のものでもないだろうと思って、
1ヶ月間飼育していれば所有権を取得します。
(民195条)
Bペットである場合(犬・猫・カナリア・ハムスター等)
は大抵の場合首輪や足輪など飼われていたという
証拠があるものですから、それを他人のペットだと
知っていながら飼おうとするのは、遺失物横領罪
にあたる可能性があります。
ですので、Bの場合は飼い主が分かれば速やかに
返還するか、判らぬ場合は警察に引き渡しますが、
一応、遺失物ですから遺失物法にのっとり公告から
6ヶ月が経てば、捕まえた人の所有物となりますので、
元の飼い主は、捕まえた人に速やかに返還請求を
するべきでしょう。
もし、捕まえた人がそれでも返さないという意思を発す
るならば、飼い主は返還請求と同時に、不法行為に
基づく損害賠償請求を行使することもできるでしょう。
H21.4.29
※ペットに関すること
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「ペットに遺産は残してやれるの?」
Q43:「ペットに遺産は残してやれるの?」
A:ペットは飼主にとっては愛すべき家族であり、親友であり、
人生のパートナーでもあります。
自分が老いて他に家族がいない場合に、愛すべきペット
に遺産を残してやりたいと思うのは、自然な感情でしょう。
しかし飼主にとっては大事な家族ですが、ペットは民法上
は「モノ」としての扱いになっていますので、法律上は遺産
の所有者とはなりえません。
ですから当然ペットに財産を生前贈与することも、遺産を
贈与するという内容(遺贈)の遺言書も無効となります。
ですから、ペットに遺産を残したいと思うなら、たとえば信頼
できる友人・知人・親戚などに、生前からペットを馴れさせて
おいて、その友人等もペットを好きになるように事前準備を
しておくことが望ましいでしょう。
そのうえで、その人に遺産の全部・一部を贈与する内容の
遺言書を作成し、ペットの扶養費用に充ててもらうようにし
ておきます。或いは、そういう人が見つからない場合には、
弁護士や行政書士等の専門家に、遺言執行者を立てて
もらい、ペットの扶養費用としての遺産管理を頼むのも1つ
の方法です。
また昨今では、ビジネスやボランティアとしてペットの世話
を専門にして活動している団体もありますので、それらの
団体と、正式に契約書を交わして世話を依頼しておくという
方法もあります。
H21.5.4
※ペット問題について
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「ペットシッターにペットを預ける場合は?」
Q44:「ペットシッターにペットを預ける場合は?」
A:ペットシッターは通常プロとしてのペットに関する必要な知識
を持ち、有償でペットを保管し世話をします。
契約としては「寄託契約」と「準委任契約」を交わすことになり
ますので、ペットシッターには普通の素人よりも重い責任が課
せられます。これを「善管注意義務」と言います。
もしペットシッターがプロとして通常期待される注意義務を怠り
ペットに怪我・病気・逃走などの事故を起こしてしまった場合は
契約違反・債務不履行として、損害賠償請求をすることができ
ます。
そういう事態をなるべく避けるためには、予防措置としてペット
とペットシッターを事前に会わせて相性を確認した方が良いと
思います。
そして「契約書」を交わし、ペットシッターに飼主の要望・依頼
内容・ペットの性格性質・食餌法・健康面などを双方に確認しま
しょう。
また、ペットシッターの経験年数、ペットに関する知識・愛情、
業務内容の事前説明、報酬基準などの詳細なども契約書で
確認し、契約違反・債務不意履行などがあった場合の違約金
なども取り決めておくことが望ましいと思います。
H21.5.6
※ペット問題について
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「マンション上階からの被害」
Q45:「マンション上階からの被害」
A:マンションの自室の真上の部屋から水漏れがしてきて、
天井から床まで水浸しとなってしまったということがあった
場合、この損害を誰に請求すれば良いか?というケースです。
もしそれが上階の住人の不注意によるものならば、不法行為
としてその人に対して、損害賠償を請求することができます。
またそれが住人の不注意ではなく建物自体の欠陥によるもの
であったとしても、その住人が住む専有部分の欠陥であれば、
やはりその住人の責任ということになります。
問題なのは、その住人が賃借人である場合ですが、民法717
条には、「建物の欠陥によって他人に損害を与えたときは、1
次的にはその占有者が責任を負い、その占有者が必要な注意
をしていた場合には、2次的に建物の所有者が責任を負う」と
いう旨を定めています。
つまり賃借人に不注意が無かったときは、マンションの所有者
が無過失(不注意が無かった)でも責任を負うので、被害者は
マンションの所有者に損害賠償を請求することになります。
さらに、水漏れの原因がマンションの建物の共用部分であった
という場合には、マンションの住人みんなの共有する部分から
の原因ということになりますので、マンションの管理規約に従い
、マンションを修補するために積み立てておいた修繕費からの
拠出ということになると思いますが、これは各マンションの管理
規約の内容に準拠しての支払いになるかと思いますので、各
管理組合との相談で決定したほうが良いでしょう。
H21.5.13
※和解書について
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「マンション内の迷惑居住者への対抗手段は?」
Q46:「マンション内の迷惑居住者への対抗手段は?」
A:マンション内に迷惑行為をする居住者がいる場合には、
その迷惑の程度にもよりますが、必要な措置を講じる
ことができます。
区分所有法・通称「マンション法」には、居住者みんな
の共同利益に違反する行為をした建物所有者に対し、
その行為の停止・除去・予防措置などを講じることを
請求することができると規定しています。
さらに、請求をしてもその行為を止めない場合には、
訴えをもって相当期間その専有部分(自室の部屋)の
使用を禁止することができるとしています。(法58条)
また、マンションの賃借人に対しても同様の措置を採る
ことができますし、ひどい場合には建物使用契約を解除
し、部屋の明け渡しを裁判で請求することもできます。
(法60条)
共同利益違反行為の定義としては、確固たるものは無く
あくまでも各々の具体的ケースによって決定するもので
すが、管理規約違反を基準として誰が見ても居住者全体
の生活環境に迷惑を及ぼし、利益を侵害されていると思
われる場合なら、居住者全員・管理組合は先述の必要
措置を採ることができるでしょう。
しかし一番大事なのは、まずその居住者とじっくり話し合
いをして、調停や和解をするのことが肝要だと思います。
H21.5.17
※和解書について
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「財産分与や慰謝料に税金はかかる?」
Q47:「財産分与や慰謝料に税金はかかる?」
A:財産分与は、夫婦が2人で共に協力して築き上げた
財産を離婚の際に一方から他方へ分けるという意味
合いのものですから、贈与とは趣旨が違います。
ですので、分与財産額が2人の協力の程度からして
妥当と思われる額ならば、課税対象ではありません
が、その事情を考慮しても多すぎる額である場合に
は、贈与税として課税対象になる可能性があります。
慰謝料ですが、慰謝料とはもともと離婚原因(浮気・
暴力など)を作った相手方に対する「精神的苦痛に
基づく損害賠償」という意味合いですので、所得税
法上損害賠償金は非課税となりますので、慰謝料に
も税金は掛かりません。
※離婚協議書の中で、名目上「示談金、和解金、
見舞金などと謳っていても、実質は財産分与や
慰謝料であれば、そのように扱われますので、
やはり非課税ということになります。
H21.5.23
※離婚について
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「不動産を贈与した場合の税金は?」
Q48:「不動産を贈与した場合の税金は?」
A: 個人から不動産や現金を受け取った場合つまり「贈与」
を受けたときは、受け取った人には「贈与税」が課される
場合があります。
金銭の授受はもちろんのこと、不動産(土地・建物)の
名義変更がされた場合にも当てはまります。
贈与税額の算出方法としては、基本的に下記の方法。
●贈与税額=(課税価額ー控除額)×(税率・%)
不動産の課税価額としては、宅地・田などでは「路線
価方式」や「倍率方式」が用いられ、家屋では「固定資
産税評価額方式」で算出することになっています。
贈与税控除には、概して4つの種類があります。
@基礎控除:一年間で、110万円までなら贈与税は
かかりません。
A住宅資金贈与控除:自宅の購入資金として、父母
や祖父母から贈与を受けた時
は、550万円まで非課税です。
B住宅資金贈与特例:上記Aの特例として、新築や
中古の住宅資金を贈与された
場合は、1500万円までの部分
について、5年分非課税枠を
超える金額に対する税額を、
5年間に振り分けて課税する。
C配偶者控除:結婚20年以上の夫婦間での不動産
贈与については、最高2000万円まで
が非課税の対象として控除されます。
また、「相続時清算課税制度」という制度もあります。
これは、65歳以上の親から20歳以上の子どもに生前
の内に贈与する場合で、受け取った者が贈与税を一旦
支払い、親が死亡の後に贈与を受けた財産と相続した
財産とを合算し、払いすぎていた場合はその分は返し
てもらえるようにするという制度で、選択は自由です。
※相続税について H21.5.27
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「農地を売買して宅地にするには?」
Q49:「農地を売買して宅地にするには?」
A:農地を宅地にして売買するには「農地転用許可」を受けます。
農地は文字通り耕作目的の土地ですから、いろいろな制限
があり、これを変更するには法定の許可が必要となります。
耕作者が変更する場合や耕作目的以外の土地にするのにも
「許可」が要ります。
農地を他人から買い取って宅地にする場合や、自分の農地
を宅地にする場合にも「許可」が要ります。
そして農地を耕作目的以外の土地にすることを「農地転用」
といいます。
許可権限は、転用する面積が4haを超えるときは農林大臣
が、4ha以下のときは県知事が持っています。
「転用許可」の手続としては、許可申請書を市町村農業委員
会を通して知事に提出します。
大臣の場合は、事前審査申出書を地方農政局長・県知事に
提出、その後許可申請へと続きます。
農地を転用して売買するには、農地法五条による転用申請
に基づく知事の許可があることを条件とする「売買契約」を
結び、売主と買主が共同で「転用許可申請」をします。
H21.5.31
※許認可申請について
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「消防署員を装う業者への対策は?」
Q50:「消防署員を装う業者への対策は?」
A:昨今「消防法の改正」が行われ、家庭用の火災報知機を設置
する義務ができたのは周知のとおりですが、その制度を利用
して、あたかも消防署員であるかのように装う業者が後を絶ち
ません。
法律で義務付けられたので、火災報知機や消火器を設置しな
ければ罰則がありますよ!などとうそぶきながら強引に購入
させるような手口です。
訪問販売業者は、まず相手方に対して「事業社名」と「商品等
の種類」を明らかにしなければならないことになっています。
(特定商取引法第3条)
また売買契約を結ぶための勧誘に際して、契約における重要
な事項・内容を明確にしなければならず、嘘を言ったり本当の
ことを言わないなどの悪質な行為(不実告知・事実不告知)を
禁止しています。 (特定商取引法第6条1項)
これらの悪質な行為によって契約内容を誤認して結ばされて
しまった場合は、これを取り消すことができます。
(特定商取引法第9条の2)
また、先述の同法3条〜6条に違反した業者に対しては、主務
大臣は、訪問販売に関する業務の全部または一部を停止する
べきことを命令することができます。 (特定商取引法第8条)
「消防署の方から来ました」、「設置が義務付けなので罰則が
あります」などと言い、強引に契約を結ばされてしまったときは
特定商取引法を用いて契約を取り消すことができますので、
その場合は内容証明郵便でその旨を示し、解約しましょう。
H21.6.4
※内容証明郵便について
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「婿養子が離縁・離婚した場合、姓は?」
Q51:「婿養子が離縁・離婚した場合、姓は?」
A:養子は養親の姓を名乗り、離縁すると元の姓に
戻るという定めになっているのが原則です。
しかし例外規定がありまして、養親の姓になった
原因が「養子縁組」であるのか、それとも「婚姻」
つまり婿養子であるのか、で離縁したときの復氏
が異なってきます。
つまり、養子になった人が養親と先に縁組をして
姓が養親の氏になった後に、その娘と結婚して
姓が養親と娘の姓になったという場合ならば、
離婚・離縁をしたとき、元の姓に戻ります。
逆に、その娘と先に結婚をして妻(娘)の姓になり、
その後にその両親と養子縁組を交わしたという
場合には、離婚・離縁をしても当然に姓が戻ると
いうわけではありません。
ちょっと複雑な感じですが、要するにいま名乗って
いる姓が、養子縁組が原因なの結婚が原因なのか
で、元の姓に戻るのか戻らないのかが決まるという
ことです。
ちなみに、縁組後7年を経過していれば、離縁の日
から3ヶ月以内に届出ることで縁組中の氏を使用で
きることになっています。また、養子は離縁によって
姓を戻さねばならないことになっても、その子つまり
養親の「孫」は当然に養子の元の姓には戻りません。
もし、養子(親)と同氏・同籍にするには、家裁許可
により「子の氏の変更」をすることになります。
H21.6.10
※離婚について
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「貸金を給料から取り立てられる?」
Q52:「貸金を給料から取り立てられる?」
A:知人に貸したお金をなかなか返してもらえない
場合には、その借主の給料やボーナスを差押
えて返してもらうことができます。
但し、返してもらえるのは給料・ボーナス各々
の4分の1までとなっています。
給料は、その人の生活基盤ですので、生活を
圧迫しないように原則4分の3は差押えができ
ないと決まっているのです(民事執行法152条)。
但し、4分の3相当額が政令で定める33万円を
超える場合は、33万円が差押禁止限度額です。
具体的に、差押ができるのは「給料」「ボーナス」
「退職金」の4分の1までです。
※一部例外あり。特別事情あるときは裁判所に
申立てて範囲変更をすることもできます。
差押えは、借主の「給与支払義務者」つまり会社
などを、「第三債務者」として申立てます。
債権額は「貸金と利息」として、満額に達するまで
月々の給料・ボーナス・退職金を差し押さえます。
ですから一度申立てておけば、毎月借主に給料が
支払われるたびに、借主に取り立てる必要もない
ですし、申立てる必要もありません。
裁判所から会社へ「差押え命令」が到達すると、
借主の給料は範囲内で凍結され、貸主は会社
から、支払ってもらえるようにするだけでよいの
です。
H21.6.12
※内容証明郵便について
PAGE TOP
「展示会商法への対抗策は?」
Q53:「展示会商法への対抗策は?」
A:よく宝石や着物・毛皮のコートなどの「展示会」などに、
知人から誘われて、見るだけで良いから!とか、つい
でに遊びに来て!などといわれ、本来の目的である
「売買」ということを告げずに誘われることがあります。
ちょっと見るだけという軽い気持であったにも関わらず、
スタッフに囲まれて「今日だけの特別割引なので、買わ
ないと損です!」と強く勧められ、契約するまで帰して
もらえなかったという事態になります。
これは「展示会商法」というもので、常設の店舗とは言
えない展示会場ですので、「店舗に類する場所」では
ありません。ですので、このケースは「特定商取引法」
の対象になり、クーリングオフが可能といえます。
対策としては、その販売会社とクレジット会社(利用の
場合)に対して、内容証明郵便(配達証明付)でクーリ
ングオフの通知を出して、その経緯を書き添えます。
もし、言いがかりをつけてくるようなら「契約するまで
帰してもらえなかった」ということで、消費者契約法の
「退去妨害」を主張したり、本当のことを告げなかった
ということで、特商法の「事実不告知」などの理由で、
契約を解除することも考えられます。
「タダより高い物は無い」と昔からよく言われますが、
この世知辛い世の中、常に肝に銘じながら慎重に
ことに当たりたいものですよね。
H21.6.18
※内容証明郵便について
PAGE TOP
「貸金は、相続人から返してもらえる?」
Q54:「貸金は、相続人から返してもらえる?」
A:借主の死亡により貸金はその相続人が払うことになります。
いわゆる「債務の承継」で、債務も立派な遺産の一つに数
えられます。
ただし、相続人が借主の死亡後3ヶ月以内に「相続放棄」
や「限定承認」の手続きを取っていない場合で、とっていな
ければ「単純承認」ということで債務の支払を請求できます。
(相続人が複数のときは、相続分に応じて債務負担します)
さて、相続人には相続人固有の資産・債務がある場合が
あり、その債務の債権者にも請求権があります。親の債務
を承継することで、その相続人の資産から返済を受けること
が困難になる危険性もあります。(優先順位があります。)
そこで、家裁に申立てて各々の債権者への返済が済むまで
、相続人固有の資産と相続財産を分離する制度があります。
(この手続きも借主死亡から3ヶ月以内に申立てます)
この財産分離命令が出ると、借主の債権者は配当加入をし、
相続人の債権者に優先して遺産から返済を受けることができ
、足りない分だけ相続人の資産へ掛かることができます。
しかし、このケースでは相続人固有の債権者の方が優先と
いうことになりますので、あくまでもその余分にだけ掛かる
ことができます。
H21.6.22
※相続手続について
PAGE TOP
「借用書はどう書けば良い?」
Q55:「借用書はどう書けば良い?」
A:友人や知人に、少額の金銭を短期間で貸すという場合
はよくあることです。その場合もやはり万単位になって
くれば「借用書」も必要でしょう。
簡単なものであれば、普通のノートの紙でもよいので、
借主が、「金○○○円也を確かにお借りしました」と
書き、日付けと署名・捺印をすれば出来上がりです。
さらに、いつまでに返済し、利息いくらと記してあれば
ベターです。
でも、この混沌とした世の中、信用貸しも良いのかも
しれませんが、できればキチッと「契約書」を作成して
おけばベストです。(金銭消費貸借契約書と言います)
契約書作成のポイントとしては、(民法587条)
@:いつ、だれが、だれに、いくらを貸し、借りたのか、
という旨を書きます。
A:いつ、いくらを、どんな方法で、返すのか、という
返済手段を書きます。
B:利息、遅延損害金の支払条件・方法・利率。
利息の取決めは自由ですが、利率を決めなかった
場合は、民事法定利率=年5分となります。
C:もし借主が支払を滞らせたり、契約に違反したり
した場合は、返済期日前でも全額を請求できると
いう「期限の利益喪失条項」も書き加えます。
D:信用貸しだとしても、借主が突然の事故・病気等
で死亡したりすると、返済は困難になる可能性が
高いので、できれば連帯保証人や担保(抵当権)
を取り決めておいたほうがよりベストです。
形式的には、日付、貸主・借主の署名・捺印、割印
保証人の連署・捺印をし、実印を押し印鑑証明書を
お互いに交付すれば、後日の争いを最小限にできる
と思います。
H21.6.26
※契約書作成について
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「遺留分の放棄はできるか?」
Q56:「遺留分の放棄はできるか?」
A:遺留分という言葉はあまり耳馴れない言葉ですが、
どういうものかというと、相続財産をある一人または
少数の人に相続・遺贈させるという「遺言書」などが
あると、他の相続人が不利益を被ります。
その遺産(例えば現金や不動産)を生活の基本とし
て生きている相続人なら、尚更そのような不利益を
被ることは、人生を大きく左右してしまいます。
そういう不利益を被ることを最小限食い止めるため
の制度として「遺留分」という相続人に認められた
最低限の保障が規定されています。(民1028条)
(遺留分は、配偶者・子・親に認められています)
しかし、被相続人(故人)の遺志としては生前に
世話になってきた長男夫婦に全財産を遺したいと
いう気持ちがある場合があります。
長女や二男には、県外へ行ったときに学校や家の
ために多くの資産を費やしたのだから、これらは
言わば相続財産の前渡し。だったら残りの資産は
長男に全て遺したいと思ってもおかしくはないで
しょう。でも、彼らには「遺留分」を請求する権利が
ありますので、そうなると故人の遺志に反して権利
を請求する可能性もあります。(遺留分減殺請求)
この場合、長女や二男には相続開始前に「遺留分
放棄」の手続きをさせておくのが良いでしょう。
これは当人(長女ら)から家庭裁判所へ申立てます。
裁判所では、その放棄する理由(例えば前述の特
別受益等)を確認し、妥当とすれば「許可の審判」を
くだし、遺留分の放棄が認められることになります。
それで、被相続人が「遺言書」にて長男に全財産を
相続させる旨を書き残せば、遺産は長男にすべて
遺されるということになります。
H21.6.30
※相続手続・遺留分について
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「相続時精算課税制度とは?」
Q57:「相続時精算課税制度とは?」
A:相続時精算課税制度とは、贈与の一種なのですが、
ちょっと難しい言葉なので馴染み薄いと思います。
簡単に言うと、相続が開始する前に遺産の一部を
“無税”で相続人に贈与することができる制度です。
(つまり親が死ぬ前に子どもに財産を贈与すること)
その適用条件としては、贈与者は65歳以上の親で、
受贈者は20歳以上の推定相続人の子(代襲相続の
子も含む)となります。
財産は、贈与者の財産ならば何でも対象になります。
相続時精算課税制度の適用を受けた場合には、その
財産についての贈与税計算において、「2500万円の
特別控除」を受けることができます。
2500万円までの贈与財産については、贈与税が掛か
らないということです。
2500万円を超えた部分の財産があれば、その部分に
ついては、一律20%の贈与税が課税されます。
手続としましては、適用を受けたい人は贈与を受けた
年の翌年2月1日から3月15日までに、税務署に「相続
時精算課税制度選択届出書」を提出します。
そしてその後贈与者が死亡した時点で、受贈者はその
贈与財産を相続により取得したものとみなし「相続税の
申告」をし、相続時精算課税制度適用により納付した
贈与税のある場合の贈与税額は、「贈与税額控除」
の適用を受けることになります。
(納付税額がマイナスの場合は還付を受けられます)
※相続税について H21.7.15
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「夫婦間の贈与に税金はかかる?」
Q58:「夫婦間の贈与に税金はかかる?」
A:普通、贈与された額が年間で110万円を超えたときは、
その超えた分については受け取った人には贈与税が
課せられることになっています。
でも、夫婦の間においても贈与税が課せられていたら、
ちょっとたまったものではありませんよね。
ですので、夫婦の間での贈与には「配偶者控除」の
制度が設けられています。
これは、下記の三つの条件に該当すれば、基礎控除
(110万円/年)+配偶者控除(最高2,000万円まで)が
認められることになっています。
@その夫婦の婚姻期間が20年以上。
A贈与財産が、日本国内にある居住用不動産(土地
・建物・借地権)
または、居住用不動産を取得するための金銭。
B受け取った人が、その翌年の3月15日までにその
不動産を居住用として使用していること。
または、その金銭で取得した不動産に将来も引続き
居住する見込みがあること。
配偶者控除の適用を受けるための手続は、
@贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日まで
に、税務署へ贈与税の申告書を提出。
Aその申告書に、「配偶者控除適用の旨」、「控除を
受ける金額」、「その贈与につき初めて配偶者控除
の適用を受ける旨」を記載。
(同じ配偶者からの贈与では、一生に一回のみ可)
B添付書類として、「戸籍謄本」、「住民票の写し」、
「不動産の登記簿謄本」(登記事項証明書)。
上記にあるとおり、
基礎控除110万+配偶者控除2,000万=2,110万円
まで、控除が受けられますので、それを超えた部分の
金額について税率20%を掛けたものから、控除額25万
円(額にて変動)を差引いた金額を納めることになります。
H21.7.30
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「保証人が認知症になった場合は?」
Q59:「保証人が認知症になった場合は?」
A:保証契約は、たとえ相手方が認知症になってしまい、
成年被後見人等となってしまった場合でも、契約を
結んだ時点ではちゃんとした意思能力があったので
あれば、その保証契約は有効で、保証人に対して
責任をつまり債権を請求することはできます。
しかし、本人が認知症等になってしまい「成年被後見
人」となった場合には、定義としては「精神上の障害に
より事理を弁識する能力を欠く常況」にあるものなので、
つまりもうすでにその契約が何なのか?も分からない
ようになってしまっていますので、本人に請求してみて
も無理です。
ですので、この場合の保証債務の請求は「成年後見人」
に対してすることになります。
本人に対して直接返済の約束をしたとしても、成年被後
見人の行為は取り消すことができますので、後で成年
後見人から取消しをされるリスクがあり得ます。
また債権者には「催告権」というものがありますので、
その保証人が「成年被後見人」であることを知らずに、
本人(債務者)と貸金弁済契約を結んでしまった場合
には、債権者はその成年被後見人に1か月以内に、
成年被後見人の行為を追認するかどうか?の返事を
するように催告することができます。その期間内に返事
が無いようなら追認したことになります。
(保佐人・補助人の場合は逆に取消したことになります)
H21.8.8
※成年後見について
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「相続放棄で、他の相続分を増やせる?」
Q60:「相続放棄で、他の相続分を増やせる?」
A:相続放棄の手続を取ると、その人は初めから相続人
では無かったことになります。(民法939条)
しかし、もし相続人が他の相続人の持分を増やしたい
と思い、殊勝にも相続放棄を行ったとしても、必ずしも
思惑通りとは行かないケースの方が多いでしょう。
具体的に言うと、子の一人が母親の持分を増やそう
と思い相続放棄手続をしても、母親の持分は1/2で、
子の持分も1/2です。それを兄妹間で分けるのです
から、子が3人おれば1人:1/6ずつということです。
ですから、子の一人が相続放棄しても、残りの分は
他の子の持分に再配分されますので、上記でいうと、
子2人として1人:1/4ずつとなり、母親の持分には何
の影響もありません。
また、子が1人だったとしても、今度は故人の親が第2
候補者として、相続分の1/3を持つことになりますし、
親が他界していたとしても、今度は第3候補者の故人
の兄妹が持分1/4を持つことになり、それが他界して
いてもその子(つまり甥・姪)が代襲相続をします。
上記のことから、自分の持分を殊勝にも相続放棄した
としても、なかなか自分の思惑通りには行かない現実
が見えてくるでしょう。
これらを解決するには、相続人間で「遺産分割の話合い」
をして、自分の取り分を少なくする(或いはゼロにする)
ことで、その分を母親に分けることで合意した契約書、
「遺産分割協議書」を作成すれば、目的は達成される
ことになります。
もし話合いがまとまらなければ、相続分の譲渡や贈与
という方法もありますが、この場合には「贈与税」や、
「相続税」を余分に払わねばならないケースとなり得ま
すので、メリットはあまり期待できないでしょう。
H21.8.17
※相続手続について
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「ペットホテルからペットが逃げ出したら?」
Q61:「ペットホテルからペットが逃げ出したら?」
A:ペットホテルにペットを預けると、ホテル側としてはペット
を自己の責任において保管し、飼主にシッカリと返還す
ることを約束するので、民法657条以下の「寄託契約」に
なります。
「寄託契約」(有償の場合)には、委任契約における
「善管注意義務」が適用されますので、ホテル側として
は善良なる管理者の注意義務つまり「専門家として当然
期待される範囲内の細心の注意義務」という重い責任が
課されるということになります。
ペットホテルからペットが逃げ出すという行為は、日頃
から一緒にいる飼主とも離れ離れになっていて、不安も
大きいのでしょうから、逃げ出したいというのも頷けます。
ペットを扱う専門家としては、当然そういう事情なども考慮
に入れて、施設外に逃げ出さないように厳重な管理をする
ようにしなければいけない立場です。
ペットを扱うプロとして、預かったペットを逃がしてしまった
場合には、まず弁解の余地はほとんどありません。
当然、損害賠償などの責任を負わねばならないでしょう。
※ペットショップなどで一時的に預かった場合も、準委任
契約が成立しており、同様に善管注意義務を負います。
H21.8.22
※ペット相談について
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「特別縁故者の相続手続は?」
Q62:「特別縁故者の相続手続は?」
A:「特別縁故者」とは、あまり聞きなれない言葉ですが、
故人(被相続人)の内縁の妻や、事実上の養子等、
一緒に生計を共にしていた同居人などが該当します。
原則的には、故人に相続人がいない場合や、いるか
どうか分からない場合には、遺産は法人とされて財産
管理人により債権者等へ債務の整理が進められます
が、残った分に関しては国庫(国の所有)になります。
その過程で、故人と特別な縁故にあった者からの申立
により、家裁が遺産の全部・一部をその特別縁故者に
分与することが認められています。
この特別縁故者が受けた遺産の分与に対しては、税法
では「相続財産」とは認めず、「遺贈」とみなして相続税
を課すこととされています。
つまり「特別縁故者」が相続財産の分与を受けたとして
も、法律上はれっきとした相続人ではありませんので、
「遺贈」を受けた場合と同様に「相続税の控除」の規定
が受けられないことになるのです。
遺産にかかる基礎控除額の5,000万円は認められます
が、法定相続人一人当たり1,000万円の控除規定は、
該当除外です。
「配偶者特別控除」、「未成年者控除」、「相次相続控除」
も該当除外ですし、一親等の血族・配偶者ではないので、
20%の税額加算がされます。
実質上では、他の家族と変わらない「配偶者」「養子」で
あったとしても、相続法・税法上では「相続人」とはみなさ
れず、赤の他人同様の扱いになってしまいます。
いかに法律上の家族としての手続:「婚姻」や「縁組」が、
相続に限っては重要かがこれで分かると思います。
H21.8.24
※相続手続について
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「借地契約書作成のポイントは?」
Q63:「借地契約書作成のポイントは?」
A:借地契約を結ぶ際のポイントとしては、「貸主・借主
は誰なのか」、「借地権の存続期間はいつまでか」、
「土地の面積(地積)」、「地代に関すること」、「土地
の使用目的」、「建物の種類・規模・用途等」を明示
することが必要です。
存続期間は、借地借家法では一律に30年と決めら
れており、それを超える期間を契約で決めた場合は
それによるとされます。(同法3条)
契約中で期間が決めていない場合には、30年とされ
、30年未満の期間を契約で決めても、借地権者には
不利な契約として無効となります ⇒ 30年に延長。
※(同法9条)
一筆の土地の一部分を契約した場合は、その部分
の面積を明示し、測量図面や公図も添付します。
地代については、単位面積(u)あたりで決めること
が多いでしょう。支払時期・方法も明示します。
−借地契約に「特約」をつける場合ー
@:増改築禁止・事前承諾の特約
A:転貸借・借地権譲渡禁止の特約
B:建物の種類・用途等制限の特約
C:契約不履行の場合の解約の特約
D:更新料支払に関する特約
などの特約がありますが、@ABの特約などが
ついていたとしても、借主は裁判所への申立により、
貸主の承諾に代わる「許可の審判」を受けることが
できます。
※上記の同法9条では、特約の中で法定更新が
無いと定めたり、正当事由なく更新を拒絶でき
るなどとした借地人に不利な内容の特約は、
法的に無効とされています。
H21.8.26
※契約書作成について
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「“仕送り”に贈与税はかかるの?」
Q64:「“仕送り”に贈与税はかかるの?」
A:両親から離れて暮す大学生の子供に「仕送り」として
生活費・教育費を送ったり、クルマを買ってあげたり
することは、普通なら「贈与」にあたりますので、子供
は贈与税を納めなければならないことになりますが、
実は適用除外として納めなくても良いのです。
次に掲げる@〜Gのものは、「非課税財産」として
贈与税を納めなくても良いことになっています。
@:法人(会社)から贈与を受けた場合(所得税対象)
A:親子・夫婦・兄妹など、お互いに扶養義務がある
親族間で、生活費・教育費など普通に必要な財産
である場合
B:公益事業者がその事業に必要な財産として贈与
を受けた場合
C:特定公益信託から受ける一定の財産の場合
D:心身障害者共済制度に基く給付金受給権の場合
E:公職選挙法による候補者が、選挙運動に関して
贈与を受けた財産の場合(報告済みのものに限る)
F:相続・遺贈によって財産を得た人が、相続の年に
故人から贈与を受けた財産の場合(相続税対象)
G:贈答品(お中元など)や香典などで、社会通念上
相当と認められる範囲の財産の場合
ということですので、このケースでは上記のAにあたり
ますので、「仕送り」には贈与税はかかりません。
ですが、通常必要と認められる金額以上の仕送りと
いうことになりますと、課税対象となる可能性が高く
なってきます。
例えば、クルマを買ってあげたという場合ですと、社会
通念上必要と認められる範囲を超えますので、課税の
対象となります。
贈与税の基礎控除額は「110万円」ですから、そのクルマ
の価格が110万円未満の中古車なら無税なのですが、
それを超えるような新車などでしたら、その110万円を
超えた分の価格に税率を掛けて速算控除額を差し引い
た額を贈与税として納めなければならないことになります。
H21.9.5
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「ワープロ書きの遺言書の効力は?」
Q65:「ワープロ書きの遺言書の効力は?」
A:自筆で書かれた遺言書で、日付・氏名・本文は自書され
ていたとしても、その対象財産があまりにも多いために、
財産目録がワープロで印字されていた場合、その遺言書
の内容は有効でしょうか?
判例では「無効」とされています。
遺言書の中の「財産目録」(動産、不動産)は、遺言書の
最重要部分といえますので、その最も大事な財産の部分
が、自書ではなくワープロ印書であることは、民法968条
1項の要件を満たしていません。(全文自書の要件)
いかに、その遺言書の財産目録が遺言者(本人)の意思
を忠実に反映し表現しているとしても、それを理由に上記
条文の「全文自書の要件」が満たされていると解釈する
ことはできない、ということになるのです。
最近では、老若男女だれでもパソコンを使ってワープロを
手軽に利用していますので、ついつい遺言書を書くにも
便利なので使いたくなるかもしれませんが、民法968条
1項の要件には、「全文すみからすみまで自書すべき」と
明確に規定されていますので、自分の手で自書すること
にしてください。 H21.9.7
※遺言書について
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「未成年の子との遺産分割は?」
Q66:「未成年の子との遺産分割は?」
A:不慮の事故や病気で、若くして亡くなる方もおられます。
その場合、残されるのは奥様と未成年の子ということに
なることがあります。
このような場合、遺産分割の話合いをするにしても、奥
様と子供とは、財産を分けるにあたって利害対立関係
ということになりますね。
そうすると、母親は未成年の子の親権者という立場から
法定代理人となり、一見その子供を代理できるかのよう
に見えますが、相続で利害対立関係となると「代理」が
できないことになります。
この場合、未成年の子のために「特別代理人」を家裁に
選任してもらうことになります(民法826条1項)。
子供がもし複数いるときは、一人ずつ特別代理人を選任
してもらい、その特別代理人と母親が「遺産分割の協議」
をして、財産をどう分けるかを決定します。
実務的には、家裁に対して母親が推薦する特別代理人
の候補者を選任することになりますので、例えば親戚の
伯父さんや親しい知人などがなることになるでしょうから、
母親の有利になるような遺産分けに落ち着くことが多い
と思います。
予め遺産分割協議書(案)を家裁に提出して、その内容
が一般的に妥当であるということであれば、その内容に
したがって代理権を認めるという方法も採られるようです。
H21.9.11
※相続手続について
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「別居中でも生活費は請求できるの?」
Q67:「別居中でも生活費は請求できるの?」
A:民法760条では「夫婦は、その資産、収入その他一切
の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」
と定めていますので、たとえ別居中だとしても夫婦です
から、その婚姻中の生活費(婚姻費用)はそれぞれの
収入に応じて負担する義務があります。
たとえば、夫の収入20万円、妻の収入15万円とする
と、生活費の合計が28万円かかるとすれば、比率は
4:3ですから、夫16万円:妻12万円くらいをそれぞれ
負担すべきということになり、公平の観点からしても
民法760条の趣旨に合致するでしょう。
問題の婚姻費用ですが、これには「生計費」「医療費」
「交際費」「教養費」「小遣い」「養育費」「学費」など、
ほぼ全ての費用に当てはまります。
別居中だからといって、請求権が無いということはなく、
妻のほうから夫に生活費を請求する権利があります。
婚姻費用は「婚姻生活の維持費」ですので、別居中
だったり、離婚調停中であっても、離婚に至るまでは
それぞれが負担するのは当然です。
もし相手方が応じないようであれば、婚姻費用分担の
調停・審判を家庭裁判所へ申立てることができます。
H21.9.18
※離婚手続について
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「遺言書の効力の要件は?」
Q68:「遺言書の効力の要件は?」
A:遺言書の効力は、遺言者(書いた人)が亡くなったとき
から発生しますので、遺言者が健在なあいだにいくら
財産わけの約束をしたとしても、財産をもらう予定の人
にはまだ何の権利も発生していないことになります。
つまり、例えば遺言者の意思が後から変われば、他の
人に贈与したり売買したりするのも自由で、もらう予定
の人が権利を主張しても無駄なことということです。
遺言書は、故人の最期の遺志ですから尊重せねばなり
ません。ですから、その遺言者の気持ち一つで幾らでも
書き直すことができます。(民法1022条)
もし遺言書が複数見つかった場合は、日付が一番新しい
ものに効力がありますので、前の遺言の内容が後の遺言
の内容と食い違うときは、後の遺言で前の遺言を撤回した
ことになります。(民法1023条1項)
また、遺言者が遺言書に書かれた内容とは異なる財産の
処分を実行したとき(つまり、他人に贈与・売買など)は、
その行為が優先され、遺言書の内容を撤回したものと看做
されます。(民法1023条2項)
しかしその遺言書とは異なる行為・処分がなされたとしても、
それが他人から騙されたりした場合や、強迫により仕方なく
なされた場合は、その行為・処分は取消すことができます。
そしてその詐欺・強迫が相続人になる予定の者がした場合
は、その者は相続人の資格を失うことになります。(民891条)
H21.9.29
※遺言書について
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「代襲相続って何?」
Q69:「代襲相続って何?」
A:代襲相続とは、一般に被相続人(故人)が亡くなったとき
に、その人の子供が普通なら相続人になるはずであった
のに、不幸にも故人よりも先に亡くなってしまっていた場合
に、その子供の子(故人の孫に当たる)に相続権が踏襲
されることを指します。
つまり、自分の息子(娘)が先に死んでいたので、代わりに
その子供(孫)に相続財産を残してやれるという決まりの
ことを代襲相続と言うのです。
孫は子より可愛いと言いますから、それも本望かもしれま
せんね。
(その逆で自分の親が相続人の場合にも、同様に祖父母
が代襲相続することも含みますが、めったに無いかも?)
しかし、なんでもかんでも代襲相続がそのまま適用されない
という場合もあります。
例えば、故人が遺言書を書いて、その相続人の一人である
長男に「土地・建物を長男に相続させる」という遺言書を遺し
て亡くなったが、実は既に長男が遺言者(故人)よりも先に
死亡していた場合は、遺言書の中に「自分より先に長男が
死亡していたときは、長男に代わって、孫の太郎に相続させ
る」という文言が無かった場合には、その不動産は遺言者
の法定相続人全員に相続されるべき遺産分割対象になって
しまいます。(民法994条1項の類推適用:遺贈の失効)
ですから、もし孫の太郎君に不動産をシッカリと遺せるよう
に計らうのであれば、代襲相続だから自動的に孫に行く
だろうと高を括らず、遺言書の内容で長男が死亡している
ケースのことも想定して、遺言書を作成しておくべきです。
H21.9.30
※遺言書について
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「任意後見人の権限の範囲は?」
Q70:「任意後見人の権限の範囲は?」
A:任意後見制度においては、任意後見人の選任・権限は
、すべて「契約」によって決められることになっています。
いわゆる「任意後見契約」は、任意後見人受任者(後見
人になる予定の人)と委任者(本人)とが、双方で自由に
その権限の範囲を決めた「代理権」を与えて、その事務
を委託することを指します。
その代理権の内容としては、本人(委任者)が精神上の
何らかの障害(認知症、知的障害、精神障害など)を持ち
、判断能力が不十分もしくは無くなった状況になった場合
の本人の生活、療養看護、財産管理事務(後見事務)に
ついての、いわゆる「法律行為」に限定されます。
任意後見事務の具体的な内容は、その契約者の個別的
な必要性に応じて様々ですが、あくまでも代理権の対象
としての事務ですので、契約等の「法律行為」に限定され
ますから、介護サービスなどの「事実行為」をその事務に
含めることはできないことになります。
このような事実行為を希望する場合は、例えば「介護契約
等の締結に関する代理権」を付与する契約を結んで、任意
後見人が「本人の代理人」として介護サービス提供者と、
「介護契約」を締結して、その提供者が具体的に本人に対
して介護サービスという事実行為を提供する形になります。
H21.10.2
※成年後見制度について
PAGE TOP
「任意後見人の“お仕事”は?」
Q71:「任意後見人の“お仕事”は?」
A:任意後見契約は、「委任契約」の一種ですので、その代理
権範囲は「法律行為」に限定され、事実行為は含みません。
その範囲は、「本人の生活・療養看護」、「財産管理事務」
となります。
任意後見人には、委任契約と同様に「善良なる管理者に
期待される範囲の注意義務」(善管注意義務)が当然に
課されますし、財産管理に伴う身上配慮義務、委任者本人
の意思を尊重する義務、も同時に課されることになります。
任意後見事務としては、具体的に「預貯金の管理・払戻し」
・「不動産等重要財産の処分」・「遺産分割協議」、「賃貸借
契約等の手続」(以上、本人の財管に関する法律行為)と、
「日常生活に伴う各種諸手続」・「療養看護など」の身上監護
に関する事務、とがあります。
また、「登記・供託の申請代理」・「介護保険制度における
介護認定申請」・「住民票・戸籍謄本等の発行請求代行」
などの公法上の行為、任意後見契約の委任事項に関する
「訴訟行為」などがあります。
さらに詳細に分類すれば、下記の項目に分けられます。
・財産管理・保存・処分等 に関する事項
・金融機関との取引 に関する事項
・定期的収入の受領・費用支払 に関する事項
・生活に必要な送金・物品の購入等 に関する事項
・相続 に関する事項
・保険 に関する事項
・証書等の保管・各種手続 に関する事項
・介護契約・福祉サービス利用契約等 に関する事項
・住居 に関する事項
・医療 に関する事項
・上記事項に関する紛争処理 に関する事項
・復代理人・事務代行者 に関する事項
・以上の各事項に関する事項(その他)
なお、紛争処理に関する事項については、任意後見人
が弁護士以外の場合には、弁護士に訴訟委任できる
権限を授権しておくことも可能となります。
H21.10.7
※成年後見制度について
PAGE TOP
「配偶者暴力防止法とは?」
Q72:「配偶者暴力防止法とは?」
A:昔から、家庭内での暴力に第三者が介入することは
あまり望ましくなく、ましてや公的機関が介入すると
いうことには、かなり慎重な意見が多かったと思い
ます。
しかし、家庭内であっても弱者(配偶者や子供)への
暴力も犯罪であり、根絶すべきものとして一般社会
に浸透してきており、被害者を保護する目的として、
「配偶者暴力防止法」ができました。
同法にて保護される被害者としては、家庭内での
「配偶者」という“特別な関係”にある者から暴力を
振るわれる人です。
いわゆる女性で言えば「妻」という婚姻届をだした
法律上の配偶者も含まれれば、届出を出していない
「内縁の妻」も含まれます。
また、その配偶者の定義に当てはまるならば、同居
中・別居中・離婚協議中(調停中)であっても構いま
せん。
さらに、離婚後も婚姻中から引続き暴力を受ける可能
性があるならば、「保護命令の申立」をすることもでき
ることになっています。
また、外国人でも保護対象になります。ただし、在留
資格の有無や種類によっては対象外となるケースも
ありますので、注意が必要です。
※不法滞在者や出入国管理法違反者で、緊急を要す
る場合には、入国管理局に連絡し、婦人相談所等
で、一時保護することもできます。
H21.10.8
※離婚協議書について
PAGE TOP
「成年後見人の代理権とは?」
Q73:「成年後見人の代理権とは?」
A:認知症や精神・知的障害のために判断能力を欠いている
常況にある人が、当事者として「契約」などの法律行為を
する場合には、必ずその代理人が本人に代わって必要な
意思表示をしなければなりません。
この代理をすることができる人が、成年後見人です。
普通、上記の判断能力を欠く常況の人が、本人の意思を
表示して契約を結んでも有効に成立させることは難しいと
言わざるを得ません。
もし、その身の回りの世話をしている家族・親族が代わって
法律行為をしてあげたとしても、それは正式な代理人では
ありませんので、つまり「法定代理人」でも「任意代理人」
でもありませんので、その権限を持たない人が契約などを
結んでも、それは「無権代理行為」として原則無効となるこ
とになります。(民法113条)
法定後見制度を利用せずに親族や福祉関係の人が、本人
の代わりに契約等を結んでいる日常の行動は、本来の法的
見解からすると、無効な契約を積み重ねているという状態と
いうことになります。もし、相手方がその点を持ち出して無効
を主張してきた場合には、言い訳をすることが出来ません。
下手をすると、損害賠償を請求されるケースも出てくる可能性
は否定できません。
そうならないためにも、法定後見制度を利用して適切に権利
を守ることができる代理人すなわち「成年後見人」を選任し、
その本人の代わりに法律行為を行ってもらい、契約等を有効
に機能させることが求められるのです。
H21.10.16
※成年後見制度について
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「離婚時財産分与の税金は?」
Q74:「離婚時財産分与の税金は?」
A:民法768条には、「協議離婚をした一方は、相手方に対し、
財産の分与を請求することができる」とありますので、この
規定に基づきなされた財産分与は「贈与」とはなりません
ので、贈与税はかかりません。
ですが、「不動産」(土地・家屋)の分与は、渡すほうには、
「不動産の譲渡所得税」が課される場合がありますので、
注意が必要となります。
また、いくら離婚時の財産分与だと言っても「贈与」として
みなして、「贈与税」が掛けられる場合があります。
@ 相続税法基本通達には、「その分与にかかる財産の
額が、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額
その他一切の事情を考慮しても尚、過当であると認
められる場合のその過当部分」、つまり財産分与は
基本的に50対50として考え、余計に稼いでくれた人
の分のバランスを考えてプラスするのだが、それを
大幅に超えているような不当な場合。
A 離婚することを一種の手段・方法として、その気も
無いのにそれを隠れ蓑として、贈与税・相続税から
逃れようと企てたと認められる場合。
上記の2つのような場合には、贈与税の対象としてみな
して取り扱うとしていますので、注意を要します。
H21.10.23
※離婚協議書について
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「連れ子との親子関係は?」
Q75:「連れ子との親子関係は?」
A:昨今では、連れ子を連れた者同士の結婚もさほど珍しい
ことではなくなりました。
戦後の民法では、「家」制度がレッキとして存在しており、
個人の意思とは無関係に血縁関係の無い者の間にも、
親子関係を認めていましたが、民法の改正で「家」制度
は無くなりましたので、実の親子でない間柄では、たとえ
連れ子でも「親子関係」は成立しません。
つまり、連れ子ともう一方の親とでは、「嫁と姑」のような
関係であり、いわゆる「姻族」ということで、本当の親子と
しての「血族」ではないということになります。
なので、その一方の親と連れ子がどれだけ仲良く長い月
日を共に暮したとしても、二人の間には法律上の親子関
係はありませんので、相続権はもちろん扶養義務も互い
に存在しないことになるのです。
もし、そうであるのが嫌で法律上も親子関係であるのが
希望なら、「養子縁組」をしておくことです。
そうすれば、お互いに扶養義務も相続権も発生すること
になり、本当の親子関係が成立することになります。
養子になる子が15歳未満の場合は、相手方の親の承諾
が必要となりますし、その子自身の将来にも深く関わって
くる事柄です(上記の相続権や扶養義務の発生など)から、
急ぎでない場合はその子が15歳になってから、その意思を
尊重しつつ養子縁組を組むのが最善の方法かと思います。
H21.10.29
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「離婚後、親権者は変更できるの?」
Q76:「離婚後、親権者は変更できるの?」
A:「離婚届」を出す際に「親権者欄」にはどちらか一方を必ず
記載して提出することになっています。
ですが、あとで「親権者」を変更することは可能です。
一般に「親権」と「監護権」は一緒に付いてくるものです
から(もちろん別々ということもありますが)、普通、親権を
持っている親のほうと同居していますので、子供の生活
環境を考えると安易に変更するのは難しいでしょうが、民
法819条6項には、「子の利益のために必要があると認め
るときに限り、家庭裁判所の審判により親権者を変更する
ことができる」という条文があります。(親権者変更調停)
つまり「親権者」を変更することができるのは、子の利益
のために必要であると家裁に認められるかどうか?が、
鍵になります。
家裁は、父・母の両方の生活環境、経済力(扶養能力)、
現在の養育状況、お互いの愛情度合い、今後の展望等、
あらゆる事情を総合的に調査して、親権者を変更すること
が本当に子供の利益になるのかどうか?幸せになるのか
どうか?を判断して審判を下します。
審判に当たっては、子供が意思能力をシッカリと持つ年齢
つまり思春期頃になりますと、生活環境の変化が「人格の
形成」に大きな影響を持つことになりますので、子供本人
の意思も大いに尊重されることになります。
15歳以上の場合には、必ず本人の意見を聴取するという
決まりになっています。
親同士のエゴで子供を振り回すのではなく、その子供の
将来が本当に光り輝く幸せになる方策は何か?を“真剣”
に考えることが出来る親が“親権”を持つのが筋でしょう。
H21.11.3
※離婚について
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「“出世払い”は、貸借?贈与?」
Q77:「“出世払い”は、貸借?贈与?」
A:親戚の伯父さんに、「出世払い」を約束してまとまったお金を
借りたり、土地・建物を買ったりすることはよくあることです。
親戚の間柄ですから、形式的には貸借や売買としていても、
実際には「ある時払いの催促なし」が現状で、つまり「贈与」
の場合が多いので、結果的には「贈与」と判断されて贈与税
の課税対象になる可能性があります。
またちゃんとした「貸借」という形をとったとしても、無利子で
あるときは、そのあるべき利子の部分について「贈与」とみな
されることになります。
要するに、貸借・売買であることが「明らか」でないようならば、
それは親族間で暗黙のうちに「贈与」があったと看做されるわ
けで、その部分について「贈与税」が課されることになります。
不動産の場合も同様で、親や親戚がお金を出して買ったもの
なのに、そのまま息子夫婦や甥などの名義にして登記をした
というケースもやはり実質的に贈与ですから「贈与」なのです。
ですから、贈与税を課されることを回避するのであれば、やは
りここは形式的にも実質的にも「貸借」「売買」を遂行するしか
手はありませんよね。(下記参照)
@:元金・返済期日と方法・利息・遅延損害金などをシッカリ
と決めた「契約書」を作成し、公正証書にしておく。
A:借りた側に、返済能力がキチンと認められること。
B:借りた側は、返済をシッカリと行い、振込みによる方法
などで、返済の証拠・記録を残すようにすること。
C:貸した側にも、資産・経済力があることが認められること。
このように、金銭貸借や不動産売買としての形と実質を明らか
にしておくことが大切になってきます。
親族間で“他人じゃあるまいし、それは水くさいだろう”とは思
いますが、“出世払いでいいよ”と言っていると、後で思わぬ
税金を払わなければならないことにも成りかねません。
H21.11.6
※契約書について
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「“へそくり”は、妻のもの?夫のもの?」
Q78:「“へそくり”は、妻のもの?夫のもの?」
A:夫が会社で働いて稼いできた給料を、何とか遣り繰り
して、生活費の「剰余分」として、奥様が貯めたお金を
「ヘソクリ」と言いますが、果たして一体誰のもの??
このヘソクリについては、多々見解が分かれているの
ですが、夫婦別産制よりは夫婦共有財産制を積極的
に採用するようです。
民法762条2項では、夫婦のいずれに属するか明らか
でない財産は、その「共有」に属するものと推定する、
とあります。
婚姻中に夫婦が協力して取得した住居や預金など、
「名義は夫婦の一方になっているが実質的には共有
に属するもの」が、それに該当すると思われます。
夫が給料を持ってきて、生活費として妻に渡したとき、
それは共同生活の基金としての性格を持ちますので、
妻がその「剰余分」を夫名義でどこかに預貯金をしたと
しても、それは先ほどの共同生活基金としての性格が
消えるものではありません。
つまり「ヘソクリ」は、夫婦2人の共有ということであり、
その使い道は2人で十分話し合って決めるべきだと
云うことになります。
奥様には誠に残念な結果ですが、見つからないように
最後まで隠し通すしかないのかもしれませんね。
H21.11.12
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「スピーディーに会社をつくるには?」
Q79:「スピーディーに会社をつくるには?」
A:株式会社をつくるには、資本金が必要ですが、現在の
会社法では1円の資本金さえあればつくることができる
ようになりました。
現実的にはたった1円で、会社が動くわけはありません
が、従来の資本金制度(株式会社なら1,000万円)という
枠組みが外されたということです。
ですから、ある程度の資本金(運転資金)がありさえすれ
ば、理論的には誰でも会社を起こすことができます。
さて、会社をつくるといっても実際に営業を行うとなれば、
ノンビリしている暇はありませんね。
ビジネスには「スピード」が何より大事ですから、機を逃す
と取り返しがつきません。
ですので、なるべく早く事業会社を立ち上げて、一刻も早く
ビジネスの手を打ちたいものです。
1日も早く会社をつくりたいと考えるのなら、次の4つのこと
に気をつけることが大切になります。
@:発起人(出資者)の人数は少なくする。
・発起人は1人からでもOKなので、事業主1人だけが
発起人ならば、定款も1人で決定し、資本金の払込
みもスムーズに終わります。
A:出資金は、現金だけで。
・現物出資も認められていますが、評価する時間も
労力も大変なので、できれば現金がベストです。
B:定款で定めることができることは、定めておく。
・設立に際して必要な出資金の最低額を定めておく。
・具体的な発行株式数や出資額を発起人で決める。
・設立当初の取締役、監査役も定款で定めておく。
最初の原始定款で、定められることを定めておくと、
作成書類数も少なく簡単に済みます。
※株式総数は、定款認証後に発起人全員の同意で、
決めることもできます。
C:取締役は自分1人とする。
・自分(事業主)1人であれば、個人の印鑑証明書
の取得や、各書類への押印も手間取りません。
・役員の増員は、設立後に取締役・監査役・会計
参与などを選任することが可能です。
※この場合、変更登記が必要です。
H21.11.24
※法人設立について
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「介護のための休業制度とは?」
Q80:「介護のための休業制度とは?」
A:昨今、家庭の寝たきりの高齢者・病人のために介護を
しなければならない人が増えています。
介護のために仕事を休み、時には退職せざるを得ない
ケースもあります。
そのような現状から「介護休業制度」が施行されました。
これは、家族の介護をする労働者を支援してその雇用を
促進し、労働者の福祉の増進を図ることを目的とします。
要介護状態にある家族を介護する労働者は、期間を明ら
かにして、休業開始2週間前までに書面で事業主に申し
出ることで、休業することが出来ます。
(但し、契約社員など期間を定めて雇用される者は、一定
の条件が課されています。)
※「要介護状態」とは、負傷、疾病または身体もしくは精神
上の障害により2週間以上常時介護を必要とする状態を
いいます。
事業主は、
@:雇用された期間が1年未満の労働者
A:申し出の翌日から93日(3ヶ月)以内に雇用関係が
終了する予定の労働者
B:1週間の所定労働日数が2日以下の労働者のうち
労使協定で介護休業ができないものと定められた
労働者
が、申し出た場合を除いて、介護休業の申し出を拒む
ことは出来ないことになっています。
(育児・介護休業法11条・12条)
介護休業期間は、1人の家族について93日(3ヶ月)の
期間を限度として、原則として労働者が申し出た期間
となります。 (同法15条)
また、事業主は労働者が介護休業の申し出をし、又は
休業したことを理由として、解雇その他不利益な扱いを
することは禁止されています。 (同法16条)
さらに、事業主は、要介護状態にある家族を介護する
労働者で介護休業をしない者については、1人の家族
につき93日(3ヶ月)の期間、「勤務時間の短縮」「フレッ
クスタイム制」「時差出勤制度」「介護サービス費用助成
制度」など、労働者の介護を容易にする措置を講じるよう
に努めなければなりません。
(同法23条2項、同規則34条)
H21.11.28
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「男女雇用機会均等法」って?
Q81:「男女雇用機会均等法」って?
A:男女雇用機会均等法って、なんとなく内容は想像つくけど、
いまいち具体的には分からないという話をよく聞きます。
それでは、どういったものか詳しく見てみましょう。
同法の基本理念としては、我が国の長い歴史に根付く
「男尊女卑社会」による労働者の性差別を無くし、女性
労働者の「母性」を尊重しながらも充実した職業生活を
送ってもらうようにすることとしています。
同法は、大きく分けて3つの基本理念から成り立っています。
@事業主が雇用における男女の均等な機会及び待遇の
確保の為に講ずる措置
T:労働者に対する性別を理由とする差別の禁止
事業主は、募集・採用・配置・昇進・教育訓練・福利厚生
・職種及び雇用形態の変更・定年・退職・解雇において、
労働者の性別を理由として差別的取扱をしてはいけません。
また、性別を理由としなくても合理的理由なく身長・体重、
転勤の有無など実質的に男女差別となる要件を課すこと
も「間接的差別」として禁止されています。
更に、結婚・妊娠・出産などを理由として女性に対して
不利益な取扱いをすることも禁止されます。
U:事業主の講ずべき措置
・セクハラ防止のため雇用管理上の必要な措置
(就業規則などにセクハラ禁止条項を設け、その場合
の具体的な解決法や罰則等を取り決めておきます)
・妊娠中および出産後の健康管理に関する措置
(就業規則などに休暇規定や労働制限規定を取り決めて
おきます)
V:ポジティブアクションの援助
・事業主が事実上の性差別を解消する目的で、女性労働者
の状況分析、必要な措置の計画・実施、体制整備など
を講ずる場合は、国は援助をすることができます。
A差別的取扱いについて紛争が生じた場合の紛争救済措置
T:企業内の自主的解決
U:都道府県労働局長による解決援助
V:紛争調停委員会による調停
(事業主、労働者の一方からの申請でも受け付け可能)
B違反事業主公表制度
もし事業主が、「労働者に対する性差別を禁止する規定」、
「事業主の講ずべき措置の規定」に違反し、勧告にも従わない
場合は、厚生労働省はその旨を公表することができることに
なっています。
上記のように、事業主には、同法によって労働者に対して性別
を理由とする差別的取り扱いをすることについて厳しい規定が
設けられています。
事業主は、これらのことを事業所内でしっかりと認識して、業務
に取り掛からねばなりません。
これらのことは、事業所内に設置されている「就業規則」にしっかり
と規程されているはずですから、労働者の方は1度確認されて
みられることをお薦め致します。
H22/4/2
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「土地を借りる際の“権利金”って何?」
Q82:「土地を借りる際の“権利金”って何?」
A:土地を借りる場合、一般的に「権利金」として相当額の金銭
を払うのが通例となっているようですが、この「権利金」て、
法的に規定や規制などがあるのでしょうか?。
答えは、“ノー”です。
権利金の支払は、あくまでも貸主と借主の当事者間の合意
によって決められて授受されます。
借地権を設定してしまうと、賃借の期限が来ても、なかなか
更新の拒絶をするのは難しいですし、地代の値上げなども
簡単にはできませんので、結局は契約のときに「権利金」
という名目で、それらの代用として相当額の金銭を授受する
という慣習が生まれたのではないかと思います。
上記のように権利金の法的性格を表すとすれば、「借地権
の対価」や「地代値上げ分の代償」や「場所提供の利益」等
が混在したものと解釈できます。
権利金については、借地借家法の下でも法律上の規定や
規制があるわけではありませんので、当事者間の合意に
よってのみ授受される性格のものであることに変わりは
ありませんが、貸主が更新拒絶をするための「正当事由」
の判断において、「借地に関する従前の経過が考慮され
る旨の明文化」がなされました。(借地借家法第6条)
ですから、従前からも上記「正当事由」の判断においては
考慮されてはいましたが、この法によって「権利金支払い」
の有無・金額などが一つの判断要素となったことは明らか
になったということは間違いありません。
同法においては、更新のない借地権として「定期借地権」
の制度が導入されましたが、この定期借地権の契約では、
「権利金の授受」もありますが、期間満了時に返還される
ことになる「保証金の授受」の方が多いようでうす。
H22.4.22
※契約書について
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「試用期間中の解雇について」
Q83:「試用期間中の解雇について」
A:多くの企業では、その就業規則等の条文に「試用期間
中の労働者は、いつでも解雇することができる」という風
に定めたりしていますが本当にそれは正しいのでしょうか。
厳密に言うと答えは“NO!”です。
試用期間中といえども、使用者(企業側)と労働者の
間には労働契約が結ばれていますから、企業の勝手な
判断で労働者を解雇することは許されません。
実務手続的には、たとえ試用期間が3ヶ月〜6ヵ月という
風に定められていたとしても、その試用期間が始まって
から14日が経たないうちは即時解雇することができますが、
14日以上引き続き使用されている場合には、原則として
30日前の予告をするか、又は30日分以上の平均賃金に
相当する予告手当を労働者に支払わなければ解雇する
ことができないということになっていますし、解雇の理由も、
誰が見ても納得できるような客観的かつ合理的なもので
ないといけません。 (労働基準法20条・21条)
※解雇予告と予告手当の関係は、通算で30日分となれば
良いことになっています。⇒予告を15日前にする場合は、
予告手当は15日分を支払えばよい。
※従業員に重大な責任がある場合や、天災事変などで
会社が継続不能になるなどの止むを得ない事由がある
場合で行政官庁の認定を受けた場合には解雇予告は
不要です。
また、労働基準法3条の「均等待遇」や、労働組合法7条
の「不当労働行為の禁止」などの規定も、試用期間中の
労働者といえどもその適用がありますので、企業側は、
正規社員と同等の待遇をしなければなりません。
ですから、労働者の思想信条・組合活動などを理由に
不当に解雇することは許されません。
判例では、「企業側(使用者)は、試用期間中の労働者
に対しては、正規社員に対するよりも大幅の解雇権をもって
いるが、解雇の基準は従業員として適格であるかどうかが
重要であり、性別・国籍・人種・社会的身分・思想信条・門地
(生まれの良し悪し)・組合活動などを理由に解雇することは
許されない」としています。
たとえ試用期間中でも、労働者の権利はちゃんと規定されて
いるのは当然だと思います。
企業の就業規則には、どのように記載されているか今一度
確認してみると良いでしょう。
あなたの権利は守られていますか??
H22.5.5
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「家主が替わっても借家人は借り続けられる?」
Q84:「家主が替わっても借家人は借り続けられる?」
A:家主が、新しい買主や地主に替わったとしても、借家
の住人は以前と同様の契約条件で借り続けることが
できます。
契約の原則から言えば、建物賃貸借契約の当事者
は、元の貸主と借主との間の約束ですから、新しい
貸主には契約の効力が及ばないように思いますが、
そうだとすると、借主はその住んでいる借家を明け渡
さなければならないことにも成りかねません。
これでは借主は家主が替わるたびごとに、安心して
夜もオチオチ寝ていられません。
ですので、借主を守る為に借地借家法では、「建物
の引渡しを受けている建物賃借人(つまり借主)は。
賃借権を登記してなくても、建物の所有権を取得した
新しい家主や抵当権を取得した者に対しても、賃借
権を対抗することができる」としています。
(借地借家法第31条)
つまり、借家人と元の家主との契約内容がそのまま
引き継がれるということになります。
ですから借家人は以前と同様の条件で住み続ける
ことが出来るということになります。
家主が新しい買主に替わったので、改めて契約書
を作り直して権利金・敷金を請求したり、家賃の値上
げを要求することもあるようですが、そのような請求
に対して改めて支払う必要は借家人にはありません。
また、敷金を元の家主に渡してあった場合には、この
敷金は新らしい家主に引き継がれることになります
ので、もし賃貸借契約が終了したときは、借家人は
新しい家主に対して敷金の返還を請求することが
できることになります。
ただし、敷金の目的・意義もそのまま引き継がれるの
は当然ですので、借家人の賃料の未払い分は敷金
から充当されますので、賃貸借契約が終了したとき
には、敷金からその未払い分が差し引かれて返還
されるのもやはり当然ということになります。
H22.5.16
※契約書について
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「浪費癖のある人を後見制度で守れる?」
Q85:「浪費癖のある人を後見制度で守れる?」
A:浪費癖がある人と言っても様々です。その人が一般的
な判断能力がある人であれば、浪費癖があるといって
も、成年後見制度を利用することはできません。
一般的な判断能力とは、事理弁職能力といいますが、
つまり「損得勘定ができるかどうか?」ということです。
昨今では、「ギャンブル依存症」というレッキとした病名
も見受けられますが、この依存症の人は昔で言うところ
の「準禁治産者」には現在残念ながら該当しませんので、
成年後見制度での「保佐」相当とはならず、制度利用
はできません。 (平成11年改正後の民法第11条)
しかし、知的障害や精神障害により、この事理弁職能力
が不十分であるが為に「浪費」してしまうという場合には、
その判断能力の不十分な程度に応じ、成年後見制度を
利用することができます。
この浪費癖がある場合は、後見類型の利用までは必要
ないと思いますので、保佐または補助類型を利用して、
第三者が本人に代わり財産管理をすることが可能です。
保佐人(補助人)には、本人がしてしまった浪費行為に
関して、「同意権」や「取消権」がありますし、一定の
法律行為に関して「代理権」を与えられることもあります。
ですので、本人が保佐人(補助人)の同意を得ないで、
その精神上の障害により浪費してしまったという場合は、
後でこれを取り消すことができます。
具体的には、売買契約、金銭消費貸借契約、クレジット
契約、保証契約など、あらゆる法律行為に対して、保佐
人(補助人)の同意が無い場合は、これを取り消して、
本人の財産を保護することができます。
H22.5.25
※成年後見制度について
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「補充遺言って、何?必要?」
Q86:「補充遺言って、何?必要?」
A:補充遺言という言葉は、あまり馴染みのない言葉かも
しれませんが、遺言を書く場合にはかなり重要な意味
を持ちます。
もし、遺言者(遺言する人)が自分の相続人以外の人
つまり、遺言者の兄弟姉妹や、お世話になった人など
に遺産を残してあげたいと思ったとき、遺贈という形で
財産を残すために遺言書を書くことになります。
しかし、もしその兄弟姉妹や、お世話になった人が、
遺言者よりも先に亡くなってしまったら、せっかく書いた
その遺言書の内容(遺贈)の効力は無効になってしま
います。 (民法994条1項)
つまり、遺贈の効力は、遺言者が死亡した時点で、
受遺者(遺産を貰う人)は生きていなければならない
のです。
そうなると、先に死亡してしまった兄弟姉妹やお世話
になった人の子供や配偶者は、“え?私達には遺産
は頂けないの?”とちょっと納得できないということに
なりませんか?
そこで、「補充遺言」が効力を発揮することになります。
なぜなら、遺言者がその兄弟姉妹やお世話になった人
が自分より先に死亡した場合でも、必ずしもその子や
配偶者に当然に遺産を残したかったのかどうかは定か
ではありません。相続人であれば、「代襲相続」という
形で、その孫や甥・姪に残されますが、遺贈という形
では、代襲相続は発生しないのです。
ですので、もし遺言者が、相続人でない兄弟姉妹や
お世話になった人が、自分よりも先に死亡した場合に、
その「子や配偶者」に代わりに遺産を受け取ってもら
うようにするには、補充遺言として「もし兄弟姉妹が
私より先に死亡した場合は、その子・配偶者に遺産
を残すという旨」の条文を書き添えておけば良いと
いうことになります。
世の中、なんでも「スペア」は準備しておくに越した
ことはありませんもんね。
H22.6.3
※遺言書について
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「偽造された遺言書はどうする?」
Q87:「偽造された遺言書はどうする?」
A:“偽造された遺言書”は、遺言者(亡くなった人)の意思
がそれに反映されていないということ(実質的)、遺言者
自信の自筆で書かれていないということ(形式的)の、
2つの意味で、「無効」ということになります。
偽造遺言書であると主張するためには、まず遺言者が
生前に書き残した文書を全て集め、その文字と遺言書
に書かれている文字との違いを明確にし、場合によって
は筆跡鑑定家に依頼するということもあります。
その他のケースとしては、遺言者が生前使用していた
印鑑の印影と比べてみて、遺言者の印鑑ではないと
判断したり、遺言者が当時病院で寝たきりになっていて
とても字を書くことなどできないし、その判断もできない
状態であったことを証明したり、生前に言っていた遺産
分けの言葉と遺言書の内容が全く異なるものであり、
遺言者の気持ちが反映されていないということなどを
証明するようにします。
その遺言書が無効であると主張する相続人等が争う
形態は下記の2通りあります。
@:遺言が有効だと主張する者がその遺贈によって
不動産を贈与されたと言い、登記名義を変更して
しまった場合、その登記名義変更手続が無効で
あると裁判手続で争う方法
A:遺言が有効であると主張する者を相手方として、
「遺言書無効の確認の訴」を提起して裁判所の
判断を仰ぐ方法
遺言書に一部破棄がある場合、それが遺言者自身の
故意によってなされたものであれば、その破棄の部分
については、「遺言を取り消したもの」として看做され
ますが、遺言者の過失(ミス)・不可抗力(天災・事故)
・第三者の行為(偽造)などで破棄されている場合は、
遺言書の取消しの効力は生じず、そのままの内容が
続行されることになります。
H22.6.18
※遺言書について
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「パートさんも労働基準法は適用される?」
Q88:「パートさんも労働基準法は適用される?」
A:パートさんといっても、正社員とどう違うのか?の問題
がありますが、パートタイム労働法第2条によりますと、
1週間の所定労働時間が通常の労働者(正社員)より
も短い労働者」と定めていますので、要するに労働時間
が少し短いという点が違うだけです。
ですので、パートさんも労働基準法上のれっきとした
「労働者」ですから、原則として労働基準法の適用が
あります。(以下「労基法」) (労働基準法第9条)
パートさんの日頃の問題の一番は、やはり「休憩時間」
ではないでしょうか。
休憩については、労基法では「1日の労働時間が6時間
を超える場合は最低45分、8時間を超える場合は最低1
時間の休憩時間を与えるべきと定めています。(34条)
パートさんの場合は、概ね6時間以内が多いと思います
ので、この場合が気になりますが、6時間以内でも休憩
を与えないのは酷ですので、4時間を超える場合は最低
30分の休憩時間を与えるべきだと言われています。
年次有給休暇については、週の所定労働時間が30時間
以上もしくは所定労働日数が週5日以上または年間217
日以上の人は、正社員と同じく6ヶ月以上勤務し出勤率
が8割以上であれば、働いてから6ヵ月以降には最低10
日間、1年半以上勤務したら、1年ごとに1日ずつ増え、
最高20日間まで有給休暇が与えられます。
労働時間については、正社員については労基法の中に
1日8時間、1週間に40時間を超えて働かせてはいけない
と定められ、それ以上の労働をさせるときは「36協定」を
結び、通常の25%以上の割増賃金を支払うことを使用者
に義務付けています。
しかし、パートさんについては、正社員よりも労働時間が
短いことが定義ですから、それぞれの労働者の個別の
同意がなければ、労働時間を延長することは禁止です。
「パートタイム労働指針」は、使用者に、残業をさせること
がある場合は、雇用の際にその旨を明示することを求め
ています。
1日6時間のパートさんであっても、8時間労働をした場合
には、8時間分の賃金を当然請求できますし、9時間労働
をした場合には、9時間の賃金+1時間分の賃金の25%
以上の割増賃金を請求することができます。
つまり、正社員同様、実働8時間を超えて残業したので
あれば、当然25%の割増賃金を請求できますし、8時間
以内であっても、就業規則などで割増賃金の規程があれ
ば、やはり請求することができます。
今や、パートさんこそ会社の屋台骨になりつつある時代
です。
正社員ではないからと言って、遠慮は無用。
自分の権利を正々堂々と主張しましょう!!
H22.7.1
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「職業病・業務上の怪我に対する補償は?」
Q89:「職業病・業務上の怪我に対する補償は?」
A:労働者が仕事中に怪我や病気になったりした場合、
会社に対して、労働基準法に定められた「補償」を
請求することができます。
例えば、仕事中に何かの弾みで怪我をしてしまった
場合は、業務上の負傷ということで補償されます。
また、業務上の病気とされる範囲は「労働基準法
施行規則35条」に定められています。
労働基準法で定められている「補償の種類と内容」
は、下記の通りです。
@:療養補償〜使用者(会社側)が、必要な療養を
行うか、又は、労働者が行う療養の
費用を負担する。(労基法75条)
A:休業補償〜労働者が働くことができず賃金を
もらえないときは、平均賃金の6割
を支給する。
また、療養期間中に一定基準以上
に賃金水準に変動があった場合は
スライドして改訂した補償額を支給。
B:障害補償〜業務上の怪我や病気が治ったが、
後遺症が残ったときは、その程度
に応じて1級〜14級までの等級に
より、平均賃金の50〜1,340日分
までを支給。
※ただし、AとBについては、労働者自身の
重大な過失によって怪我や病気になった
場合で、労基署の認定を受けたときは、
補償されないことがあります。(同法78条)
また、療養を開始してから3年が経過しても完治
しない場合は、会社側は平均賃金の1,200日分
の「打切り補償」を行い、その後@ABの補償
をしなくとも良いことになっています(同法81条)
労基法上の災害補償については上記の通りで
すが、会社が「労働災害補償保険」に加入して
おれば、その労災保険から保険給付を受ける
ことができます。
さらに、労基法上の補償や労災保険給付を受け
た場合でも、それとは別に、事故発生の原因に
会社や第三者の「故意・過失」が存在していれば、
債務不履行や不法行為による「損害賠償請求」
が可能となります。
H22.7.7
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「任意後見人になれる人は?」
Q90:「任意後見人になれる人は?」
A:任意後見人になる為の特別な資格や要件は決められて
いません。
本人(被後見人)の住所地から遠いところに居住している
人でも、任意後見人として適切な財産管理や契約関係の
業務を行うことができれば、任意後見人になることができ
ます。
しかし、任意後見人となる人に「不適任な事由」があるとき
は、裁判所に任意後見監督人の選任請求をしても、選任
されない可能性が高いので、その場合にはせっかく締結
した任意後見契約も効力が無くなってしまいますので、
十分に注意が必要です。
上記で、任意後見人には誰でもなれるとは書きましたが、
任意後見契約もいわゆる委任契約の1種なので、やはり
双方の信頼関係に基づくものでなければなりません。
ですので、任意後見人(受任者)には、信頼できる家族・
友人・知人・法律専門家・福祉専門家などが望ましいと
思います。
また、任意後見人には複数でもなれますし、法人でもなる
ことができますので、その契約内容に応じて適切な形態
を採ることをお奨めします。
上記の「任意後見受任者の不適任事由」は、
(任意後見契約法第4条1項3号)
@:民法847条各号(4号の除く)に掲げる者
ア 未成年者
イ 家裁で解任された法定代理人・保佐人・補助人
ウ 破産者
エ 行方不明者
A:本人(被後見人)に対して訴訟をした者、およびその
配偶者・直系血族
B:不正な行為、著しい不行跡、その他任意後見人の
任務に適しない事由がある者
任意後見受任者にこれら上記のような「不適任事由」が
あるときは、家裁は任意後見監督人の選任申立を却下
します。
この却下があった場合は、法定後見とは違い後見人の
後任者を家裁が決めてくれるわけではありませんので、
結局は任意後見契約の効力が生じないことになって
しまい、せっかくの契約締結の手続が水の泡になって
しまいます。
ですので、任意後見契約を結ぶ際には細心の注意を
払いながら慎重に任意後見受任者の候補者を決定
するように心がけなければなりません。
H22.7.27
※成年後見について
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「精神病の夫(妻)との離婚はできる?」
Q91:「精神病の夫(妻)との離婚はできる?」
A:精神病に罹り人格の崩壊した配偶者(夫・妻)との結婚
生活は、病気の本人より、正常な相手のほうが辛い
ものでしょう。
何も分からない人との結婚生活は既に形だけのものに
なりますから・・・。
しかし、そうはいっても精神病の夫(妻)の人生に一生
その生涯を捧げなさいというのも、相手にとっては酷な
話でもあるでしょう。
さりとて、話合いで別れるといっても、本人に判断力が
無いのですから、これも不可能です。
ですので、この場合は裁判所が判決で離婚を認めて、
夫婦という関係を法的に断ち切ってあげるのが相当
であると思います。
この場合、民法では配偶者が精神病に罹った場合は、
裁判上の離婚原因とするという規定があります。
ただし「強度の精神病に罹り、回復の見込みがないとき」
という規定になっていますので、どんな精神病でも良い
わけではありません。 (民法第770条1項4号)
なお、裁判所での判決は、たとえ「強度の精神病」で
あったとしても、相手の発病後の病人に対する処置や、
病人の離婚後の生活についての方策などをしっかりと
立ててやっているかなど、できるかぎり病人に対して、
尽くしているか?などを考慮に入れた上で、離婚請求
を認めるかどうかの判断をします。
訴訟を起こす上で注意を要するのは、精神病の配偶者
には、訴訟をする能力がないので、本人に代わって被告
となる者を選任しなければならないということです。
その為には家裁に申し立てをして、本人を成年被後見人
とする審判をして、成年後見人を選任してもらうことです。
そして、その成年後見人を被告として離婚訴訟を起こす
という段取りを取る必要があります。
もし、既に相手が精神病の配偶者の成年後見人になって
いる場合は、家裁に更に「成年後見監督人」を選任して
もらい、その成年後見監督人を被告として訴訟をすると
いうことになります。
H22.8.1
※離婚手続について
※成年後見について
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「公園での子供の怪我の責任は?」
Q92:「公園での子供の怪我の責任は?」
A:不肖当方にも、まだ幼い子供がおり、他人事ではない
ことなのですが、最近は公園での子供の怪我・事故
が多発しており、古く錆びている公園遊具などは少し
ずつ撤去され、新しく安全な遊具に切り替えられて
いるようです。
街中にある公園は大抵は、「市区町村」が管轄・運営
しているものだと思いますが、このような公の所有物
が原因で被害が生じた場合の賠償責任はどのように
なるのでしょうか。
国家賠償法第2条には、「公の営造物の設置や管理
に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国
または公共団体は、これを賠償する責任がある」と規
定しています。
営造物の設置や管理の「瑕疵」とは、営造物すなわち
ここでいう「公園」が通常有しなければならない安全性
を欠いていることを言います。
この国や公共団体の責任については、その過失の存
在を要しないと解釈されます。つまり、国や公共団体
に落ち度が無かったとしても、現実に公園遊具に欠陥
があって子供が怪我をしたとなれば、無条件に国等に
責任が科せられるということになります。
つまり、例えば公園の遊具の一部が古くなり腐食して
したという原因で、子供が落ちて怪我をした場合、市
(区町村)が管理する営造物に瑕疵があったことは、
誰の目にも明らかですので、言うまでもなく賠償する
責任があるということです。
賠償請求できる損害の範囲は、「治療費」「通院費」
「入院費」「精神的苦痛に対する慰謝料」「後遺症に
基づき算定される逸失利益・慰謝料」などがあります。
しかし、子供の怪我ということですので、やはり管理
者としての「親」のそのときの態様によっても変わり
ます。つまり、親が子供の監護者としてシッカリ見て
いたのか?ということです。
場合によっては、当該「親」・「子供」の行動いかん
つまり公園遊具を通常の使用方法以外で使用した
ことにより怪我をしたときは、過失相殺も検討される
対象となり得ますので注意が必要です。
昔から、幼い子供の怪我は、親が目を離した不注意
が原因とよく言われますからね。
H22.8.5
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「甥や姪を養子にするには?」
Q93:「甥や姪を養子にするには?」
A:ひとにはそれぞれ事情があります。甥御さん・姪御さん
を、養子にして自分の子として育てようという場合もある
でしょう。
養子になる甥・姪が、15歳以上ならば、本人が自分自身
の意思で養子縁組をすることができます。
また、15歳未満である場合には、法定代理人が本人に
代わって縁組の承諾をするように決められています。
「縁組の代諾」(民法797条)
代諾をする法定代理人は、普通はその子の親権者(親)
つまり養親になろうとしている人の兄弟姉妹ということに
なります。ですが、もし親権者(親)がいないという場合は
「未成年後見人」となります。
また、夫婦が未成年を養子にしようとする場合は、必ず
共同でしなければなりません。もし、夫婦の片方が養子
縁組に反対ならば、その縁組はできないことになります。
更に、未成年者を養子にする場合は、自分の「孫」や、
再婚相手の連れ子を養子とする場合を除いて、原則と
して、家庭裁判所の許可を得ることが必要になります。
というのは、「養子縁組制度」とは、子の幸せ・利益を
唯一の目的として定められていますので、その趣旨・
目的に反するようであるならば、つまり養親の利益等を
目的としているようであるならば、それは制度の趣旨
にそぐわないということになり、家裁は許可を出さない
ということになるのです。
許可の申立ては、養子となる者の住所地の家裁へ、
養親となるべき者が手続きをします。
申立てがあると、家裁は「縁組の意思」、「代諾権」、
「子の福祉・利益に適するか」などを調査して、大丈夫
であれば、許可の審判を出します。
その審判書を持って、役場に養子縁組の届出をする
ことになります。
いくら親戚とはいえ、甥・姪を「養子」にしたいという
気持ちだけでは、すぐにはできません。
甥御さんや姪御さんにとって、その養子縁組が、本当
に彼らの「幸せ・利益」になるのかどうかが一番大切な
要素なんですね。
H22.9.11
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「限定承認の活用法は?」
Q94:「限定承認の活用法は?」
A:一般的に「相続」の方法というと、財産(プラスの財産)も
借金(マイナスの財産)もすべてを引き継ぐ「単純承認」と、
逆にすべての財産を引き継がない「相続放棄」の2種類が
よく知られています。
しかし民法にはもう一つの方法「限定承認」というものも
定めています。
これは、遺産(相続財産)の中のプラスの財産の限度内
で借金(マイナスの財産)を引き受けるというものです。
故人が遺していった大きな債務(借金)が、プラスの遺産
を超えてしまっている場合も、相続人は自分の財産を使っ
ってまで、その債務を支払う必要はないということです。
ですが、よくあるケースとして故人が遺した財産として、
相続人等も一緒に住んでいる住居および土地があり、
同時にその不動産価値以上の債務(借金)も遺して
いたという場合、「限定承認」の方法を選択したとしても、
借金も片付くが住居と土地も手放すなんてことになり、
相続人等が住む家が無くなってしまうという事態にも
なりかねません。
このような場合、通常ですと破産手続と同様に、遺産を
競売に掛けてその売得金を債権者の債権額に応じて、
配当弁済することになります(民法929条)が、同法932
条では、家庭裁判所に申し出て鑑定人の評価した金額
を納めることを条件として、住居・土地を競売対象から
除外してもらうことができるようになっていますので、
こうすれば、債務を引き受けずに住居を確保しておくこと
ができます。
限定承認は、このように債務超過や後から判明した債務
があるときには有効な相続方法ですが、その手続には
詳細な財産目録等を作成・調製し添付書類も膨大な量に
になることから、今日ではあまり利用されていないのが
実情です。
H22.11.16
※相続手続について
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「条件付の遺言(遺贈)とは?」
Q95:「条件付の遺言(遺贈)とは?」
A:遺言者(遺言する人)が、財産を遺贈する代わりに、ある
ことを引き受けて欲しいと義務を課すように遺言すること
を「負担付遺贈」と言います。
また、受贈者(遺贈を受ける人)がある行為をした場合に
限って財産を与えるという遺言を「停止条件付遺贈」と言
い、逆にある行為をしなかった場合にはその遺贈の効力
が無くなるように遺贈することを「解除条件付遺贈」と言い
ます。
相続人には、いろいろな事情があります。
長い間音信不通で、まったく家にも地元にも寄り付かない
という相続人などが、遺言者が亡くなったことを聞きつけて
、そのときだけ権利を主張したりして、長い間遺言者と共に
暮してきた相続人と遺産分割をめぐり骨肉の争いを繰り広
げます。まったく虫のいい話だと個人的にはそう思ったりも
しますが、これも法律的な権利ですから何も言えません。
遺言者は生前から、そのような事態になることを何となく
想定して、一緒に暮らしてくれた相続人に苦労を掛けない
ように「遺言書」で遺贈してやりたいと思うのが人情です。
そのような場合にも、やはり音信不通とはいえ自分の子
であり相続人ですので、もしこうしてくれたら相続財産の
一部でも分けてやろうという親心もあるかもしれません。
ここで「条件付遺言(遺贈)」という方法も一つの手です。
たとえば、もし自分が亡くなったときに身寄りの無い甥の
面倒をみて欲しい。それならば財産を残します。というよう
なこと(負担付遺贈)や、もし亡くなった場合、葬儀に参列
してくれるのであれば、或いは自宅のお仏壇にお焼香を
あげてくれるのであれば、財産を一部分けてあげます:
(停止条件付遺贈)など、逆にそうしてくれないのであれば
財産は全て一緒に暮してきた相続人のものとします:
(解除条件付遺贈)、というような遺言書です。
そして、遺言書の最後条文に「付言事項」として、こうこう
こういう事情ですので、こういった条件付遺贈としました。
と書き添えておけば、相続人間で少しは争いの種も小さく
なるかもしれません。
遺言者に最後まで心労を掛けないように日頃から生活して
いれば、遺言者もこのような条件付遺言を書かなくても良い
のかもしれませんけどね・・・・。
H22.11.27
※遺言書について
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「特別受益の対象となる財産は?」
Q96:「特別受益の対象となる財産は?」
A:相続における遺産分割の話合いでポイントの1つとなる
のが、「特別受益」という制度です。(民法903条)
一般の人にはあまり聞きなれないこの言葉ですが、
遺産分割協議の重要なキーワードです。
普通、相続というと故人が遺した相続財産を、自分たち
「相続人」が法定分にしたがって平等に分けてもらえる
と思いがちですが、それは厳密にいうと間違いです。
特別受益の対象となるのは、モノであれ、権利であれ、
生前または死亡後の被相続人(故人)から贈与を受けた
財産的利益です。何十年も前にもらった利益でも「特別
受益」の対象となるのです。
つまり、相続人ら(妻や子供たち)は、故人から生前に
もらっていた多くの財産のことをスッカリ忘れてしまい、
今現在遺されている相続財産を法定分どおりに分けて
もらえると思い込んでいるわけです。
特別受益は、その分を持ち戻して、相続財産に組み
込んで計算します。この「みなし相続財産」を元にして、
法定相続による遺産分割や遺言による分割を行うこと
が、真の意味において「平等」に遺産分割をするという
ことになるのです。
●特別受益の対象財産としては、
@:生計の資本として受けた贈与
〜たとえば、故人(父親)の存命中に、子どもがマンション
や住宅を買ってもらった場合などが、典型的な例です。
また、事業をするにあたり開業資金を出してもらった場合、
長男は高校まで或いは自費で大学に行ったのに、次男
は大学に行かせてもらった場合なども特別受益にあたり
ます。
但し、小遣いや遊興費、時計などのプレゼント、或いは
入院治療費や結婚祝いなどの交際費的なものなどは、
金額が少額であり相続人間であまり不公平でない範囲
であれば、特別受益には当たらないでしょう。〜
A:婚姻(結婚)・養子縁組のために受けた贈与
〜たとえば、子どもの中で長男はほとんどもらっていない
のに、次男だけ結婚式費用を多額に出してもらった場合
も、特別受益にあたります。
但し、嫁入り道具を買ってもらったとか、結納金や新婚
旅行代を出してもらった場合、あるいは結婚費用として
現金をもらいそれを本人の自由で支出した場合であって
主として故人(父親)の交際範囲や体面から出してくれた
挙式費用・披露宴などの費用は、特別受益とならない
場合もあります。〜
B:遺言書でもらった財産(遺贈)
〜遺言で贈与された財産は、自分の相続分にプラスαと
してもらえると思っている人もいるかもしれませんが、
残念ながらこれも特別受益に含まれます。〜
●特別受益の持ち戻しの対象とならないものは、
〜被相続人(故人)が支出した学資・婚姻の為の贈与は、
被相続人(故人)の資産・収入および家庭の事情等に
照らして、扶養の延長とみられる場合には、この贈与
は持ち戻しの対象にはなりません。〜
H22.12.1
※相続手続について
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「元夫が養育費を支払わない場合は?」
Q97:「元夫が養育費を支払わない場合は?」
A:離婚した際に、「離婚協議書」を作成しその内容に毎月の養育費
の支払い義務を取り決め、それを公正証書にした場合、その公正
証書には必ず「強制執行認諾約款」という条項が追加されます。
あまり聞きなれない言葉ですが、これは「もし夫が養育費の支払
いを途中で滞らせるようなことがあれば、家庭裁判所を通してその
支払いについて強制執行を掛けられても良いですよ」ということを
夫に認めさせる条項です。
離婚協議書を作成して、最初の半年くらいは約束どおり毎月3万円
を支払ってくれていたのに、その後パッタリと支払うのを止めてしま
い何度電話やメールで催促しても、「払う」と言いながらなかなか
実行してくれない。
終いには、なかなか連絡がつかなくなってしまった、 という事例が
多いようです。
こんな場合にこそ、公正証書にした離婚協議書の「強制執行認諾
約款」がモノを言います。
この離婚協議書により、家庭裁判所から元夫に強制執行をしても
らうための「執行文の付与」を申立て、執行文を付けてもらい家裁
から元夫に養育費を支払うように強制執行を掛けてもらうのです。
この「強制執行」は、具体的にはその認諾約款つき離婚協議書に
基づいて、相手の財産(例えば、不動産や金融資産等)を差押え、
これを競売に掛けて取り立てたり、また相手の毎月の給料を差押
え、その中から支払わせるなどの方法があります。
この差押えは平成16年法改正により、1度差し押え手続をすると、
その後将来に渡って取り立てることができるようになりましたし、
その割合もこれまでの1/4から1/2までに引き揚げられています。
また、前述の「離婚協議書(公正証書:強制執行認諾約款付)」の
効力と同様に、家庭裁判所での「離婚調停に基づく調停調書」や
「離婚審判に基づく審判書」にも、当然同じように「強制執行」を
することができる「執行文を付与」してもらい、相手の財産・給与に
強制執行を掛けてもらうことができます。
泣き寝入りをしてしまうのは、子供の幸せを放棄してしまうことに
なります。
養育費支払い(扶養)は親の義務ですから遠慮せずに、相手方
に強制執行を掛けましょう。
H22.12.25
※離婚協議書について
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「香典・弔慰金は遺産に入るの?」
Q98:「香典・弔慰金は遺産に入るの?」
A:人が亡くなると、一般にお葬式の参列者から「香典」を
おくられるのが常識として定着していますが、それでは、
この香典とはどのようなものなのでしょうか。
基本的には香典は「お葬式費用の一部を負担し、相続
人や親族の負担を軽減しましょう」という相互扶助精神
に基づくものとされています。
ですので香典は、葬式費用の一部負担となる以上は、
葬儀の主宰者すなわち「喪主」が受取人ということに
なることになります。
香典は喪主の意思を通して葬式費用に充てられます
が、もし余剰分がでたときは喪主がその裁量にて今後
の祭祀費用(永代供養など)、福祉団体への寄付又は
遺言や相続人等の生活状況などを考慮して、相続人
間で分配してもよいとされています。
ですが、これはあくまでも喪主の意思に委ねられるもの
であり、他の相続人のほうから香典の余剰分について
分けてくれと請求することは叶いません。
また弔慰金については、これも原則としては香典と同様
に考えてよいと思います。
しかし、場合によっては故人の所属していた会社の規程
によって受取人が決まっているとか、法律の規定により
決まっているときなどは、それらの規定に従って弔慰金
がおくられるということになります。
弔慰金を受け取った者は、原則として他の相続人に分配
してやる必要はありませんが、他の相続人との相続財産
の関係で、著しく不公平を生ずるような金額の場合には、
民法903条にある「特別受益分」と受け取られ、持ち戻し
の対象となり分配の問題が起こる可能性もあるでしょう。
H23.1.13
※相続手続について
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「2通の遺言書がある場合は?」
Q99:「2通の遺言書がある場合は?」
A:遺言書が見つかったけど、1通ではなく2通だったという
場合があります。
たとえば1通には「ある相続人に遺産の全部を相続さ
せる」と書いてあったが、もう1通には「他の相続人に
その一部を相続させる」といった具合です。
遺言書は、その遺言者の最終の意思(遺志)を尊重
しましょうという趣旨のものですので、遺言者が一旦
ある内容の遺言書を書いたとしても、あるとき気が変
わり別の気持ちを持ったとしたら、いつでもその遺言
書の内容の全部・一部を変更したり取り消したりして
も構いません。(民法1022条)
遺言書の変更・取消しの方法としては、後で書いた
遺言書の中に「前の遺言書は取り消します」などと
書いても良いですし、後の遺言書の内容を前の遺言
書の内容と異なるものにしても良いのです。
つまり上記のとおり「日付と内容の異なる2通の遺言
書が発見されたときは、後の遺言書の内容と、前の
遺言書の内容が矛盾している部分は、後の遺言書
で前の遺言書を取り消したもの」と看做されるのです。
ですので冒頭の例題ですと、遺言者が長男に全部の
遺産を相続させるという内容の遺言書を書いた後で、
次男に遺産の一部を相続させると後の遺言書の中
に書いていた場合は、長男に遺贈される遺産部分は、
次男に相続させると書いたあった遺産を除いた残り
の遺産ということになります。 (民法1023条1項)
また、遺言者の生前の法律行為が遺言書の内容と
矛盾しているという場合も、その部分は取り消され
たこととなります。
つまり、遺言書の内容に長男に全部の遺産を相続
させると書いていたのに、生前にその一部を次男に
贈与してしまったというように、遺言書と矛盾する
処分その他の行為をした場合は、その部分について
は撤回したものとして取り扱われます。 (同条2項)
H22.1.18
※遺言書について
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「本人による後見申立はできるの?」
Q100:「本人による後見申立はできるの?」
A:認知症本人が、後見開始の申立ができるということは、
民法の条文上(民法第7条)には、記載してありますが、
果たして本当に認知症になってしまっている人が、申立
をすることができるのでしょうか。
結論から申しますと、ご本人がたとえ認知症だとしても、
本意に復し(つまり正気に戻り)、判断能力が十分に備わ
っているときにおいて、後見申立ての意味をよく理解して
自分の意思で決めたというときは、本人により申立をする
ことはできます。
法律は、自己決定権の尊重を重視し、本人が後見による
生活支援を希望する場合は、たとえ認知症であったとして
も、時として正気に戻る場合があり、そのときにした申立は
本人の意思を尊重し、認めざるを得ないと解釈されます。
認知症高齢者は、たとえ預金通帳を子供に預けていること
を忘れたり、さっき食べた食事のことをすぐに忘れたりする
ような症状が現れている場合でも、常に判断能力がない
わけではありません。
時と場合によっては、常人よりも物事を十分理解・判断する
力が備わる場合もあるという特性があります。
ですから、上記のような本意に復した場合で、後見の意味
を正確に理解したうえで意思決定したという場合には、本人
による成年後見開始の審判の申立ては十分可能です。
本人を保護する必要性があるにも関わらず、四親等内の
親族がいない、或いはその協力が得られないという場合は、
本人申立てを認める必要があるでしょう。
また、知的障がい者や精神障がい者の方は、認知症の
高齢者の方に比べ、判断能力の変化がほとんど無いと
言われておりますので、本意に復する可能性は低いとされ
ています。
知的障がい者や精神障がい者本人が申立てをするという
場合は、申立て時の本人の状態を把握し、医師や裁判所
と十分検討をし、慎重な判断が求められるでしょう。
H23.2.3
※成年後見制度について
PAGE TOP
「任意後見人の具体的な仕事とは?」
Q101:「任意後見人の具体的な仕事とは?」
A:任意後見人の仕事は、本人と結んだ「任意後見契約」の
代理権目録に基づいて、本人の預貯金の管理や土地・
建物等不動産など重要な財産の処分(売買・譲渡)など
の「財産管理に関する法律行為」と、日常生活・療養看護
などの「身上監護」に関する事務がメインとなります。
具体的な事務内容としては、上記にもありますとおり、
大きく2つに分けられます。
@本人の財産管理に関する法律行為
・預貯金の管理・払戻
・不動産などの重要な財産の処分等
・遺産分割協議(相続の話合い)
・賃貸借契約の締結・解除 など
A身上監護に関する事務
・日常生活に関する事務
・療養看護に関する事務 など
このほかには、
・登記や供託の申請代理
・介護保険における要介護認定申請
・住民票・戸籍謄本等の発行請求代行
・任意後見契約の委任事項に関する紛争
を対象とする訴訟行為
などが挙げられます。
さらに具体的な代理権目録の内容として、
代理権目録の標準仕様の一例を挙げてみます。
1. 財産の管理・保存・処分等に関する事項
2. 金融機関との取引に関する事項
3. 定期的な収入の受領及び費用の支払に関する事項
4. 生活に必要な送金及び物品の購入等に関する事項
5. 相続に関する事項(遺産分割協議など)
6. 保険に関する事項
7. 証書等の保管及び各種の手続に関する事項
8. 介護契約その他の福祉サービス利用契約等に関する事項
9. 住居に関する事項
10. 医療に関する事項
11. 1.〜10.以外のその他の事項
12. 以上の各事項に関して生ずる紛争の処理に関する事項
13. 復代理人・事務代行者に関する事項
14. 以上の各事務に関連する事項
などが、一般的な事項として挙げられますが、契約を結ぶ
本人と任意後見人(任意後見受任者)との綿密な協議の
上に結ぶことが重要です。
この他に、附随的なものとして、「見守り契約」、「財産管理
等委任契約」、「死後事務委任契約」などを組み合わせて、
「任意後見事務」をより良いものにするために、十分な協議
をしてから締結するのが望ましいでしょう。
H23.10.7
※成年後見制度について
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「死後事務委任契約とは?」
Q102:「死後事務委任契約とは?」
A:死後事務委任契約とは、なんとも穏やかでない名の契約
のように聞えますが、このところ「任意後見契約」とセット
で、重要な役割を果たす役目を担っている契約なのです。
おおまかに言いますと、本人(委任者)が受任者に対して、
自分の死後の葬儀や埋葬などに関する事務を委託し、その
委託に関する事務についての「代理権」を付ける委任契約
です。
生前からの財産管理・身上監護は「財産管理等委任契約」
、判断能力が衰えてからは「任意後見契約」、そして死後
の相続・遺産管理・処分・祭祀承継などの紛争防止のため
に「死後事務委任契約」の3つをセットにして契約を結び、
「遺言書」も加えて、自分の晩年の事務を万全にすることが、
近年改めて見直されてきています。
死後の事務の委任として具体的な範囲としましては、本人
が生前に残した債務の弁済や、各種の手続があります。
例えば、
@未払いの電気・ガス・水道代、入院・治療費、施設利用料、
家賃・地代などの支払い
B賃借土地・建物の明渡し、敷金・入居一時金等の受領
C相続人がいない場合の「相続財産管理人の選任申立」
D菩提寺・親族等関係者への連絡事務
E通夜、告別式、火葬、納骨、埋葬、永代供養に関する事務
F医療費、福祉施設等の施設利用料等の債務弁済事務
G家財道具や生活用品の処分に関する事務
H上記の事務遂行に係る必要費用の支払い
I上記の事務終了後の関係者に対する報告
などが挙げられます。
他にも、本人(委任者)と受任者との間で、具体的に話しを
して、十分納得できるような形で契約を交わすことが重要
です。
H23.10.15
※成年後見制度について
※遺言書について
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「越境建物に対する措置は?」
Q103:「越境建物に対する措置は?」
A:建物(家屋など)が、お隣の敷地へはみ出して建てられて
いた場合は、隣地所有権の侵害行為となります。
ですので、原則では隣地の所有者には、「所有権に基づ
く妨害排除請求権」があり、その越境している建物の
部分を撤去してもらうように請求することができます。
(民法206条〜264条参照)
でも、建物の一部が越境しているからといって、完成して
しまっている建物を壊したり、移動させたりするのは、実際
には多額の費用も掛かかりますし、社会的経済損失は、
かなりのものになるでしょう。
更には、建物の越境における隣地所有者の損害よりも、
上記の建築主の撤去・除去費用の方がはるかに大きく
なってしまうという場合には、「所有権に基づく妨害排除
請求権」は、逆に「権利の濫用」になる可能性があります。
(東京地裁昭32.4.30判決)
また、越境部分の建物の除去を建築主に請求できるか
という基準としては、「民法234条2項」の類推適用という
考えもあり、境界線から50cm以上離して建てなければ
ならないという同条1項の規定に違反している建物は、
建築着手時から一年が経った場合、もしくは完成して
しまった場合は、その中止・変更を請求できず、損害賠償
ができるのみと定められていて、建築主に故意・重過失
が無いという場合には、権利の濫用として除去を求める
ことはできず、損害賠償請求ができるに留まります。
しかし、建物そのものが境界線を越えて隣地へ張り出し
て建築されている場合は、本条は適用されず、一年を
経過しても張り出している部分の取り壊しを請求できる
という解釈もされており、その度合いや当事者の思惑
によっては、その措置も変わってくると言えるでしょう。
対策の一方法としては、その越境部分についてのみ、
隣地所有者から買い取るということも考えられますね。
H23.10.20
※和解書について
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「臨時工の就業規則適用は?」
Q104:「臨時工の就業規則適用は?」
A:常時10人以上(パート・アルバイト含む)の労働者を使用
する使用者(事業主・企業)は、必ず「就業規則」を制定
しなければならないことになっています。
就業規則には、絶対記載事項があり次に掲げる事項を
必ず記載しなければなりません。
@労働時間、休憩時間、休日、休暇、交替に関する事項
A賃金に関する事項
B退職に関する事項
(労働基準法第89条)
それでは、上記Qのように、臨時工には、本工と同じように
就業規則の適用があるのでしょうか?
就業規則は、一体として活動するべき事業場を規制する
ルールなので、1つの就業規則で、その事業場のすべて
の労働者に適用するべきなのが本来の姿でしょう。
ですが、これまでの行政の見解や判例では、「職種、業務
内容、雇用形態などにより労働条件等について、異なった
取扱をしなければならないときは、別の就業規則を制定し
ても良いし、また1つの就業規則の中で異なった指定をし
ても良い(違法ではない)としています。
臨時工の場合も同様で、特に本工用と異なる就業規則を
制定しても、1つの就業規則の中で異なる規定を置いても
良いとしています。
しかし昨今の実態では、名ばかり臨時工やパートといって、
実際の業務形態は常用の本工や正社員とまったく同様の
労働をしている労働者がいますね。
彼らに本工や正社員と別個の就業規則を制定することは、
差別待遇を助長し正当化してしまうものであり許されない
とする見解もあります。
また、臨時工用の就業規則が簡単で不十分な内容である
場合は、就業規則の「統一性の原則」に基づいて、本工用
の就業規則の規定でその部分を補うものと解釈されていま
す。
もし、本工と変わらない労働実態の臨時工用の就業規則が
上記のような簡単で不十分なものであり、休暇や賞与などの
ことを規定していないという場合は、その部分につき本工と
同じような有給休暇や賞与を請求することができます。
さらに、それとは別に、1年以上継続して働いている臨時工
には労働基準法の有給休暇の適用がありますので、労働
基準法に規定されている最低限度の有給休暇を事業者側
に請求することができます。
もし、事業者側がそれを与えない場合は労働基準法違反
として、労働基準監督署へ申告することもできるでしょう。
H23.11.15
※就業規則作成について
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「任意後見人に取消権はある?」
Q105:「任意後見人に取消権はある?」
A:法定後見における成年被後見人の場合は、本人には
意思能力が無いということが明白であり、それを証明
できますので、成年後見人は契約取引の相手方に、
そのことを通知して契約が無効であることを主張する
か、或いはその契約を取り消すことができるいわゆる
「取消権」を行使することができます。
しかし、本題の「任意後見人」の場合では、法定の
成年後見人の場合とは違い、任意後見人自身には
「取消権」という確固たる権利があるわけではありま
せん。
ではどうやって任意後見人は委任者である本人を
守ることができるのでしょうか。
この場合、任意後見人は、その契約(任意後見契約)
の中で、「契約の解除」や「紛争の処理」に関する事項
を受任事項として盛り込んでおくのです。
そうしますと、任意後見人は本人の代理人として、いわ
ゆるクーリングオフ等により契約の解除を請求すること
ができますし、或いは、弁護士などに依頼をして訴訟
やADR(裁判外紛争解決制度)によって、取消しを主張
することができることになります。
悪徳商法などに本人が契約させられた場合は、その
契約の無効・取消しを主張するために、消費者契約法
や特定商取引法により対応することが考えられます。
@消費者契約法による不当条項の無効、取消し。
・重要事項の説明が無い(大事なことを言わない)
・不実の事実を告げた(嘘を言った)
・不利益の事実を告げなかった
(本当のことを黙っていた)
・必ず儲かるなどの説明があった
(不確実なことを確実であると思わせた)
・販売物に不具合があり、機能が劣悪だった
などという場合には、このことで本人が誤信して契約
を交わしてしまったということであれば、取り消すこと
ができます。
また、本人が帰って欲しいという意思表示をしたのに
営業マンがなかなか帰らず、仕方なく契約してしまった
などという場合にも、困惑による契約ということで、取り
消すことができます。
A特定商取引法におけるクーリングオフ等。
事業者には、契約を締結する際には、価格・支払時期
・方法・申込み撤回・契約解除に関する事項を記載した
書面や、文面をよく読むべき旨・クーリングオフの事項
について赤枠・赤文字で記載した書面を本人に交付
する「書面交付義務」がありますが、これに違反してい
る場合には、当該会社やクレジット会社に「契約解除
の意思表示」を通知することで、契約を解除すること
ができます。
【紛争の処理等目録;例】(任意後見契約付随の目録)
○生活に必要な物品の購入、代金の支払い、その他
日常関連取引(契約の変更・解除を含む)に関する
事項
○以上の各事項に関して生じる紛争の処理に関する
事項
(弁護士に対する民事訴訟法第55条第2項の特別
授権事項の授権を含む訴訟行為の委任、公正証
書の作成嘱託を含む。)
H23.11.22
※成年後見事務について
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「労災認定基準とは?」
Q106:「労災認定基準とは?」
A:労働基準法では、労働者の病気が「業務上」生じた場合、
使用者(会社側)の「労災補償義務」が発生すると規定し
ています。
この「業務上生じた疾病」とは、あくまでも業務に起因する
疾病であることが重要です。
「業務上の疾病」の範囲としては、労働基準法第75条の
規定により、施行規則第35条別表第1の2に列挙されて
おり、「脳出血」や「心筋梗塞」などが、上記基準として
認められるには、同表第9号「その他業務に起因すること
の明らかな疾病」に該当することが必要となります。
脳出血および心筋梗塞等の認定基準としては、
「業務に起因することの明らかな疾病」の具体的な判断
をするに当たっての認定基準(下記)が示されています。
@発症直前から前日までの間において、発生状態を
時間的及び場所的に明確にしうる異常な出来事に
遭遇したこと。
A発症に近接した時期において、特に過重な業務に
就労したこと。
B発症前の長時間にわたって、著しい疲労の蓄積を
もたらす特に過重な業務に就労したこと。
また、労働の過重性を判断する評価期間は、発症前6ヵ月
間の就労状態を考慮するとされています。
脳・心臓疾患の発症と時間外労働との関係は、
@発症前6ヶ月間に渡り、月平均約45時間を越える時間
外労働が無ければ、発症との関連性が弱い。
A時間外労働が45時間を超えて長くなるほど関連性が
強まる。
B発症前1ヶ月間に約100時間を超える時間外労働は、
発症との関連性が強い。
C発症前2〜6ヶ月の間に月平均約80時間を超える時間
外労働は、発症との関連性が強い。
とされています。
これらの条件に、さらに「不規則勤務状況」や「深夜労働」
「劣悪な作業環境」といった労働時間以外の負荷要因を
加味して、総合的に判断されることになっています。
H23.12.3
※就業規則について
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「相続分を他人に譲渡できるの?」
Q107:「相続分を他人に譲渡できるの?」
A:ある相続人の1人が、遺産分割協議の話し合いをする
前に、自分の持分すなわち「相続分」を他人に譲渡する
ということができるのでしょうか?
普通に考えるとそんなこと出来るの?と思うかもしれま
せんが、実は民法では相続人が持つ「相続分」を譲渡
することを認めているのです。
相続財産は、遺産分割協議を行い、または行わなくとも
原則的にはやがてその相続人の個人的な財産になるの
ですが、その内の1人が早く換金して現金に換えたいと
思うこともあるでしょう。その希望に対応するためのもの
として認めることになっているわけです。
他方、民法では、その相続分の譲渡について、ある制限
規定を置いています。
譲渡した相続人以外の、他の相続人は、その譲渡された
相続分の「価格および費用」を譲り受けた他人に支払って、
この相続分を取り戻すことが出来ることになっているのです。
これを「相続分取戻権」といいます。 (民法905条)
この相続分取戻権は、相続人1人の単独でも行使できます
し、譲受人から転得した者に対し一方的に意思表示する
ことで行使でき相手の承諾は必要ありません。
そしてこの意思表示をして時価で買い戻した分は、当然に
その相続人の財産となります。
なお、譲渡された者はそのことを他の相続人に通知しなけ
れば、譲り受けた相続分を他の相続人に対抗(主張)する
ことができません。
他の相続人は、その通知を受け取ってから1ヵ月以内に、
先述の「相続分取戻権」を行使しなければ消滅していまい
ますので、早めの対応策が肝心です。
H24.2.7
※相続手続について
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「生命保険金は遺贈できるの?」
Q108:「生命保険金は遺贈できるの?」
A:遺言書の中で、相続以外の遺産の処分として「遺贈」
という方法があります。それでは、生命保険金を遺贈
しても構わないのでしょうか?
遺言には、その遺言をすることによって効力が生ずる
事柄と、効力を生じない事柄があり、前者は民法その
他の法律に定められています。
民法その他の法律に定めてあるものは以下の通り。
@相続に関する事項
・相続人の廃除および廃除の取消し
・相続分の指定および第三者への指定の委託
・特別受益者の持ち戻しの免除
・遺産分割の指定および第三者への指定の委託
・5年以内の遺産分割の禁止
・分割に関連する共同相続人間の担保責任について
の指定
・遺留分に基づく減殺方法の指定
A相続以外の遺産の処分に関する事項
・遺贈
・財団法人設立の為の寄付行為
・信託の設定
B身分上の事項
・結婚外の子の認知
・未成年の子の後見人および後見監督人の指定
Cその他
・遺言執行者の指定および指定の委託
・祖先の祭祀を主宰する者の指定
以上のように、「遺贈」についても、Aの項目が示す
ように、遺言をすれば法律上の効力が生ずる事項
となっています。
では、生命保険金を遺贈できるのでしょうか?
端的に言いますと、生命保険金を「受取人」以外の
人に遺贈しようとする遺言は、法律上「無効」です。
保険金は「保険金受取人」に指定されている人に
受け取る権利があり、受取人固有の財産となります。
ですから、自分の財産でもないものを人に遺贈する
ということはできません。
保険金を受取人以外の人に受け取らせたい場合は、
受取人の変更の意思表示を、現在の受取人または、
新しい受取人のいずれかに対ししなければならない
でしょうし、保険会社にその旨を通知しなければなら
ないでしょう。
保険会社の保険約款では、保険証券に会社による
承認の裏書を受けなければ、会社に対して受取人
の変更を主張できないとう例が多いようです。
どうしても遺贈したいと思う場合は、事前に受取り
人の変更の手続を進めておくのが得策でしょう。
H24.2.19
※遺言書について
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「成年後見人の権限はいつまで?」
Q109:「成年後見人の権限はいつまで?」
A:もし、成年被後見人(本人)が亡くなった場合、成年後見人
等(成年後見人、保佐人、補助人)の権限(代理権・同意権
等)は、その死亡の瞬間に無くなり、その後は残された財産
等を明らかにして本人の相続人へ財産の引継ぎを行います。
そしてその時点で成年後見人の業務は終了ということになり
ます。
葬儀、埋葬、永代供養、その他の諸手続等は「相続人」の
仕事ということになり、遺産相続に関しましても成年後見人
がその調整などを行うことはありません。
これでは、せっかく信頼して財産等の管理を任せていたはず
の成年後見人の仕事も尻切れトンボ状態となってしまいます。
そこで、死後事務や遺産相続に関して「葬儀などは○○さん
にやってほしい、このお寺さんでやってほしい」とか「○○さん
に私の財産を譲りたい」などの希望・要望などがある場合は、
認知症等になる前つまり判断力があるうちに、死後事務委任
契約(葬儀、埋葬、永代供養などについての取り決め)を結ん
でおいたり、遺言書を作成しておいたりしておけば、その成年
後見人やその委任された人或いは遺言執行人などが本人の
死後においても、希望どおりに事務を遂行してくれるというわけ
です。これでご本人さんも安心して旅立てるというものでしょう。
H24.3.3
※成年後見について
※遺言書について
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「離婚した親の養育義務は?」
Q110:「離婚した親の養育義務は?」
A:民法820条では「親権を行う者は、子の監護及び教育を
する権利を有し、義務を負う」と規定されていますので、
離婚をして親権を失った一方の親には一見、養育費を
支払う義務なんて無いように思われるかもしれませんが、
そんなことは決してなく、離婚によって夫婦の縁は切れて
も、親子の縁は決して切れません。
親としての扶養義務つまり養育費を支払うべき義務は、
離婚によって消える性質のものではありません。
親権者ではないことや監護権者ではないことがイコール
扶養義務が無くなったとか養育費を支払う義務が無くな
ったとかいうたぐいものではないのです。
したがって、離婚をして親権者・監護権者にならなかった
一方の親も、最低でも子が成年(20歳)に達するまでは、
養育義務を免れることはできないのです。
以上のように、親であれば当然子を扶養する義務があり
ますので、離婚した双方の親は、離婚の際に養育費の
支払いについて約束をしなくとも、生活状況や経済力に
応じて養育費を分担する義務を生じます。
上記のように取り決めがなくとも支払う義務があります
ので、双方は離婚する際には是非とも「離婚協議書」
を作成し、養育費の支払いの取り決めをしておくほうが
良いでしょう。
養育費は、一旦その一定額を取り決めたとしても、将来
の事情変化(生活状況、経済力、事故・病気、再婚等)
で、増額・減額の請求もすることができます。
もし、離婚協議書の作成ができないということであれば、
家庭裁判所に養育費の支払いに関する調停を申立てる
こともできます。その場合、家裁が調停・審判によって、
養育費の額やその他の監護に関する必要な提案・処分
をしてくれます。(詳細な問合せは最寄の家裁まで。)
H24.3.15
※離婚協議書について
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「贈与とみなされる財産とは?」
Q111:「贈与とみなされる財産とは?」
A:「相続」や「遺贈」よって得た財産も、「贈与」とみられる
場合があります。
被相続人の死亡により、生命保険金を受け取った場合
は、その保険料は受取人が自ら負担したものではなく、
被相続人以外の「他人」が払い込んだものである場合、
その受取人は、上記の他人から保険金を「贈与」」され
たものとみなされ、「贈与税」を課せられます。
(相続税法第5条参照)
また、被相続人の死亡によって受け取った保険金が、
その払い込み保険料の内訳として、被相続人が半分、
もう半分がその妻だったとしますと、その受け取った
保険金の半分は被相続人からの「相続」や「遺贈」と
して、相続税の課税対象となり得ることが考えられ、
もう半分は、その妻から「贈与」を受けたものとみなさ
れ、贈与税の課税対象となり得ることになります。
そのほか、
@財産の譲渡を受けるときに、無償か著しく
低価格で譲り受けた場合。
A無償か著しく低価格で、借金の免除・引き受け・
返済の肩代わり、などをして貰った場合。
Bその他の方法で利益を受けた場合。
などは、一定の制限のもとに、その利益を与えた者
から「贈与」を受けたものとみなされ、贈与税の課税
の対象になり得ることになりますので要注意です。
(相続税法第7・8・9条)
H24.3.18
※相続手続について
※契約書(贈与)について
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「ライフプランの大切さとは?」
Q112:「ライフプランの大切さとは?」
A:任意後見契約を結ぶ際に、本人である委任者は、自分の
希望する生き方・生活方法(ライフプラン)をはっきりとさせ、
それを実現させるために必要なものは何か?を考えて、
任意後見契約に付ける「代理権の範囲」を決めることが
一番良いと思います。
まず、その委任者の「ライフプラン」をできるだけ明確にし、
書面の形にしておきます。 (下記、例文を参照)
書面の形にしたライフプランは、任意後見契約の公正証書
中に「付言事項」として残す方法と、任意後見契約の作成
と同時に、私証書として公証人の「認証」を得た形で作成
しておきましょう。
そして、そのライフプランを実現するために必要なことは何
かを考え、それを基準に代理権の範囲を検討・決定して、
任意後見契約を結びます。
そして任意後見契約の効力発生後に、任意後見人の代理
権に「漏れ」が生じた場合、つまり代理権範囲内では、本人
を適切に権利擁護できなくなった場合には、最終手段として
法定後見に移行し、権利擁護を図れば良いと思います。
【ライフプランの項目:参照例】
1.財産の管理・保存・処分・変更に関する事項
(不動産について)
2.金融機関との取引に関する事項
(預貯金について)
3.定期的な収入の受領及び費用の支払に関する事項
(家賃について)
4.生活に必要な送金及び物品の購入等に関する事項
(日用品について)
5.証書等の保管及びその使用に関する事項
6.各種の手続に関する事項
7.相続に関する事項
(相続放棄について)
8.保険に関する事項
(入院給付金について)
9.介護契約その他福祉サービス利用契約等に関する事項
(入所契約について)
10.住所に関する事項
11.医療に関する事項
(尊厳死について)
12.紛争の処理に関する事項
13.復代理人・事務代行者に関する事項
14.その他に関する事項
(祭祀・葬儀について)
など、詳細に本人の希望する将来の“自分らしい生き方”を
書き記すことにより、任意後見契約をより充実したものにする
ことができます。
H24.3.30
※成年後見制度(任意後見)について
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「協議離婚についての民法改正点は?」
Q113:「協議離婚についての民法改正点は?」
A:「民法等の一部を改正する法律」(平成23年法律第61号)
により民法第766条が改正され,平成24年4月1日から
施行されることとなりました。
改正後の民法第766条では,父母が協議上の離婚をする
ときに協議で定める「子の監護について必要な事項」の具体
例として「父又は母と子との面会及びその他の交流」(面会
交流)及び「子の監護に要する費用の分担」(養育費の分担)
が明示されるとともに,子の監護について必要な事項を定める
に当たっては子の利益を最も優先して考慮しなければならない
旨が明記されました。
子の利益の観点からは,離婚後も,離れて暮らす親と子との
間で適切な面会交流が行われることや相当額の養育費が継続
して支払われることが重要であり,そのためには,離婚をすると
きにこれらについて予め取決めをしておくことが重要です。
(法務省HPより)
上記は、法務省のHPからの抜粋です。今までの第766条では、
子の監護権について抽象的な表現でのみ規定されておりました
が、具体的に当事者が納得できる話合いができるような表現に
改正されました。
今回の改正点を簡単に言いますと、父親または母親が子供と
面会・交流することができる権利(面会交流権)、子供を育てる
ための生活費や教育費の分担(養育費の分担・請求権)、また
それらのことを取り決めるに当たり子供の利益を最優先にし、
その意思を最大限に尊重するように考慮しましょうと条文に明記
されたということです。
ですので、協議を以って離婚をする場合は、親権者・監護権者
だけを決めるだけでは足りず、非監護親(子と離れた方の親)
の「面会交流権」の詳細を原則取り決めることが必要となります
し、「養育費」の支払の詳細も同時に取り決めることが必要です。
その際は、子供の利益・意思を十分考えて決めなければならな
いということですから、従来のような「単なる口約束」だけでは、
決して十分とはいえません。そのままでは、片方の親のなすが
ままという事態に陥ってしまうことは容易に想像されます。
これらのことを充足するには、やはり「離婚協議書」をお互いに
十分話し合った末に作成し、これを公正証書にして取り決める
ことが必要だと思います。公正証書にした離婚協議書には、
強制執行力を付けることができますから、子の本当の利益・
意思を優先させることが可能です。
また、離婚届の書式も変更され、面会交流や養育費支払に
ついての項目が追加され喚起を促すような形式になりました。
また同条第2・3項では、両者の協議がどうしても整わない場合
は、家庭裁判所がそれらのことを代わって取り決めることと規定
しており、子供の利益を最大限に守るよう取り計らわれています。
養育費支払請求権は当然ですし、面会交流権も片方の監護親
の理不尽な面会拒絶行為も、これからは法に則って合理的かつ
客観的な根拠がないと行使できないということになるでしょう。
H24.4.5
※離婚協議書について
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