北朝鮮経済制裁決議(1718号)は、船舶検査を容認しているか 2006年10月25日 弁護士 井上正信 1,国連安保理は10月14日北朝鮮の核爆発実験声明に対して、初めての経済制裁を全会一致で採択した(決議1718号)。これを巡り我国のマスコミや政界などでは、この決議の理解の仕方で誤解と混乱がある。誤解と混乱の挙げ句、周辺事態法、同船舶検査法の発動まで検討されている。私は1718号決議は船舶検査を容認していないと主張するが、まずその前に、基本的な概念の整理が必要である。 2,公海での船舶の航行は、国際法の大原則である公海の自由原則で保障されている。この原則を制限するのが船舶検査、臨検と称されるものである。そのためには国際法上の根拠が必要である。国連海洋法条約には、第110条で臨検を定めている。公海上の民間船舶が海賊行為、奴隷取引、無許可放送等の犯罪行為を行っているときに、警察行動としての臨検を認める趣旨である。戦時臨検は、武力紛争下での海戦に関する国際法で認められている。その具体的な行使は、海戦に関するロンドン宣言でその要件、実施方法などが詳しく規定されている。この宣言は成文条約としては未発行だが、国際慣習法とされている。 船舶検査はこれらと異なり、安保理決議が根拠となる。従って臨検、船舶検査は、それぞれが異なるものである。特に戦時臨検と船舶検査は実行方法も目的も全く異なるものである。これらを混同することがあってはならない。戦時臨検は、相手国の継戦能力を削減・破壊することが目的であり、相手国を海軍力で実効的に封鎖し、宣言することがまず必要である。封鎖を突破しようとする船舶は中立船であっても追跡、拿捕、積み荷の没収ができる。戦時禁制品を積む中立船は、拿捕し禁制品を没収できるし、例外的に船舶を破壊もできる。敵船は攻撃破壊ができる。戦時臨検はこのように武力行使そのものであり、国際法上は交戦権行使とされている。 船舶検査は、経済制裁を科す安保理決議の厳格な履行を確保する目的で、安保理決議により船舶検査が国連加盟国へ要請されて実施される。経済制裁決議だけで実施できないことは当然である。そのため、禁制品を積む船舶は行き先変更を求められるだけである。積荷の没収や船舶の拿捕はできない。 3,船舶検査の実際を、2000年8月からイラクに対し米国を中心とする多国籍海軍により実施された船舶検査を紹介しよう。1990年8月6日採択された安保理決議661号により、米海軍などはイラク・クゥエートへ入出港する各国の船舶に対して船舶検査を行った。661号決議は経済制裁決議ではあるが、船舶検査を要請するものではなかった。船舶検査を受けた各国政府は、米国へ抗議を行った。国際法上の根拠がないからである。これに対して、米国はイラクによるクゥエート侵略という事態を受けて、クゥエートとサウジアラビアに対する集団自衛権であると説明した。 しかし、集団自衛権であるなら、イラクへ向けることは理解できるがそれ以外の国の船舶へ向けることはできないとの批判を受け、同年8月25日船舶検査を要請する安保理決議665号が採択された。国防総省は1992年4月米議会へ報告書「湾岸戦争の遂行(議会への最終報告)」を提出した。公式の戦記である。この中で第4章海上阻止作戦が船舶検査活動の報告である。 この内容(防衛庁の仮訳)を紹介する。船舶検査活動は海上阻止作戦(MIO)と称している。イラク、クゥエートを入出港する船舶に対して、軍艦2隻からなる海上阻止部隊が接近し、軍艦、航空機などから船舶の国籍、行き先、積荷の内容などの質問を発する。イラク船はまずどの船舶も質問には答えない。すると追跡が始まる。停船命令を出しても停戦しない。フセインは、船長に対して武力行使されるぎりぎりまで船舶検査に抵抗するよう強制し、家族を人質に取ったといわれる。そのため、海上阻止作戦を行う部隊は、イラク船船長に対して亡命を斡旋する呼びかけをすることまでした。停船しない場合24時間以上追跡してやっと停戦させたケースもある。 停戦させる方法は、進路前方に対して実弾による威嚇射撃、進路前方(100ヤード前方)を軍艦で高速で横切る、最終的には航行不能射撃をする。おそらくはスクリューへの射撃ではないかと思われる。但し、航行不能射撃については、米国国家指揮権者(National Command Authority 大統領と国防長官)の許可を必要とする交戦規則であった。警告射撃は武力行使とは理解されていない。停船した船舶へは、2個検査チームの内1個(10名)がボートで乗り込み、他のチームは援護射撃の準備で軍艦に陣取る。 最も危険な作戦は、テーク・ダウンと呼ばれるもので、数機のヘリコプターから16名の特殊部隊がロープで船舶へ強制乗船し、船舶を一時的に管理下におく作戦である。海軍特殊部隊SEALSと海兵隊特殊部隊の混合チームが行う。この場合3〜4隻の軍艦が取り囲み、武装ヘリ1機が攻撃態勢で上空に待機する。テーク・ダウンは警告射撃と航行不能射撃の中間的措置と理解されている。安保理決議に違反する船舶に対しては、目的地変更を要請する。 このように船舶検査は、武力の行使または武力による威嚇そのものである。従って、船舶検査を要請する安保理決議にはこれまで必ず「特別な状況が必要とするかも知れない措置」という文言が入る。この文言は船舶検査のための限定的な武力行使権限を付与するものであると理解されている。 3,過去の経済制裁のケース 安保理は90年以降3回経済制裁決議を行っている。90年8月、イラクに対して661号、665号決議、セルビア・モンテネグロに対する92年5月757号、同年11月787号、ハイチに対する93年6月841号、同年10月875号である。いずれもまず国連憲章第7章のもとで行動するとし、広範な経済制裁を科す決議をだし、その後それで不十分として、国連憲章第7章、第8章(地域的取決め)のもとで行動するとして、船舶検査を要請する。その際限定的武力行使を容認する上記文言が入る。以上三つのケースで船舶検査を要請する決議文は全て同一分である。詳しく紹介すると「積荷と目的地を検査(inspect)、検証(verify)し、決議の厳格な履行を確保するため、入出港する全ての船舶を停止(halt)させるため、安保理の権威の下で、特別な状況が必要とするかもしれない措置をとることを要請する」というものである。決議で明確に船舶検査とその目的、船舶検査の内容を決定しているのである。 4,決議1718号は船舶検査を要請しているか。 まずこの決議と過去の決議を比較すると、わざわざ第41条の措置と断っている。これまでの経済制裁決議は第7章だけを引用するが、決議内容は41条が定めるものであるので、経済制裁決議だけでは更に42条の武力行使まで容認したことにはならない。しかし、それにもかかわらず1718号で41条の措置と断っているのは、武力行使を行ってはならないことを特に注意喚起する目的である。 船舶検査が武力行使を背景になされることから、特に41条を書き込んだのであろう。1718号は貨物検査を要請する。これまでの経済制裁決議の第1段階では貨物検査を要請するような文言はない。他方、1718号には船舶検査を要請する文言はない。これをどう理解するか。貨物検査は当然船舶検査を含むものであると理解するのは早計である。安保理決議は、大国の国益を賭けた政治的思惑に基づく決議案の討議がなされ、妥協を重ねて慎重に表現が練られる。従って、決議文は厳格に解釈しなければならない。まして、公海の自由原則を制限する国際法上の根拠になる決議であるから、拡大解釈はすべきではない。 決議文には必ず「決議の厳格な履行のため」と言う表現があるのもそのためである。この表現は制裁を受ける国に対して厳しくビシビシやれというのではない。また、過去の決議で船舶検査を要請する際に含まれる「特別な状況が必要とするかもしれない措置」という文言もない。更に、決議13項では「全関係国が、緊張を激化させる行動を避け」と述べている。このように1718号決議は、武力行使につながらないよう極めて慎重に作成されていることが判る。このような決議になった背景には、船舶検査を含む強い措置を求める日米に対して、中国が反対したからだと考えられる。以上述べたことから、1718号決議は船舶検査を要請したものではないことが理解されるであろう。 5,ところが我国のマスコミも政界も、北朝鮮に対して強硬な措置を求める思惑から、決議が船舶検査を要請しているとか、果ては臨検を求めるなどおよそ国際法上の違いを無視し、決議文すら正確に理解しない主張・論調が支配している。 10月22日の日経は「決議に盛った『船舶などの貨物検査』」と書いて、いかにも決議文がそのように書かれているかのような引用をして、完全にミスリードをしている。その結果、国民も船舶検査は当然とする意見が主流のようである。政界では、船舶検査を行う法的根拠について周辺事態船舶検査法を発動するとか、特措法を作るといった議論である。これを批判する意見も周辺事態の要件がないという点にとどまっている。 私は法律家として、事態の推移を冷静に分析する必要があると考えている。その上で1718号決議を(国際法の素人ではあるが)知りうる知識を元に分析し、決議が決して船舶検査を要請するものではないこと、我国が率先して船舶検査を行いまたは船舶検査を行う米国などの艦船への支援を、周辺事態船舶検査法やACSA協定で行おうとすることが、安保理決議に反し、国際法違反を犯すものであることを強く主張するものである。 |
※あるMLにあったものを無断でコピーしたものです(悪いと思いながら)。一行空白は、aoitoriサイト管理者によるものです。
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% 【声明】 北朝鮮の核実験をめぐって 制裁ではなく、今こそ米朝交渉実現の国際世論を %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% 2006年10月10日 日韓民衆連帯全国ネットワーク (一) 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政府は、10月9日、地下核実験を「成功裏に行った」と発表した。核保有を宣言し、「強硬には超強硬で」と言明していたことからすれば、ミサイル発射実験に続く、予想された事態である。私たちは、これまで反戦・反核・平和を求め、また韓国・朝鮮の人々との真の和解と平和、友好連帯を求める中で、米国を筆頭とする核大国はもとより、北朝鮮を含むすべての国の核開発・核保有・核実験に反対の立場を繰り返し明らかにしてきた。私たちは、あらためて今回の北朝鮮の核実験に反対の立場を表明する。しかし、今回の北朝鮮の核実験が、米軍の先制攻撃態勢の強化と日米軍事同盟の再編・強化、とりわけミサイル防衛(MD)がすすめられ、さらにリムパックなどの大規模軍事演習が繰り返し行われていることが背景にあることは明らかである。こうした動きに北朝鮮側が脅威を感じても不思議ではない。今回の核実験は、こうした動きに対して軍事力を示し、核保有国として交渉力を強め、米朝直接交渉へのアピールの意図が込められている。 (二) 私たちは、何よりも朝鮮半島の平和と非核化の実現のためには、制裁ではなく、朝鮮半島をめぐる歴史的構造的な問題解決に向かうことこそが求められていることを繰り返し訴えてきた。問題の根源は、南北が分断され、米朝が半世紀以上にもわたり準戦時状態のまま放置され続けていることにある。このことが、朝鮮半島の南北の人々にどれだけ苦痛を与えてきたか。こうした中で、1994年に米朝は、核問題の解決と関係正常化にまで至る包括的な合意に至り、2000年には南北首脳会談で南北の和解と平和・統一の方向も合意された。しかし、新たに成立したブッシュ政権は「悪の枢軸」規定を打ち出し、2002年、日朝ピョンヤン宣言が出された直後には新たな「ウラン濃縮疑惑」を持ち出し、米朝包括合意を一方的に反故(ほご)にした。その後、米国は直接対話を拒否し続け、北朝鮮側は核保有を宣言、核実験実施にまで至ったのである。しかし、北朝鮮側は、米国の敵視政策が変わりさえすれば、検証可能な形で核を放棄すると繰り返し明確にしている。朝鮮半島の平和と非核化の鍵は、形式はどうであれ、実質的な米朝交渉により、準戦時状態から恒久的平和体制へ移行し、朝鮮半島の非核化、米朝関係の正常化など、朝鮮半島問題の包括的な解決を実現することにある。この点で、直接交渉を拒み続け、問題解決を先送りし、事態の深刻化を招いてきた米ブッシュ政権の責任はきわめて重大である。 (三) 現在、米国は国連安保理に武力行使も可能とする国連憲章第7章を盛り込んだ制裁決議案を提出した。北朝鮮船舶への臨検なども含んでいるとされている。安倍政権もこれに同調し、独自の追加制裁も実施の構えをとっている。私たちは、北朝鮮への一切の制裁に反対する。このような制裁決議や、あるいは有志連合による臨検・海上封鎖などを許せば、ますます容易ならぬ事態を招くことになる。東アジア情勢は、戦争か平和の道かを鋭く問う、まさに重大な岐路に立っている。制裁ではなく、今こそ米朝交渉の実現を求める国際的世論を巻き起こすことが強く求められている。 |
北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパンでは、本日下記の声明を発表しました。各所に転載して頂ければ幸いです。 ---- いまこそ経済制裁の解除と人道支援の即時再開を! 2006年7月22日 北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン (ハンクネット・ジャパン) 日本政府は7月5日の朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)のミサイル発射訓練を強く非難し、万景峰号などの船舶入港禁止を含む制裁措置を発動した。日本政府首脳は先制攻撃論さえ匂わせ、マスコミはまるで戦時のような扇動的報道を続けている。 しかし、ミサイル落下地点は日本海のロシア側であり、英タイムズ紙が報じたように、周辺国に被害はなく、国際法にも違反していない。また隣国の中国・ロシアは核ミサイルを実戦配備しているが、日本はその両国に対して制裁を加えたことはない。とすれば、今回の日本側の対応は明らかに過剰である。 一方、同時期に海上自衛隊は米国などとともに環太平洋合同演習(リムパック)でミサイル発射訓練を行っているし、インドも弾道ミサイルの発射実験を行っている。米ブッシュ政権は共和国に対する先制核攻撃を公言している。忘れてはならないことは、米国こそは人類に対して核兵器を投下した唯一無二の国である、という厳然たる歴史的事実である。そして米国は朝鮮戦争でも核兵器の使用を検討した過去があり、朝米はいまも休戦状態にある。 世界の少なからぬ国々がミサイルと核兵器を配備する現状にあって、さらに核使用の前歴のある唯一の超大国アメリカが、共和国が求める朝米対話・平和条約締結を拒み続けているなかで、どうして共和国のミサイル訓練だけを非難できるのだろうか。 もちろん、平和な東北アジア構築のために、域内のすべての核とミサイルを撤去し、さらに軍備を撤廃することは、誰もが望むところだろう。また日本政府は今回のミサイル訓練が、2002年日朝平壌宣言に謳われた「ミサイル発射のモラトリアム」に違反すると非難している。 だが、その前に日本側は、平壌宣言で日本に課せられた「過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明」し、「国交正常化を早期に実現させる」という責務を果たそうと努めてきたのかどうか、いま一度思い返してみる必要があるのではないか。そもそも朝鮮半島の分断と軍事的緊張は、日本の植民地支配と戦後冷戦への荷担が残した負の遺産でもあるのだ。 共和国を一方的に非難し、制裁を課す行為は、平和の構築や侵略の歴史の反省という目標からは最も遠いところにあると言わざるを得ない。拉致問題の解明・解決にもつながらない。特に万景峰号の入港禁止措置は、植民地支配の生き証人である在日朝鮮人と本国の家族との絆を断ち切るものであり、民族排外主義に基づいた嫌がらせに他ならない。ミサイル騒ぎに乗じて、朝鮮学校には100件以上の脅迫や暴行事件があったというが、日本政府は何の対策も講じていない。 先にも日本政府は、2004年5月の小泉首相訪朝時に約束した人道的食糧支援を、横田めぐみさんの遺骨が偽物であったとして中断したことがある。だが、DNA鑑定の不確かさを指摘した英科学誌「ネイチャー」の反論に、日本側は有効な反論ができないままだ。 さらに今回は、国際法に違反していない行為をもって経済制裁を課し、軍事的恫喝まで加えようとしている。これは、回復基調にあるとはいえ予断を許さない共和国の食糧事情の中で、多くの人命を奪う恐れのある非人道的行為である。 日本政府はただちに経済制裁を撤回し、食糧支援を再開し、日朝平壌宣言の精神に則り、誠実に国交正常化交渉のテーブルに着くべきである。 そして私たちは、日朝の民衆和解と東北アジアの恒久平和を願い、朝鮮の子どもたちに粉ミルクを送り続けよう。 ・連絡先 〒518-8799 上野郵便局私書箱37号 090-8860-9961(竹本) contact@hanknet-japan.org http://www.hanknet-japan.org ---- |
◎北朝鮮のミサイル発射にともなう万景峰号入港禁止をはじめとした経済制裁に抗議する声明 (1)7月5日、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が7発のミサイルを発射した。これに対して小泉内閣は、直ちに万景峰(マンギョンボン)号の入港を半年間禁止するなどの経済制裁に踏み切った。泉田知事は、入港直前の万景峰号の接岸を人道措置として認めたが、経済制裁に賛成した。また新潟県議会も全会一致で経済制裁決議をあげた。われわれは、万景峰号入港禁止をはじめとした一切の経済制裁に反対し、その撤回を求める。 (2)もちろん、われわれは、北朝鮮のミサイル発射を認めることはできないし、アメリカの圧力には軍拡ではなく、国際反戦闘争、国際連帯闘争を強化すべきであると考える。しかし、今回のミサイル発射をもって日本政府が、経済制裁を発動し、万景峰号の入港を禁止し、在日朝鮮人と「祖国」、親族とのパイプを奪うことは許されない。「祖国」の政策を理由に、在日外国人の権利が圧殺されることを当然とすることは許されない。 (3)歴史上行われてきた経済制裁は、すべてが戦争につながっている。今回も日朝関係の悪化をもたらし、軍事的緊張を高めていくものにほかならない。今回の背景には、アメリカ・ブッシュ政権の登場以来、イラク、イラン、北朝鮮を「悪の枢軸」「圧制の拠点」と呼び、イラク戦争に見られるようにその政権を軍事的に転覆してきたことにある。それのみならず北朝鮮への金融制裁、経済制裁を実施してきた。また小泉政権が、ブッシュ政権と一体で有事法制を成立させ、米軍再編など日米同盟を強化し、北朝鮮への軍事的圧力を強めてきた。日米による戦争挑発こそ問題である。 そもそも問題の根っ子には、アメリカ政府が戦後朝鮮の民族自決権を軍事力で圧殺し、南北分断を強いてきたことがある。それを日本政府が支持し、日米安保条約を結んで核兵器を含む巨大な軍事力で包囲してきたことがある。 マスコミは「ミサイルの脅威」を叫び、意図的に「不安」をあおっているが、この戦後の歴史と今も続くこの現実を省みることはほとんどない。しかも、7発のミサイル以上の兵器をもって、米日韓などが参加して現在行われている環太平洋軍事演習リムパック2006(艦艇40 隻、航空機160 機、潜水艦6隻)を報道しないのはどういうことなのか。 (4)われわれが、最も憂慮することは、今回の事態によって在日朝鮮人への脅迫・迫害が強まることである。またこの機会に乗じて北朝鮮脅威論が声高に叫ばれ、憲法9条の改悪や米軍再編の動きが加速化されることである。反動的な為政者たちが隣国の軍事的脅威を叫んで、それを口実に軍拡へと走り、その結果として二度の悲惨な世界大戦を招いたことを忘れてはならない。われわれは、この流れに抗して、在日朝鮮人との連帯、また日韓、日朝、日米の労働者・民衆の国際連帯を強化し、北朝鮮への侵略戦争を阻止することをあらためて誓う。 すべての日本の労働者・民衆のみなさんがこの道をともに歩まれることを心から訴える。 2006年7月6日 新潟県労働組合交流センター |
【北朝鮮のミサイル発射問題に寄せて】 北朝鮮への一切の制裁に反対する −誰が東アジアの平和の脅威なのか− 2006.7.9 日韓民衆連帯全国ネットワーク (1)軍事行動にお墨付きを与える日米などの「国連制裁決議案」 7月5日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は7発のミサイル発射実験をおこなった。ミサイルは、いずれも日本海(東海)のロシア側公海に落下した。これに対して日本政府は、直ちに万景峰号の6ヶ月間の入港禁止、北朝鮮当局の職員の入国禁止、日本の国家公務員の渡航自粛と民間に渡航の自粛を求めることなど9項目の「制裁」措置を発動した。さらに追加措置の構えを取るとともに、国連安全保障理事会に米英などと共同して「制裁決議案」を提出した。これに対しては中ロが反対姿勢を示している。私たちは、この「制裁決議案」に強く反対するとともに、一切の「制裁措置」に反対する。 とりわけ、日本政府が作成したとされる国連「決議案」は、経済制裁や武力行使さえも可能とする国連憲章第7章に基づいて行動することを掲げた、とんでもない代物だ。 国連憲章第7章は、その第42条〔軍事的措置〕で、「安全保障理事会は、第41条(注・非軍事的措置)に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる」と規定している。まして朝鮮半島では、先制攻撃戦略をとる米軍が「国連軍司令部」のシャッポを被り居座り続けており、依然として「撃ち方やめ」に過ぎない停戦状態のまま今日に至っているのである。私たちは、このような「制裁決議案」を含む一切の制裁措置に反対する。 (2)誰が「緊張の原因」を作り出しているのか 私たちは、北朝鮮の核開発やミサイル発射実験にも強い憂慮を表明する。 だが、何よりも私たちは、朝鮮半島における南北分断と戦争の脅威の根源である米国の責任をあらためて強調し、強く非難するものである。日本ではほとんど報道されていないが、この間にも、6月下旬からグァム近海で横須賀を母港とするキティホークをはじめ、ロナルド・レーガン、エイブラハム・リンカーンの3隻の空母機動部隊とB−2戦略爆撃機をはじめとする航空機280機などが参加した大規模軍事演習が行われ、すぐ続いて、6月末から7月末までハワイ沖で、米・日・韓・豪・加・ペルー・チリなどによる環太平洋合同軍事演習「リムパック」が大規模に行われている。「6カ国協議」の枠組みができている今なお、米韓合同軍事演習も繰り返し行われている。 在日米軍の再編、駐韓米軍の再編が、「不安定の弧」と米国が規定した広い範囲をターゲットにした機動性の確保を意図するものであると同時に、依然として対北朝鮮先制攻撃態勢の強化をも含んでいる。横須賀を母港とする米トマホーク艦が、常時ピョンヤンを射程に入れていることなども忘れてはならないだろう。これらが、北朝鮮側にとって大きな脅威として写っているとしても不思議ではない。この間、米朝ジュネーブ包括合意を一方的に反故(ほご)にし、米朝二国間協議を拒否し続けて問題解決を先送りし、朝鮮半島の核問題の解決をめざす「6カ国協議」で時間稼ぎをして、北朝鮮体制の自動崩壊を目論んできたのが米・ブッシュ政権である。 昨年9月の「6カ国共同声明」は、検証可能な形で朝鮮半島の非核化を目指すことを確認し、同時に、米朝が「相互の主権を尊重し、平和裏に共存すること、二国関係に関するそれぞれの政策に従って関係正常化の措置を取る」ことや「直接の当事者は、適当な話し合いの場で、朝鮮半島における恒久的平和体制について協議する」等でも合意した。そして、これらを「対話対対話、公約対公約」の原則のもと双方が段階的に進めることを確認した。しかし、この米朝ジュネーブ包括合意の6カ国版ともいうべき内容に内心不満な米・ブッシュ政権が、これを事実上反故にしようとして持ち出してきたのが「偽ドル疑惑」を口実とした金融制裁であった。こうしておきながら米当局は、「これは6カ国協議とは別問題であり、北朝鮮は無条件で6カ国協議に復帰すべき」などと主張している。だが、これ自体が「6カ国共同声明」に反する行為である。問題は、「6カ国共同声明」を履行するか否かである。これなしには、6カ国協議も有名無実の場となる。そして、その履行の鍵は、まさに対立する当事者である米朝の交渉にある。現在、米国内ですらブッシュ政権の「米朝直接交渉拒否」という名の無策が、事態をより深刻化させているとしてこれに対する批判が強まっている。私たちは、何よりも米国が「6カ国共同声明」を履行し、速やかに米朝交渉を行うよう強く要求する。 (3)北朝鮮の「脅威」煽る政府・マスコミ−和解と平和の道をとれ 私たちは、今回日本政府が先頭に立って北朝鮮「脅威」論を煽り、ネオコンの一人である米国連大使・ボルトンらと手を組み、軍事行動まで選択肢とする「国連制裁決議案」を提出したことを強く非難し、その撤回を要求する。日米軍事同盟の再編強化、日米軍事一体化を推し進め、いまや公然と現職閣僚が「ミサイル発射基地を事前に叩くことも自衛の範囲内」と言い放つまでに至っている。米軍と一体となり戦争国家の道をひた走り、憲法9条改悪にまで至るプロセスを加速しているこうした日本の姿が、ひとり北朝鮮だけではなくアジアの人々に大きな憂慮を与えている。私たちは日米軍事同盟の再編強化、日米軍事一体化と、そのための新たな治安維持法である共謀罪をはじめとする国内の戦争体制作りのための一切の法律・法案、憲法9条改悪の動きに引き続き強く反対する。 私たちは、日本のマスメディアの多くが、日本と朝鮮半島の歴史や朝鮮半島問題の本質は一切抜きにして、北朝鮮に対する一方的なバッシングを繰り返していることを厳しく批判する。拉致問題を通じてあたかも日本人が一方的な「被害者」であるようにすり替え、ブッシュと同様「ならず者国家」としてのイメージを振りまくことで、「北朝鮮なら叩いて当然」といった雰囲気すら醸成してきた。7月5日、新潟西港に入港した万景峰号から下船した修学旅行生に心無い罵声が浴びせられ、東京・北区の朝鮮高校の塀に誹謗中傷のビラが貼られたとの情報も私たちのもとに寄せられている。 未だ日本が過去の加害の責任すら何らの清算もせず、国交正常化すらしてこなかったことこそが異常なことなのである。拉致問題もまた、日本の侵略・植民地支配と戦後の南北分断という朝鮮半島の不幸な歴史を背景として生み出された。朝鮮半島においては、戦前の日帝時代はもとより、戦後も「守る」べき平和な状態などなかったといっても過言ではない。日本は戦後、朝鮮半島の分断に加担することで、過去の清算を行ってこなかった。 いま何よりも、100年に及ぶ日本と朝鮮半島の不幸な歴史を直視し、その清算を速やかに行うことが必要である。拉致問題の解決も、その100年の歴史の清算の一環として速やかになされるべきだ。こうした立場からの日朝の対話・交渉がなされなければならない。マスメディアもこうした真の和解と平和に資することが求められているのではないだろうか。私たちは、引き続き朝鮮半島の和解と平和、統一に寄与し、平和を求める韓国民衆、東アジアと世界の民衆と連帯して闘うものである。 |
対プレス声明 2005年6月22日 朝鮮における支援食料横流し疑惑に対する回答 木曜日にソウルで一非政府組織(NGO)が報道各社にビデオ映像と写真を配布し、日本政府の援助食糧が朝鮮の市場で売られていることの証拠であると主張したが、世界食糧計画(WFP)はこのような全く根拠がない主張は認めない。 WFPが9年前に活動を始めて以来、1億6000万袋を超える救援食料を朝鮮国内各地に配給してきた。朝鮮では――WFPが活動しているたいていの国と同様――食料を入れる袋を様々な目的に再利用することは、当たり前にまたどこでも行われているところである。 今回NGOが流した映像に写っている袋が再利用されているものであることに、WFPは何の疑いも持っていない。これらの袋にもともと入っていた援助食糧は、昨年10月に配給し始めたものだ。NGOによると、問題の映像は今年4月に撮ったものとのことだ。 映像には世界食料計画の標識と日の丸が印刷された袋が写っているが、これは朝鮮で広く見られ長年の慣行になっている、もともとは援助食糧が入っていた袋のリサイクリングの証拠であるに過ぎない。 外国からの食糧援助の必要性が朝鮮ではとても高いので、船積された食料は入港するやいなや直ちに国内の配送され、もともと入っていたものが出されて空になると袋は早速再利用されるのが普通である。 朝鮮駐在のWFP職員たちは――そのほとんどが配給食糧の追跡と監視に当っている――大量の袋がリサイクルされているのを仕事の中でごく普通に見ている。 職員たちはまた、収穫期には朝鮮の農場労働者が、米、とうもろこしなど収穫した穀物を収納するのに援助食糧の空袋を利用しているのを見てもいる。そのような袋は穀物を入れてからたいてい機械で封をされ、袋が比較的に新しいものだと、まだ使われていない新品と変わらないように見える可能性がある。 このNGOはこれまで一連の疑惑を出しているが、今回のこの疑惑をWFPは遺憾とするものであり、絶望的なまでの飢餓にさらされている数百万の朝鮮国民のための食糧援助を確保する我われの努力を、台無しにしかねないと危惧するものである。 リチャード・ラガン 国連世界食料計画 ピョンヤン事務所代表 ピョンヤン、2005年6月22日 |
朝鮮への経済制裁は問題解決につながらない 朝鮮人民民主主義共和国に経済制裁をせよという愚かな考えが正義の決断のように流布されている。朝鮮を経済的に圧迫して、その政府を不安定にし、弱体化させれば、日本の言い分が通ると考えているのだ。そして、それは娘、息子を拉致された両親たちの苛立たしい状況を打開するためだという。確かにご家族の苦しみ、悲しみには心から同情する。だが、私たちはこの経済制裁に反対の声を上げなければならない。 まず第一に、経済制裁をしても、望んだ結果は得られない。過去の例からみても、経済制裁が成功した例は少ない。例えば、私たちがアフガン戦争とイラク戦争についての民衆法廷で見た限りでも、支配者たちが、経済制裁で苦しむことは絶対になかった。それどころか、人民の力を弱め、独裁者の支配を一層強化するだけであった。これがご家族の望んでいる拉致問題の解決であろうか。逆に日本と朝鮮、そしてその周辺国との関係は悪化させ、緊張させるばかりであろう。 第二に、制裁は一般市民を飢餓地獄に追い込む。朝鮮はもともと貧しい国である。国土の80%は山岳部で、平地はわずかに20%に過ぎない。 その土地の大部分は豊かではない。共産圏が機能していたときは、ソ連や東欧からの援助で、なんとかやっていけた。しかし、引き続く自然災害の後、朝鮮は貧困のどん底にいる。 現在、人口2370万人の3分の2が、一人当たり一日250グラムの配給で生きている。 これは必要カロリーの半分である。それ以外に国連世界食糧計画(WFP)が長年にわたって650万人に食糧を供給して来た。昨年は50万トンの食糧とそれを購入する2億200万米ドルが必要だった。 WFPは30万人の妊娠女性に、特別に栄養のある食物を提供した。それでも、1000人中55人の朝鮮の5歳以下の乳幼児が死んでいる。でもこれは1960年当時の120人に比べれば良くなった方なのだ 。一方、韓国ではその数は5人、日本では3人に過ぎない。 またWFPは270万人の子供たちにビタミンとミネラルを豊かに含んだビスケットなどや、豆類と植物油を特別に支給する。それでも、朝鮮の7歳の少年は韓国の同年の従兄弟と比較して、平均身長は20センチ低く、平均体重は10キロ軽い 。 さらに、WFPの食糧援助を必要とする大人の数は毎年、増え続けている。2004年は前年より36万人増えた。朝鮮が進めている経済改革あるいは自由化の結果、失業者が増え続けているからである。政府の要人と軍人はたっぷりと食べ物を手に入れることができる。一方、苦しむのは拉致の事実も知らない普通の市民なのだ。そして、またアフガニスタンとイラクのように何十万という子供たちが死ぬことになる。それを見守る世界からは、日本は弱いもの虐めの国として非難され、軽蔑されるであろう。 第三に、日本国内の最近の流れに注意する必要がある。日本の人たちは、朝鮮についての悪口だけはどれだけ言っても構わないと考えている。しかし、日本は60年以上も過去に、朝鮮半島を侵略し、南北朝鮮の植民地支配をした。 その謝罪も補償も終わっていない。25年前に起こった日本人拉致問題はそれらを切り捨て、忘れさせる都合の良い口実となったのだ。 自民党幹部はこの機会を逃さず、強硬論をぶち上げ、大手メディアも同調している。 日本政府にとって「朝鮮脅威論」は、煽れば煽るほど、軍拡でも海外派兵でも何でも可能にしてくれる打ちでの小槌となっている。対朝鮮敵視政策、キャンペーンは危険な音楽である。私たちは、それに乗って踊ってはならない。 日本は周辺アジア諸国との対話と協力に努め、いかなる問題も武力にたよらず、威嚇や戦争に走らず、平和的外交的手段で解決する決意をしなければならない。それがなくて、どうやって日本周辺での平和と安定は生み出すことができようか。そして、これこそが、アフガニスタン国際戦犯法廷とイラク国際戦犯法廷を開催した私たちが学んだ教訓なのである。この教訓は法廷が終わった後も生き続けるのだ。 2005年3月5日 イラク国際戦犯法廷実行委員会 |
北朝鮮への経済制裁に反対し、日朝国交正常化を求める声明 対話で平和を!日朝関係を考える神戸ネットワーク 2005年1月 連絡先 高橋 090−3652−8652 dfadl300@kcc.zaq.ne.jp 2004年12月28日、政府は、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮と略)への食糧援助などの人道支援は当面行わないという方針を決めました。これは,11月の日朝実務者協議で北朝鮮が示した拉致被害者10人に対する遺骨や関連資料が偽物であったとしての報復措置です。さらに、拉致犠牲者家族会の発言やマスコミのキャンペーンの中で、国民の間でも経済制裁すべきという声が増えています。しかしこの経済制裁は、貧困にあえぐ北朝鮮の市民をいっそう苦しめ、願いとは逆に拉致問題の解決を遠ざけ、さらに東北アジアの冷戦状態を克服する国際的な努力を妨害するものです。 日朝国交正常化の中で拉致問題の解決を 2004年5月の第2回日朝首脳会談において金正日国防委員長は、安否不明者について「白紙に戻して調査する」と約束しました。にもかかわらず今回の実務者協議で示された調査内容は,別人の遺骨を被害者のものとして提出したと思われるなど到底納得できるものではありません。北朝鮮当局は、再度徹底した調査を行い、謝罪や責任者の処罰をおこなうべきです。 しかし日本人拉致という国家的犯罪は、日本も在日米軍に何千発ものミサイルを配備させて北朝鮮を軍事的に脅迫してきた「冷戦」の中で起きた犯罪です。私たち日朝ネットは、日朝国交正常化を果たして相互不信を取り除き、冷戦を克服する努力の中でしかこの問題の解決は進まないと考えています。北朝鮮当局が拉致問題の存在を認めたのが日朝国交正常化交渉をスタートさせた日朝ピョンヤン宣言(2002年9月)の場であり、日朝国交正常化交渉の進展の結果、拉致被害者5人の帰国が実現しているからです。そして、日本よりも多い拉致被害者を抱える韓国や脱北者問題を抱える中国など、近隣諸国の平和を愛する人々に協力を呼びかけて国際的な支援を得ることも大切です。 経済制裁は社会的弱者を直撃する 現在想定されている経済制裁は、人道支援の凍結・送金の禁止・貿易の制限・船舶の入港禁止などです。もし実施されれば、日朝間の人の往来や生活品などの輸送が制限されます。北朝鮮にとって日本は中国・韓国に次ぐ第3の貿易国であることや、北朝鮮の経済が90年代後半の最悪の状態からは好転しているとはいえ,依然としてたくさんの市民が貧困に苦しんでいることを考えると大きな被害が予測されます。 国連は自らイラクで実施した経済制裁について、人口の6%にあたる150万人を死亡させたと報告しました。その4割は5歳以下のこどもです。国連スタッフや加盟国の間では, 一般市民の犠牲があまりにも大きいために、経済制裁という手段を見直すべきだという意見が強まっているのです。 経済制裁で拉致問題は解決するのか? さらに、日本が経済制裁を実施したら北朝鮮当局はどう対応するでしょうか?朝鮮中央通信は経済制裁について「我が国に対して宣戦布告したとみなし、強い物理的反撃をおこなう」と述べています。経済制裁によって譲歩する可能性よりも、態度を硬化させる可能性のほうが大きいのではないでしょうか?まず、拉致問題解決交渉の窓口である日朝実務者協議の場を閉ざす危険性があります。経済制裁が新たな緊張を生み、北朝鮮が朝鮮半島をめぐる6ヶ国協議への日本の参加を拒否するなど、6ヶ国協議の枠組みそのものを危うくするおそれさえあります。中国や韓国だけでなく米政府すら日本に慎重な対応を求めているのも,その可能性を認めているからです。 また、私たち日朝ネットがその成立に反対した「改正」外為法や特定船舶入港禁止法ですら、制裁発動の条件は「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要になった時」となっています。不誠実な交渉態度を理由に制裁に踏み切ることは違法な制裁になります。 経済制裁は日本の民主主義を危うくする 日本国憲法は前文で、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」、9条で「国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。」と規定しています。北朝鮮への威嚇にほかならない経済制裁に踏み込むことは、憲法の精神に反し,憲法改悪のながれを助長しかねません。一方で隣りの韓国の市民は、北朝鮮よりも米軍の存在を脅威と感じ、政府の「太陽政策」を支持して市民サイドの南北交流も拡大しています。また、国連事務局長の呼びかけにこたえて、憲法9条を基調に紛争予防の枠組みを作ろうという、東北アジアの市民平和ネットワークもつくられようとしています。(GPPAC=武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ) 今求められているのは,憲法9条を生かして国際紛争を解決する私たちの努力です。 |
――――★☆★☆―――――――――――――――――――― 未来の友だちと出会うため――北朝鮮制裁問題資料集 ―――――――――――――――――――――★☆★☆――― 2004年通常国会で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)制裁法が成立しました。日本政府は国際的な約束であった食糧支援を一方的に中断しただけでなく、制裁実施をほのめかして、北朝鮮に対する脅迫外交を行っています。 北朝鮮への人道支援を行っている私たちは、2004年5月18日に「未来の友だちと出会うため−北朝鮮制裁に反対する集会」を開催し、人道支援に携わる者のみならず、北朝鮮に家族をもつ在日朝鮮人の方々などと制裁反対への思いを共有しました。 この度、この集会の全記録を資料集として出版します。国際法・人道支援それぞれの観点から特定船舶入港禁止法の問題点を明らかにした報告から、これまで支援活動が築いてきた信頼関係を制裁がいかに破壊するか、人道支援の現場からの報告、北朝鮮にいる肉親に逢いに毎年訪朝する在日朝鮮人の訴えなどを綴っています。万景峰号や自分たちに向けられる異様なまでの敵意に動揺する在日朝鮮人の子ども達の率直な想いが明らかになったアンケートは、この資料集でしか読めません。 排外主義的な制裁論に戸惑いつつも、有効な反論がなかなかできていないという方々も多いようです。そのような方には、本書で是非その答を考えて頂きたいと思います。今後、制裁に反対・抵抗するための運動を日朝連帯のもとで創っていく上でとても有用な資料集となっています。是非ご一読下さい。 ■注文方法 下記のウェブサイト、もしくはFAXか電子メールでお名前・送り先住所・電話番号・冊数をお送り下さい。すぐに発送致します。代金は同封する振込用紙でお支払い下さい。 頒価:800円(収益は北朝鮮の子ども達の粉ミルク代にあてます) 送料無料 メール:order@hanknet-japan.org FAX:020-4666-4354 ウェブ:http://www.hanknet-japan.org/anti-sanction-panf.html ■編集 北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン KOREAこどもキャンペーン 日本キリスト教協議会朝鮮人道支援委員会 ■主な内容 ◯特定船舶入港禁止法の問題点整理−人道支援と国際人権法の観点から 制裁法案の背景 入港禁止法の概要 人道支援の観点から 国際法の観点から 食糧に対する権利 特定の民族・国民の移動に対する規制 発動に対する対策は ◯北朝鮮人道支援の現場から−制裁が心の絆を断ち切る 激減した日本からの支援 変わる平壌、活躍する韓国 制裁法の影響−輸送できない! 制裁法の影響−不安と不信 日本からの支援はマイナスからの出発 ◯万景峰号で繋がれた家族 − 祖国の母を介護して 姉妹の帰国 母の帰国 家族の様子 往来禁止で母の介護が不可能に 日本人たちへ−その扉を開けて ◯朝鮮学校の子ども達は制裁をどう受け止めているか 万景峰号と制裁に関する朝鮮学校生徒のアンケート 「もし万景峰号が日本の港に入れなくなると、私たち在日にとって、どのようなことになると思いますか」 「北朝鮮に制裁するためのさまざまな法案が整備されようとしている現在の状況をどう思いますか」 「これから日本と北朝鮮がどのような関係になってほしいですか」 ◯良心囚救援から同胞支援、そして南北・在日連帯へ 良心囚救援の経験から 在日キリスト者としての支援活動 ◯日韓の人道支援団体からの集会へのメッセージ ◯万景峰号に関する報道 ◯制裁法案と万景峰号をめぐる動き ■お問い合わせ先 北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン(ハンクネット・ジャパン) 070-5079-4392(上野) 090-8860-9961(竹本) contact@hanknet-japan.org http://www.hanknet-japan.org |
「特定船舶入港禁止法案」に反対するアピール 朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)に対する経済制裁を日本単独で可能にする「改正外為法」が、2月9日、今国会で成立しました。そして今また、自民、公明の与党と民主党は「万景峰92」号などの朝鮮の船舶を想定した「特定船舶入港禁止法案」を連続して通過させようとしています。 「改正外為法」の成立によってすでに日朝貿易にたずさわる日本人や在日朝鮮人の経済活動に多大な影響が出ています。 今後、「改正外為法」とともに「特定船舶入港禁止法案」が成立し発動されると日朝間の「ヒト」「モノ」「カネ」の行き来が阻まれ、在日朝鮮人が朝鮮の親戚にお金や生活物資、薬を送ったり、親族訪問、修学旅行などで朝鮮を訪問したりできなくなるという人道上の問題が発生することは必至です。 また、これらの法(法案)は、東北アジアの平和を構築することを宣言した日朝平壌宣言の基本精神と「互いの安全を脅かす行動を取らず、信頼醸成を図る」などとした約束に反するという深刻な問題点を露呈しています。 国会がこれらの法律を成立させ、朝鮮に圧力を加えることは、まさしくこの二国間の合意に完全に違反しており、朝鮮に対する経済制裁は、日朝間の緊張をさらに高め、東北アジアの平和と安定を脅かす極めて危険な行動といわざるをえません。 日朝国交正常化を求めるわたしたちは、戦争を絶対に避けたい、お互いに銃を向けあうようなことはしたくない、大切な友人を傷つけたくないという思いを込め、日本と朝鮮半島、東北アジアの平和と安定、在日朝鮮人の生活と権利を脅かす対朝鮮経済制裁に強く反対します。 一、わたしたちは、「改正外為法」を廃止し、「特定船舶入港禁止法案」を審議成立させないことを求めます。 一、わたしたちは、日朝平壌宣言の基本精神に則して、圧力でなく対話による日朝国交正常化の実現を求めます。 「対朝鮮経済制裁を憂慮する日朝青年学生緊急集会」参加者一同 2004年3月12日 |
「外国為替法」改悪、「特定船舶入港制限法」および 「再入国禁止法」制定に反対する声明 1. 北朝鮮制裁法案は歴史的愚策かつ反人道主義的である 自民党・公明党・民主党の三党は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する経済制裁を目的として、北朝鮮への送金停止を可能にする「外国為替法」改正案を今の第159回通常国会に提案し、1月29日衆議院を通過させた。さらに、万景峰号の入港を禁止・制限する「特定船舶入港制限法」を提案する予定である。また、民主党の西村眞悟衆院議員は、永住外国人の再入国を禁じることができるようにする「再入国禁止法案」を拉致議連総会で提案した。 私たち北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパンはこれらの法案に断固として反対する。在日朝鮮・韓国人の少なからぬ人々が北朝鮮に血縁を持ち、いわゆる離散家族となっているのは、日本の朝鮮植民地支配と、無責任な戦後処理、半世紀以上も北朝鮮と国交を結ばずに来た敵視政策の結果である。 この歴史的経緯を無視したこれらの法案は、在日朝鮮・韓国人の家族や親戚の物心の絆を断ち切るという非人道的な制裁措置であり、在日朝鮮・韓国人を人質にするという稚児的で犯罪的な措置と言わざるをえない。また、東アジアの平和構築を図ろとする近隣諸国の政府や市民、何より食糧難に苦しむ北朝鮮に人道支援を行っている諸団体の努力を踏みにじり新たな緊張の火種を持ち込もうとする時代錯誤の冷戦的発想である。 2. 在日韓国・朝鮮人の歴史的経緯 日本の植民地支配政策は、朝鮮の主権を奪い、朝鮮人の尊厳を奪い、土地を奪い、食糧を奪い、資源を奪い、労働力を奪い、生命を奪った。そのため朝鮮で生活の途を閉ざされた朝鮮人は、故郷を離れる以外に生きる術がなった。そこで朝鮮半島北部に住んでいた人たちは中国北東部地域へ、南部に住んでいた人たちは日本に移住を余儀なくされた。 しかし、そのような朝鮮人に対して、移住先の日本が待ち受けていたのは朝鮮人に対する排外と敵対であった。1923年の関東大震災時、「朝鮮人が井戸に毒を入れた。放火にくる。」という流言蜚語を信じた日本民衆によって、6千人とも7千人ともいわれる無実の朝鮮人が虐殺される事件が引き起こされた。民族差別は日常的であった。 そして、1945年、日本の敗戦に伴い、それまで日本の統治下にあった「朝鮮」は北緯38度線以南をアメリカに、38度以北をソ連に分割占領された。日本の植民地支配がなかったならば、連合国による占領はなかったし、まして分断統治はなかった。カイロ宣言で「朝鮮人民の奴隷状態に留意し、やがて朝鮮を自主独立のものにする決意を有する」と表明したアメリカであったが、ソ連を敵国とした冷戦時代を迎えるに至り、解放直後からさまざまな形で行われた朝鮮・韓国人自身の建国運動を弾圧し、朝鮮の自主独立の機会を奪った。 こうした祖国の政情不安もあり、もともと朝鮮で生活の場を奪われ、帰るあてのない朝鮮・韓国人たちの多くが日本に留まらざるを得なかった。その後、朝鮮戦争を経て、1959年からは北朝鮮への帰国運動が始まり、貧困と日本人による差別に苦しむ約9万3千人の朝鮮人たちが祖国建設の夢を抱いて北朝鮮に移り渡った。当時の日本政府も世論も「居住の自由を保障する」という「人道的」名目で帰還運動を推し進めたものの、北朝鮮との国交を断絶したまま今日に至っている。在日朝鮮人の粘り強い闘いによって再入国が一般的に認められ、北朝鮮との自由往来が可能になったのも、ようやく70年代に入ってからであった。 このような歴史と人権を無視した日本政府の在日朝鮮人と北朝鮮に対する政策の下、制限限度内の外国為替法で保障された送金や万景峰号の往来によって、かろうじて在日朝鮮・韓国人の家族の絆が結ばれてきたのである。 以上のように、在日韓国・朝鮮人が生まれた歴史的経緯と、彼らの家族が日本と北朝鮮の間で離れ離れとなったいきさつを顧みるなら、北朝鮮への送金や支援物資の輸送を禁止し、祖国訪問を妨げるこの度の法案は、誰にも侵されない権利である家族同士の営みを侵害するものであり、在日朝鮮・韓国人に対する人権蹂躙法であるといって差し支えない。また、経済制裁と在日朝鮮・韓国人に対する人権蹂躙が、「不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立する」ことを謳った一昨年の平壌宣言の精神に反することは言うまでもない。 3. 民間人道支援に対する妨害行為 周知のように北朝鮮では90年代半ばから深刻な食糧難にあり、未曽有の餓死者・病死者が出ている。特に子どもへの影響が大きく、慢性栄養失調は子どもの4割にも上る。現在まで国際機関や各国政府、NGOにより毎年200億円近くの大規模な人道支援が続けられている。 「死に往く者を見捨ててはならない」という人道主義と両国間の歴史的和解という外交上の課題を鑑みれば、本来日本政府が自ら積極的に人道支援を行うべきである。にもかかわらず、2000年まで行ってきた余剰米の寄附を日本政府は排外主義的な国民世論と外交上の駆け引きのため中断している。現在日本からは我々のような人道支援団体と在日朝鮮人団体、在日韓国人団体などが小規模ながらも支援を続けている。 今回の法案は、こうした民間次元での支援すら困難にさせるものである。支援を最大限効果的にするためには、支援受け入れ側との綿密な調整と信頼関係の醸成が不可欠であり、そのためには日朝間の往来が保障されなければならない。「再入国禁止法」は支援に携わる在日朝鮮・韓国人が北朝鮮を訪問し、これらの活動を行うことを阻むものである。 また日本からの支援物資の多くは万景峰号により北朝鮮に送られている。私たちも粉ミルクなどほとんどの物資を同船で支援対象者に届けている。「特定船舶入港制限法」は支援物資の円滑な送付という支援活動で最も基礎となるものを直接的に妨害するものである。また同法は無害交通権の保障を締約国政府に義務づけた海洋法に関する国際連合条約第24条1bに明確に違反するものである。 政府次元での人道支援を行わないばかりか、我々の人道支援を窮地に陥らせる政策を採る日本政府に満身の怒りとともに抗議する。このような政策が実施されれば、数年に渡る人道支援の結果救われた多くの命を奪うことになる。その意味でこれは人道主義に対する挑戦であり、そこに見える「相手国の人民は死んでも構わない」という徹底した敵視政策は準戦争行為にも等しいと言わねばならない。日本政府は過去の侵略の罪を無視するばかりか、更なる人道的犯罪を起こそうとしているかのようである。また、こうした政府の姿勢を正すことのできない日本国民にも道義的責任が帰せられるだろう。 歴史と国際情勢に対する日本人の無知と、マスコミに煽られた「国民感情」の高まりに付け込んだ今回の法案は、日朝間の対話や信頼関係を構築する外交的機会を日本が自ら捨て去り、北朝鮮との政治的・軍事的緊張を高め、かえって拉致事件の解決をこじらせるだけでなく、朝鮮民族との歴史的和解を永久に遠ざけてしまう暴挙である。私たちは直ちにこの法案の廃止を求める。 2004年2月5日 北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン(略称、ハンクネット・ジャパン) |
私たちは以下の申し入れを政府、参議院におこないました。 末本雛子・江原 護 外国為替および外国貿易法の一部を改正する法律案の撤回を求めます 内閣総理大臣 小泉純一郎 様 参議院財政金融委員会 委員長 平野貞夫 様 各委員 様 1月29日衆議院本会議において「外国為替および外国貿易法の一部を改正する法律案」が通過し、参議院においても成立しようとしていることに、私たは大きな危惧を持っています。 そもそも「外国為替及び外国貿易法」の目的は、外国為替、外国貿易その他の対外取引が自由に行われることにより国際収支の均衡及び通貨の安定を図り、我が国経済の健全な発展に寄与するとしています。しかるに改正案は、目的に“安全の維持”を加え、日本の独自判断で北朝鮮への経済制裁を可能にする内容となっており、いわば「有事関連法」としての役割を持たせるものです。 ‘02年9月に訪朝した小泉首相が署名した日朝平壌宣言は一体何どこにいってしまったのでしょうか。 日朝平壌宣言では「日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通認識」に立ち、この精神にもとづいて懸案解決の原則を確認しあい、国交正常化実現にけ、正常化交渉再開を確認しあったはずです。 具体的項目では「民間経済活動を支援するため国際協力銀行による融資、信用供与の実施」などが確認され、また「互いの安全を脅かす行動を取らず、信頼醸成を図る」としています。 「外為法の改正」はこうした平壌宣言に背き、対を助長するだけで、拉致問題はじめ懸案の解決は遠のくばかりではないかと思います。 政府は「法制定と発動は別」と述べているようですが、法をもてあそび「制裁」をふりかざす、そのような態度は、広く国際社会の理解を得、信頼される姿勢とはいえません。 韓国のメディアも「制裁が必要な場合でも国連決議など国際的合意の下に行われるべきであり、日本の感情的対応はよい結果を生まず日本の国益にも合致しない」と論評しています。 また、北朝鮮の朝鮮中央通信が、1月27日拉致被害者5人の平壌空港出迎えを条件に家族を帰国させるという北朝鮮の非公式提案をはじめて報道したということです。 いままた第2回6者協議が2月25日から北京で開催され「共同文書」採択がめざされているとの報道に私たちは大きな期待をもって見守っていきたいと思います。 このようななかにあって仮にこの「法改正」が成立し、発動され、日・朝間の貿易や治療薬、栄養補助食品などの送り届がストップされたなら、人道上大きな問題となることは明らかです。 幼いときに日本に連れてこられ、日本社会で営々と働き、税金を納め、祖国に帰った娘や息子、孫たちのために一生懸命貯めたおで買った医薬品を届けるために万景峰号で北朝鮮に渡る在日朝鮮人の多くは70〜80代の在日一世、二世の老人たちです。 WFP(国連世界食料計画)の発表によれば、国際社会の人道食料援助が減ったため、北朝鮮への食料援助は妊産婦と乳幼児を除いて一時ストップせざるを得ないということです。春窮の最も困難ななかで北朝鮮の人々をさらに苦しめるような法律をつくることを私たちは黙って見過ごすことはできません。 さらに、「特定外国船舶入港禁止法案」や永住外国人の帰国者「再入国禁止法案」などという、日本の植民地支配の犠牲となった在日朝鮮人の基本的人権まで奪うような法案が用意されていることに、日本人として深い悲しみと強い憤りを禁じえません。 日本政府は拉致問題での解決にあたって「対話と圧力」と言ってきましたが、実際の行動は圧力ばかりで、解決を遅らせてきたのではないでしょうか。このうえ圧力をエスカレートすることにより実りが得られるとは思えません。日朝平壌宣言の精神を生かし、対話と交渉の姿勢で臨むべきと考えます。私たちは、政府が「外国為替及び外国貿易法の一部改正案」を撤回し、真摯な対話と誠実な交渉によって問題の解決をはかり、日朝の新たな関係構築と、北東アジアの平和と安定に寄与するために力を尽くすよう強く求めます。 2004年2月5日 朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会 代 表 清水澄子 I(アイ)女性会議中央本部 議 長 津和慶子 私たちもこの申し入れに賛同し、政府及び参議院に対して「法案」の撤回を強く求めます。 日朝友好促進京都婦人会議 都市問題研究所 〒606−8313 京都市左京区吉田中大路町6 I(アイ)女性会議・京都 〒601−8047 京都市南区東九条下殿田町60 メイゾン室町101号 mhsuemoto@mrg.biglobe.ne.jp サロン吉田山http://www5d.biglobe.ne.jp/~tosikenn/ 民族学校を考えるhttp://www5d.biglobe.ne.jp/~mingakko/ |
対北朝鮮「経済制裁法案」に反対する 1 自民党・公明党・民主党の与野党3党は、1月28日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する経済制裁を主として念頭においた「外国為替及び外国貿易法(外為法)」の改正案を国会に提出し、同日、衆院財務金融委員会において可決、翌29日、賛成多数で衆議院を通過した。また自民党は、引き続き万景峰号などの入港禁止を目的とする「特定外国船舶の入港の禁止に関する法律案」の国会提出を準備している。 自由法曹団は、以下の理由により、経済制裁法案等の制定に強く反対する。 2 外為法を有事法(戦時法)化するものである。 今回の外為法「改正」案は、「我が国又は国際社会の平和および安全の維持」を外為法の目的に新たに追加し(第1条)、我国独自の判断により、送金の停止や輸出入の制限を内容とする対応措置をとることができるとしている(第10条)。 通商経済法である外為法は、国際収支の均衡、通貨の安定、我国経済の発展を目的に、資金の移動等に対する規制は必要最小限とし、その管理・調整は例外的扱いとされてきている。即ち、国際収支の均衡を維持するため特に必要がある場合や国際条約の誠実な履行等の国際社会と協調しての制限に限られてきた。 しかるに、本「改正」案は、「我が国の平和および安全の維持のために特に必要があるとき」には経済制裁を発動できるとするものであり、外為法を、我が国の安全保障の手段として活用とするものである。これは外為法本来の性格を根本から変え、いわば通商経済法を有事法(戦時法)に変容させるものである。 3 拉致問題解決に「経済制裁法」は役に立たない。 新聞報道等によれば、日朝間における拉致事件の解決のカードとして今回の外為法「改正」が提案されたとされている。 しかし、内閣が経済制裁=対応措置を決定できるのは、@我が国の平和および安全の維持のため、A特に必要があるときとされており、日本という国家の平和や安全上において看過しがたい事態であって、かつ、特別の必要のある場合に限定されているのである。したがって、北朝鮮が拉致被害者の家族を日本に返さない等の拉致事件の未解決をもって我が国の安全が脅かされたとはいえず、対応措置の発動それ自体が不可能なのである。 4 経済制裁法は北東アジアの平和に新たな緊張を持ち込む。 日朝平壌宣言において日朝両国は、「国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認」(3項)し、「北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認」(4項)した。また、昨年8月の第1回6カ国協議における「平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらない」旨を合意している。 今回の外為法「改正」は、支払や資本投資等の送金停止に加え輸出入の制限をも含む広い範囲の経済制裁を内容としており、かかる経済制裁の実施は、その後の「海上封鎖」や「武力攻撃」に連なるきわめて危険な選択である。 北東アジアの平和を維持・前進させるための二国間合意や多国間協議が進行している中で、我が国が「経済制裁法」を定めることは、日朝平壌宣言や6カ国協議という平和の努力に逆行し、新たな緊張を北東アジアに持ち込むものに他ならない。 5 経済制裁は非人道的である。 さらに自由法曹団は、経済制裁の持つ非人道性を指摘しなければならない。 イラクのフセイン政権に対し経済制裁が実施されたが、結局は大きな成果を上げることができなかったばかりか、病人や子どもたちに犠牲をもたらしただけであった。このイラクの教訓にてらせば、経済制裁はきわめて非人道的手段であり、かかる手段を北朝鮮に対し実施することに自由法曹団は反対せざるをえない。 6 拙速に過ぎる。 最後に、提案から可決までわずか2日間という、ほとんど実質的審議をなさないまま衆議院を通過させたことに対し、自由法曹団は強く抗議する。 外為法を有事法制化することが妥当か、対応措置によって拉致問題が本当に解決できるのか、北東アジアの平和にとって支障とならないか等、解明されるべき論点は数多い。にもかかわらず半日の委員会審議で可決するなど、ほとんど暴挙といって等しい。 自由法曹団は、参議院においては、慎重に審議をしたうえで、本改正案を廃案とすることを求める。 2004年2月4日 自 由 法 曹 団 団長 坂 本 修 |
統一連帯糾弾声明 緊張と葛藤を助長する日本の対北朝鮮制裁法案糾弾する!! 去る29日日本衆議院で独自的対北朝鮮経済制裁を取れるようにする為替管理法および対外貿易法修正案が通過された。今回の修正案はこれまで国際的制裁決議がない場合経済制裁を取ることができないようになっているのを改正して,独自的判断で北に対する送金停止,船舶入港制限,貿易中止ができるようになっている。 日本はこれに続けて日本の平和・安全維持に必要だと判断される場合最長6ケ月の間特定国船舶の日本入港を全面禁止できるようにする内容の‘特定外国船舶入港禁止法’(仮称),有事の際第三国が船舶を利用して,相手国に武器などを提供するのを防ぐために無制限強制検問が可能なようにする内容の'外国軍用品など海上輸送規制法案'(仮称)を来る2月下旬国会に提出する方針だ。最近米国の好戦的政策がより一層強化されることによってこれに便乗した日本の軍国主義的右傾化が危険水位で発展している。 日本は昨年北を狙った先制攻撃を入れた有事の際法を制定して以来いわゆる'拉致事件'を言葉尻にした対北朝鮮敵対政策を段階的に高めてきたし,すでに対北朝鮮貿易禁止品目を拡大して,万景峰入港を拒否する一方,外交公館と認められてきた総連機関らに対する免税措置を撤回するなど実質的経済封鎖,制裁行為をしてきた。 もう日本がここで一歩進んで国際的合意なしで独自的判断の下対北朝鮮制裁を可能なようにしたことは韓半島一帯の緊張と葛藤をより一層大きく高めさせる危険千万な行為であり,また主権国の経済発展と正常貿易取り引きを保障した国連憲章と国際法を深刻にじゅうりんする行為だ。 またこれは北・日間の過去清算と関係改善を明示した朝日ピョンヤン宣言の基本精神にも徹底的に背くことで北側が日本に対する敵対行為を何もしない状況で日本が推進する一方的敵対行為こそ東北アジア一帯の緊張をより一層高めさせて,対話に人為的な難関を作る危険千万な行為だ。 日本は6者会談の周囲で敵対政策を強化して対話を破綻出そうとする妄動を直ちに打ち切りなさい!封鎖と圧迫は対話をするという姿勢でないし,関係改善のため誠意ある態度はより一層違う。 日本は私たちの民族を犠牲にし,軍国主義的野心を充足させようとする無駄になった希望を捨てて東北アジアの平和と互恵,親善の国際関係構築のために出ろ! 日本の最近軍国主義的右傾化は私たちの民族を正確にねらっている。 有事の際法の適用対象に韓半島を含んでいるだけでなく韓半島一帯の緊張を言葉尻にした先制攻撃も公然と取り上げ論じている。日本極右勢力が過去韓半島侵略戦争を合理化することは決して偶発的妄言でなく,ずっと強化される対北朝鮮敵対政策は対話に度重なった難関を作っている。南側当局は日本の軍国主義的右傾化が誰に向かっているのかをはっきり直視しなければならない。 韓米日協調という美名の下日本の軍国主義的動きを放置する無責任な態度を捨てて民族協調の立場の下戦争協調,韓米日協調を直ちに破棄しなさい! 2004年1月30日 6.15南北共同宣言実現と韓半島平和のための統一連帯 在日韓国民主統一連合声明 声明 軍国主義化と排外主義の法「整備」に反対する 日本の衆議院は29日に本会議で、日本単独で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への「経済制裁」が可能な、送金停止を主内容とする外為法改定案を通過させた。与党と民主党はこれ以外にも、万景峰号の入港禁止を目的とした「特定外国船舶入港禁止法案」(仮称)の国会提出の準備も進めており、在日朝鮮人を標的にした永住外国人の再入国を禁止する「再入国禁止法案」(同)も検討している。 われわれはこのような日本の軍国主義化と排外主義、在日同胞に対する人権侵害を「合法化」する法案の成立に強く反対し、国会上程を撤回するよう要求する。 一連の対北朝鮮制裁法制定の拙速な動きは日本の軍事大国化の一環である。 日本政府はその間、ブッシュ政権の対北朝鮮圧殺政策に便乗して、朝米の核対立とら致問題を口実に、国民のなかに北朝鮮への敵視意識を広めてきた。これをテコにして自衛隊の海外派兵を可能にする有事関連三法とイラク復興支援特別措置法を強行成立させて、朝鮮半島など全世界で戦争を行えるようにした態勢整備も、この脈絡で進められてきたといえる。 この流れのなかで、ミサイル防衛(MD)の次期迎撃ミサイルを数年以内に実用・量産化する米国との共同生産実現の動きがあり、石破防衛庁長官による「武器輸出三原則の見直し発言がなされた。また小泉首相は、韓国や中国などアジア諸国の反対と懸念を無視して、再三にわたって靖国神社の参拝をしている。こうした国際世論の無視は、日本国内の世論軽視と軌を一にしており、国民の過半数の反対を押し切って、全土が戦争状態にあるイラクへの自衛隊派兵が強行されている。そしてついに、過去の侵略戦争の反省から生まれ、軍国化と対外膨張主義の最後の閂(かんぬき)となっている戦争放棄を定めた日本国憲法改悪が、与野党を問わずに一気に推進されはじめた。 ブッシュ政権が、米国の調査団長自身でさえ認めた、ありもしない大量破壊兵器を口実にイラクを侵略し、同時に「北朝鮮の脅威」をあおって朝鮮半島での戦争をもくろんでいるように、日本政府も同じ手法で「北朝鮮の脅威」を口実に軍国化に向けた態勢を整備してきたのである。 衆議院を通過した外為法は、閣議決定と国会承認で、北朝鮮のみならず諸外国に対して、経済制裁発動できるとするもので、日本が気に入らない国に外交的な脅しをかけ、ついには戦争へ向かう条件を確保しようとする危険千万な法律になった。 それだけでなく、「入港禁止法案」は船舶監視を拒絶する場合、海上保安官が入港禁止して領海外への退去命令を出すことができる。驚くべきことに、入港禁止の実効性を確保するため、海上保安官の武器使用も検討中だという。すなわち北朝鮮や外国への戦争挑発も辞さないというのだ。 一昨年の9月、歴史的な朝日首脳会談が行われピョンヤン宣言が発表された。宣言で、日本政府は過去の侵略の歴史に対する痛切な反省と謝罪の意を明らかにし、両国は早期に国交正常化を実現すると約束した。また、国際法を順守し互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認して、ら致問題に関して北朝鮮側が謝罪し、被害者5人が帰国したのも周知の事実だ。また、朝鮮半島の核問題を話し合う6者協議も開催され、「平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらない」との合意もなされている。 日本政府と与野党は、ピョンヤン宣言や6者協議の合意に反する戦争立法に血道をあげるのではなく、二国間および国際合意に基づく対話を通じた平和的な問題解決を推進すべきであり、それが懸案解決の一番の近道である。一連の法改悪と悪法の上程はただちに撤回されなければならない。 われわれは日本国民のみなさんに訴える。 一連の制裁法や憲法の改悪は、日本の軍国化と排外主義、人権侵害を助長することになる。それは結局、日本社会の反動化を一層加速化し、この地に住むすべての人びとに襲いかかってくることに注目し、ともに反対の声をあげてくださるようお願いする。 2004年1月29日 在日韓国民主統一連合 |
「経済制裁法案」の1つで、当面北朝鮮への送金停止を目的とした外為法改悪案が、今日、ほとんどまともな論議もなく衆院を通過してしまいました。 私たちは今、韓国の人々が準備している3・1朝鮮独立運動85周年の行動と連携して、「イラクにも朝鮮半島にも平和を!3・1行動」(集会は2月29日〔日〕/上野水上音楽堂)を準備していますが、この動きに深い憂慮と抗議を込めて、実行委員会としての「緊急声明」を出しました。 全国の仲間の皆さんに、ともに「経済制裁法」反対の声を大きく挙げてくださるよう訴えます。そして、この声明と3・1行動(2・29上野水上音楽堂)に多くの皆様の参加・賛同を呼びかけるものです。 以下、緊急声明です。 **************************************************************** 「経済制裁法案」に反対する (外国為替法改定案、特定外国船舶入港禁止法案、再入国禁止法案) 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を当面の主要な対象として、日本単独で経済制裁を行えることを目的に“送金の停止”を主内容として国会に提出された外為法改定案は、ほとんどまともな論議もなく衆院の委員会で可決され、29日には衆院本会議を通過した。 これに続いて、万景峰号などを念頭にその入港禁止を目的とした特定外国船舶入港禁止法案(仮称)の国会提出の準備も進められ、さらには永住外国人の再入国を禁止する再入国禁止法案(同)も検討されているという。戦後日本の規範をかなぐり捨て、イラクへの自衛隊派兵を強行しているドサクサに紛れて法案が提出されたことは、この法案の本質を象徴するものである。 私たちは、これらの「経済制裁」法案に強く反対する。その理由は以下の通りである。 (1)すでに湾岸戦争以来、イラクのフセイン政権に対して行われた経済制裁の結果、医薬品の不足などにより何の罪もない多くの子どもや病弱者が真っ先に犠牲となったことが明らかになっている。もし、北朝鮮に経済制裁が行われれば、現在の食糧不足とあわせイラクと同様、あるいはそれ以上の事態が生み出される可能性が強い。この間も、さまざまなNGOが人道的食糧支援を行っているが、私たちは「経済制裁より人道的食糧支援を」行うべきだと強く主張する。 (2)加えて送金の停止にせよ、船舶の入港禁止にせよ、朝鮮植民地支配と強制連行などの結果、日本に定住せざるを得なくなった在日朝鮮人にとっても、親類をはじめ祖国の人々との人的物的な往来そのものに著しい制約をきたすものとなる。これは在日朝鮮人の基本的人権に対する重大な侵害行為である。再入国禁止法案などはその最たるものである。 (3)このような法案は、拉致事件の解決を含む日朝間の関係正常化にとって新たな障害を作るもの以外の何物でもない。経済制裁とは、戦争行為の「一歩手前」というべきものである。北朝鮮側は、これを「宣戦布告とみなす」と繰り返し述べている。 一部に、北朝鮮に圧力をさらに強めることが拉致問題、核問題等の解決につながるという議論があるが、これは誤りであり、抜き差しならない事態を引き起こしかねない。核問題も6カ国協議を含めその平和解決のための努力に水をさす以外のなにものでもない。 法案が成立しても「直ちに発動するかどうかは別」といわれるが、このような法律自体が周辺事態法や有事法制などに連なるものであり、準戦争法ともいうべき危険なものである。 そもそも拉致問題について、北朝鮮側が公式に認め、謝罪を行ったのは日朝国交正常化をめざして持たれた日朝首脳会談であった。互いに敵対関係に終止符を打ち、和解と平和、国交正常化と友好関係を築くための交渉の中でこそ、この問題の全面的な解決も求めるべきである。この間の日本政府の無策こそ問われる必要がある。 (4)しかも、他方で、これらの法案(または素案)は北朝鮮を特定しているわけではなく、どの国に対しても適用が可能となっている。また、これらの経済制裁の諸措置の発動を閣議決定で講ずることができるとしており、民主党の主張で国会承認が盛り込まれたとはいえ、事後承認に過ぎない。つまり、この法案は北朝鮮のみならず諸外国に対して、気に入らない国に対しては経済制裁発動もあり得るという外交上の脅しの武器を、日本政府に委ねることにほかならない。 私たちは、このような外為法改定案、特定船舶入港禁止法案、再入国禁止法案等、いわゆる「経済制裁」法案に強く反対する。 私たちはまた、日本政府が、ピョンヤン宣言で過去の朝鮮植民地支配に対して朝鮮の人々に「痛切なる反省と心からのお詫び」を表明した以上、強制連行被害者や「慰安婦」とされた被害者への誠意ある謝罪と補償を行うことを強く求める。それは、日本人拉致事件に対して北朝鮮政府に誠意ある対応を求めるのとなんら変わりはない。 日朝両国政府が、互いに過去に犯した犯罪行為を清算し、和解の道に入ることを強く求めるものである。この道に逆行する経済制裁法案反対! 2004年1月29日 イラクにも朝鮮半島にも平和を!3・1行動実行委員会 連絡先・東京都文京区小石川1−1−10−105 日韓ネット TEL/FAX 03−5684−0194 |
今国会に議員立法の形で提案されるのは、三本の法律案です。 外国為替改正法案は、北朝鮮への送金、輸出、直接投資等を規制するもので、内閣の決定した案件は内閣の許可をもらうことが義務付けられるため、内閣がノーといえば、送金等ができなくなります。 特定外国船舶入港禁止法案は、内閣が指定した特定の船舶の入港が禁止される法案のようです。 再入国禁止法案は、「政府を暴力で破壊することを企てる」などの一定の要件を満たす在日朝鮮人等の再入国を認めないとする法案のようです。 以上の3法案の全容はまだわかりませんが、いずれも日本人や、在日朝鮮人等の外国人の基本的人権を大きく侵害する内容になっています。たとえば、日本人が北朝鮮の友人に送金しようと思ってもできなくなるというのでは人権侵害は明らかだと思います。また、外国為替改正法案などは、文言が漠然として、内閣に大きな裁量を与えており、問題です。政治的にも、北朝鮮との正常な話し合いに大きな障害になることも明白です。また、イラクに対する経済制裁で、毎年5万人の子供たちが死んだことでもわかるように経済制裁の犠牲者はいつも庶民です。 こんな問題のある法案が次々と国会成立しそうです。一番最初の外為法改正案については、26日、自公民主党の合意が成立し、29日金融財務委員会提案・可決、30日衆院本会議可決の可能性大というのですから、開いた口がふさがりません。国会情勢については、次の記事を見てください。 http://www.asahi.com/politics/update/0123/015.html 今後の反対運動については、またメールします。とりあえず、このメールを見た人が急いで多くの人に知らせてください。よろしくお願いいたします。 |
案の定「救う会」の正体が見えてきました。 産経新聞から http://www.sankei.co.jp/databox/n_korea/nkorea_13_1.htm ■「強制連行」出題、採点除外を要求 「救う会」が声明 大学入試センター試験の世界史(本試験)で、当時の言葉としてはなかった朝鮮人の 「強制連行」が選択肢で出題され、確定的な史実として取り扱われていた問題で、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(佐藤克巳会長、救う会)は二十 五日、出題に抗議し、同問題を採点から外すことを求める声明を発表した。 声明では、北朝鮮が拉致事件の追及をかわすため昨年末、北京で開かれた非公式接触や国連などで「八百四十万人の強制連行」を持ち出していると指摘。 外務省や法務省の見解ではそうした事実はなく、戦時中の朝鮮半島からの渡航者の大半は自由意思だったとして「全く根拠のない話」と反論している。 拉致被害者や家族の全員奪還が国家的課題になっている状況で入試センターが北朝鮮の根拠のない主張に通じる出題をしたのは疑問で、採点から早急に外すべきだ−と している。(01/26) ***************************** 大阪選出の極右政治家、西村慎吾(民主党)は、朝鮮制裁法案の「再入国禁止法案」を、21日の拉致議連」の会合で提案し了承されたようです。 「出入国管理法」を改悪して、在日韓国・朝鮮人などの「特別永住者」の再入国を安保上の理由で禁止するという。 戦後補償も満足にできない日本が、不十分ながらも戦後賠償的性格の「特別永住制度」を全く無視し「再入国禁止」を云々するとは、一体この日本という国はどうなっていくのでしょう。 |